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野球部の俺がなんで異世界に行かなくちゃいけないんだよ!  作者: 綾小路 文麿
第一章 始まりの冒険
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第1話 あの暑い夏の日

初めての小説です。

「何だよここは!試合に早く行かないと行けないのに!」

まばゆい光に包まれて目を開けた彼は驚愕の声をあげた。

辺りはなんか眩い光に包まれる雲の上に俺は座って居た。


「勇者様、お待ちしておりました!」

なんか変な羽根が生えた綺麗な人が喋り出した。


「ここは何処なんだ!早く球場に帰してくれ!」

「試合が終わってしまう。やっとレギュラーになれて仲間と甲子園に行ける最後のチャンスなんだ!」

彼は彼女の肩を掴み必至に懇願した。


「落ち着いてください。勇者様!」

「いえ、櫻井 拓也さん。貴方はこの世界を救う為に地球より召還されし選ばれた者なのです。」


彼女にそう言われて初めて俺は自分が異世界召還なんて最近流行りのアニメやネット小説の主人公とおんなじ状況にある事を理解した。


「私の名前はエイル」

「慈悲の女神とこの世界では呼ばれているわ。」

「貴方はもう元の世界には戻れない」

「貴方は地球の野球って言ったかしら?」

「その試合中にボールが顔面に当たって死んでしまったのだから…」

彼女の口から冷酷な事実が告げられる。


「そんな…」

彼は目を閉じ試合の最後を思い出す。


地方大会 決勝 九回裏

ツーアウト ツーストライクの満塁で同点。

バッターは俺で何とか相手ピッチャーの球をカットして凌いで勝利に向かって気分が高揚していた。

相手ピッチャーは私立高校で毎年甲子園に行く強豪高のエースでプロも注目しているって噂だ。


相手ピッチャーから放たれた白球が見えたがその球はストライクゾーンを大きく外れて俺の頭に向かってくる。


ヤバい。避けられない!

でも当たれば押出しでサヨナラ勝ちが決まる。

不本意だが彼はその甘い誘惑に一瞬判断が鈍り球が頭に当たってしまう…

「糞痛い…」

客席の応援団の歓声とチームメイトの心配する声

そしてそこで意識が無くなる…


「思い出した…」

「俺はあんなので死んだのか…でもチームは勝ったけどみんな大丈夫かな…」

「相手のピッチャーにも申し訳ないな…」


「あの後、チームは優勝して甲子園に出場して貴方のためにも頑張るんだと躍起になり無名の高校ながら決勝まで進出しましたが決勝で優勝候補最有力の帝強高校に負けてしまいましたよ」

「相手のピッチャーは一時期野球を辞めようと思ったみたいですが貴方のお母様に諭されて、復帰してプロ野球で地元球団に一年目で15勝する大活躍で人気ですよ!」


エイルは俺が亡くなってからの事を教えてくれた。


「皆んな…良かった…本当に頑張ったんだな…」

「母さんもありがとう…」

「あいつが俺のせいで野球辞めなくて良かった…」

涙を流しながら拓也は今も悲しんでるであろう人達に感謝しながら泣き崩れていた。


そして暫くの時間が経ってからエイルが真っ直ぐ俺の瞳を見つめながらこの世界や俺について説明しだした…


要約するとこの世界は、魔獣なんかもいるRPGみたいな世界で魔法もある。

俺が飛ばされる国の名前はアルファード王国って大きくも小さくもない国らしい。

今は平和だが暫くすると邪神の力を要する組織が出来てこの世界を滅亡に導くらしい…

それを阻止する為にエイルは適正がある人を送ってこの世界を助ける活動をしてる。


「分かりましたか?貴方の力が必要なんです!」

彼女はその綺麗な翡翠色の瞳を潤ませながら俺に懇願してきた。

「もう俺は死んで元の世界には戻れないしエイルの手伝いしても良いけど、俺は只の野球が好きな高校生だよ?」

「エイルが直接女神の力みたいな奴でなんとか出来ないの?」

率直に思ってる事を口にした。

俺は平和な世界で生まれた一般人である。

特別な才能と言えば特にない。

ありふれた高校球児である。


「本当はそうなのですけど女神の力を直接行使するのは天界の禁則事項なんです。」

「私の活動そのものは他の女神からすれば無駄な事扱いされてるし…」

伏目がちにその瞳を潤ませながら彼女は俯く。


「わかったよ!」

「手伝うからそんな顔しないでくれ…」


「ありがとう…拓也さん…罪のない人を助けてあげて!」

エイルははにかんだ笑顔をしながら俺の手を握りしめている。


「それで貴方には私の加護とこのバットを託します!!」


「バットてなんだよ!!!!」

「普通は伝説の剣とかじゃないのかよ!」


「大丈夫よ!このバットは無限の可能性がある最強の神器だから」

「それに貴方はバットの使い方上手いでしょう?」


俺の中でエイルへの好感度が急降下していった。


「とりあえず、貴方はこのバットを持って頑張ってこの世界を救う為に頑張ってね!」

「それじゃ転移!」


「ちょっと待てよ!」

俺の抗議も虚しく俺の体は眩い光に包まれる

「色々便利な道具渡すからちゃんと使ってねー」


女神エイルが手を振りながら笑顔で見送ってる。

「糞女神覚えてろよ!!」

俺の言葉を搔き消しながら俺は転移した。

のんびり投稿していきます!

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