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賢者の塔  作者: あんにゃのパパ
第一章:出会い
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焚火から移動

「オレは、、、先ほども言いましたが、あの塔から来ました。」

 今度は、ライトが自分の話を始めた。


「やっぱ思った通りだ。あの塔には魔導士が住んでいるんだろ。誰も近寄らせないなんてよほど強力な魔道を使う奴に違いない。逃げてきたのか?」


「はい、そのアルファという塔の主が死んでしまって、、、」

 ライトは、『アルファという人工知能がダウンして』と表現しようとしたが、このように自動翻訳され発話された。あながち間違いではないので、追加で説明することは止めた。


「命を与えた魔導士がいなくても、あなたは動けるのですね。そのような術は知りませんが…」

 シルヴィアは驚いた。


「ほぉ~自由になれてラッキーなこったい。あんたはその魔導士に作られたんだな。」


「はい、長い間、外の世界に興味がありませんでした。塔の主が死んでしまって、塔の外に興味を持ち出てきました。塔の外のことは何も知りません。」


「ということは、やっぱりあんたは村を襲った魔物とは関係ないんだな。」


「あなたの仲間は、もう塔にいないんでしょうか?」


「塔の中を全て見たわけではないのですが、おそらくいないと思います。塔の主も死んだので、塔に近寄ることができます。」


「じゃぁ、近寄れるわけだ。わしらだけじゃなく魔物も。」

 シルヴィアとブラーブは険しい顔になった。


「オレにも何を話してるか教えろよ。」

 先ほどから、会話の輪に入れないヤンスがライトに尋ねた。ライトはヤンスに同じ話をした。ヤンスは、人工知能という言葉を理解した。


「バカにするなよ。うちのマザーシップにも高性能なAIが搭載されてた。学生の頃はこれでもAIの研究をしてたから少し詳しいつもりだ。」

「そんなことより、ここでずっとこのまま焚火の周りで話しているのか?安全な寝床がいる。腹も減った。タワーに食べ物の備蓄はないのか?」


「タワーの地下でオレは農作物を栽培してました。結構ありますよ。」


「うぉ!いいね。カプセル食が尽きたらどうしようかと考えていたんだ。そんじゃ、とりあえず、タワーに行って何か食おう。」


 ライトは二人組にヤンスの提案を伝えた。


「私たちも当面の食べ物と隠れ場所を探す必要がありました。両方そろっているなら是非お世話になりたいと思います。」

「実は、村から逃げるとき、ほどんど食料を持ってきていなくて…」


 ライトはヤンスを見た。

「彼らも行くと言ってます。」


「そんじゃ、行くか。みんな訳ありみたいだし、協力しようや。」

 ヤンスは腰を上げ、砂を払った。大きなリュックを背負った。


 シルヴィアが何か詠唱し周囲が仄かに明るく照らされた。

 そして、彼ら4人は、焚火の痕跡を消し、聳え立つ塔の方に歩き始めた。

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