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あーかい部! 〜部室棟 乙女の干物 集まりて 怠惰を極め 綴るは実績 電子の海へ あゝあーかい部〜 33話 仰げば尊し

ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立 池図(いけず)女学院。


そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。


あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績(アーカイブ)を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。

ここは県内でも有名な部活動強豪校、私立 池図(いけず)女学院。


そんな学院の会議室、現場……いや、部室棟の片隅で日々事件は起こる。


あーかい部に所属するうら若き乙女の干物達は、今日も活動実績(アーカイブ)を作るべく、部室に集い小説投稿サイトという名の電子の海へ日常を垂れ流すのであった……。






池図女学院部室棟、あーかい部部室。




「「あ"づぅ……」」




今日の天気は雲ひとつない日本晴れ。太陽サンサン、あさぎときはだは暑くてさんざん……。




「ちくせう、なんで部室にクーラーないのぉ……。」


「……帰る?」


「この唐突過ぎる猛暑の中ぁ?」


「ないない。」


「うへぇ〜、」


「あっっつ……。」




あさぎはカバンから下敷きを取り出してパタパタと扇ぎ出した。




「「……。」」




ベコベコベコベコ……




「めっっちゃ下敷き音。」


「この快でも不快でもない音ぉ……。」


「きはだも扇げば?」


「とうとしぃ?」




きはだは大袋入りのお煎餅を机の上に出して広げた。




「和菓子の恩ッ!?」




2人は机上のお煎餅をおもむろに貪った。




「っていうかきはだ、その扇子(せんす)なに?」




あさぎがふときはだの方を見ると、お煎餅を食べていない方の手でどこからか取り出した扇子を持ち、ヒラヒラと扇いでいた。




「マイ扇子。」


「いいなあ……。」


「もしかしてあさぎちゃん、ナン扇子?」


「ナン扇子だね。」




部室の静寂を下敷きの音とお煎餅の咀嚼音が支配した。




「ねえねえあさぎちゃん。」


「なんだいきはだ。」


「1つ、賭けでもしないかい?」


「なんの勝負?」


「白ちゃんが白衣を着てくるか脱いでくるか。」


「「脱いでくる。」」


「……賭けにならないなあ。」


「そういえば最近白ちゃんが白衣脱いでるとこ見てないねぇ?」


「あ〜、そういえば……。」


「今日、脱いでくるかなぁ?」


「最悪頼む?」


「脱いで〜、って?」




・・・・・・。




「エッチだなあ……。」


「エッチだねぇ……。」




「うへぇ〜……あっつぅ……。」




白ちゃん入室。




「うわあ白衣着てる……。」


「暑苦し……。」


「いきなり罵倒しないで……ぁぁだめ、あっつ……。」




白ちゃんは白衣姿のまま空いていたパイプ椅子にどっかりと腰を下ろした。




「白衣脱げば良いんじゃないですか?」


「やだ……。」


「暑いのとどっちがやだぁ?」


「脱ぐの……。」


「「……もしかして太ったぁ(りました)?」」


「……………………、」


「……図星ですか?」


「……………………、」


「……ポヨン


「やめろぉぉぉおお!!??」




白ちゃんはパイプ椅子を蹴っ飛ばし部室の隅で壁を向いて耳を塞ぎしゃがみ込んだ。




「重症だなあ……。」


「お煎餅食べ


「ないッ!!」


「ジュースでも


「いらない……ッ!」


「扇いどきますね。」


「ありがと。」




静かな部室にベコベコという下敷き音が響き渡った。




「どぉれ、わたしとあさぎちゃんが太ってるか確認してあげるからその白衣を脱いでごらんなさい。」


「い、や、よ……!!」


「も、もしかしたら思ってるほど太ってなかった〜……なんてこともあるかもですし。」


「いや……!」


「じゃあ2人で持ち上げるからそのまま動かないで


「計量すなっ!!」


「「チッ……。」」


「もうやだ、なんでよりにもよって夏目前に太るのよぉ……。」


「扇いどきます?」


「お願い。」




ベコベコベコベコ……




「……白衣脱ぐ気になったぁ?」


「ならない。」


「よし、なら……あさぎちゃん。」


「はーい。」




ベコ……




あさぎの扇ぐ手が止まった。




「……え?」


「時に白ちゃん。北風と太陽という童話を知っているかい?」


「知ってるけど……何よ?」


「ある日、北風と太陽は旅人の服を脱がせた方が勝ち……という勝負をしました。」


「え、なにこの導入……。」


「北風くん、あの養護教諭の白衣をひん剥いた方が勝ちだ。良いねぇ?」


「負けないよ太陽くん。私は養護教諭を扇ぎ倒そう。」




ベコベコベコベコ……




「……何なのこの茶番。」


「それでも養護教諭は脱ぎません。」


「そりゃあ涼しいだけだからね!?」


「ならば私も助太刀しよう。一緒に扇ぐぞ北風くぅん。」




ヒラヒラヒラヒラ……

ベコベコベコベコ……




「あ〜、涼しい……。」


「それでも養護教諭は脱ぎません。


「でしょうね。」


「そこで北風と太陽は手を組みました。共闘です。」


「何する気よ……。」


「北風と太陽は向かい合い頷くと、




ヒラ……

ベコ……




「養護教諭を扇ぐのを辞めました。」


「ちょっとお!?」


「そして太陽は部室のドアを全開にして、


「北風は太陽と2人で扇ぎ合いました。」




ヒラヒラヒラヒラ……

ベコベコベコベコ……




「私も扇ぎなさいよ!?」


「北風と太陽は口を揃えて言いました。」




「「脱げば良いじゃない。」」




「ちくしょぉぉおおあちぃ!!」




白ちゃんは白衣を脱いで放り投げた。




「「北風と太陽の勝利です。」」


「やかましいわ。」








あーかい部!(4)




きはだ:投稿じゃあっ!


白ちゃん:はいはいお疲れ


あさぎ:そんなに変わんなかったですよ?


白ちゃん:そう……?


きはだは:もともと銅鐸(どうたく)みたいなもんだったからねぇ


白ちゃん:せめて寸胴(ずんどう)にしなさい


あさぎ:お隣さんはスタイル良いのに……


白ちゃん:遺伝子は同じはずなのに……!


きはだ:答え出てるじゃん


白ちゃん:正論は嫌いよっ!


あさぎ:食生活から見直してみたらどうですか?


白ちゃん:見直すところなんて……


きはだ:昨日は何のパン買い占めたのぉ?


白ちゃん:クリームパンがたくさん売れ残ってたわね


きはだ:美味しかったぁ?


白ちゃん:何個でもいけちゃうわね♪


あさぎ:答え出てますね


白ちゃん:なんでよぉぉぉ


きはだ:昨日のお酒のお供なに〜?


白ちゃん:おでん


あさぎ:具は


白ちゃん:牛すじ卵しらたきこんにゃくじゃがいもつみれ大根はんぺんちくわ昆布餅巾着


きはだ:答えじゃん


白ちゃん:こんなのって……!


あさぎ:お昼何食べました?


白ちゃん:出前でカツ丼


きはだ:並盛りぃ?


白ちゃん:並で足りるわけないでしょう大盛り汁だくに決まってるじゃない


あさぎ:答えですね


白ちゃん:もういやあぁぁ


ひいろ:ご愁傷様


きはだ:追い討ち草ァ!

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