獣王無人
スペアリブを齧付く
脂でベタベタの手
陸上に拡散する骨達
喰い終わると
次の獲物を狙う
生きていく為に必要な
美しい行動
誰にも咎められない
死んでる目の声なんて
関係無い
生きてる命は
無視していく
「あっ、そう」で終わる
人間の命に
儚さなんて無い
命は一番簡単な
インスタント食品
捥いで喰えば
自らの命は保障される
心情に左右されて
優しさを勘違いする奴から
喰い物にされる
命に穏やかな日々など無い
有り得ない 有り得ない
丸焼きの肉汁で喉が鳴る
脂でピカピカの顔
土中に埋められた骨達
喰い終われば
芥として捨てる
生きていく為に必要な
清潔にする行動
誰にも咎められない
死にたい者の声なんて
関係無い
生きてる命は
無視していく
「で、何?」で終わる
人間の命に
儚さなんて無い
命は一番簡単な
インスタント食品
千切って喰えば
自らの命は保障される
心情に左右されて
優しさを勘違いする奴から
喰い物にされる
命に穏やかな日々など無い
有り得ない 有り得ない
鉄バットを振り回すように
笑顔を振りまいて
カメレオンのように
同じ色に染まる
相手を喰う事すら忘れて
迎合した所で
意味など無い
初めから別個体だ
だから喰い合え
命ごと喰い合え
生き残れた者だけが
一瞬
穏やかに笑えるのだ
「あー、ねっ」で終わる
人間の命に
儚さなんて無い
命は一番簡単な
インスタント食品
襲って喰えば
自らの命は保障される
心情に左右されて
優しさを勘違いする奴から
喰い物にされる
命に穏やかな日々など無い
有り得ない 有り得ない
喰い合って生きる
そうやって
生きてる者だからこそ
持ってる物が多いのだ
物理的物も 心の内も