表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
社交界で沼の魔女と呼ばれていた貴族令嬢、魔法留学して実際に沼の魔女になる。~私が帰国しないと王国が滅ぶそうです~  作者: 有郷 葉
書き下ろし

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

18/18

なろう限定書き下ろし4


 ポイズン書店一号店のポージーズキッチンは大勢の女性客で賑わっていた。

 熱々のフライドポテトを幸せそうに摘まむ文学少女。ナイフもフォークも使わずに手で持ってできたてのハンバーガーにかぶりつく貴族令嬢。


 ふーむ、全員が己の欲望をさらけ出している。元々ポイズン書店はそういう場所なだけに、食に関しても開放的になれるということかもしれない。

 あちらではチーズケーキ先生がチーズバーガーを食べているし。


 ……うん? なぜ人気作家の先生までこんな場所に? あ、今日は新刊の発売日だっけ。それでチェックがてらバーガーを……、にしても夢中で食べてるな。

 私はチーズケーキ先生が座る席にそろりと近付く。


「先生、書店にいらっしゃるのは珍しいですね……」

「じょ、女王様! ……はい、普段は自分の本が出ても足を運ぶことはないのですが、今回は店内にジャンクの殿堂がオープンするとあって」

「ジャンクフード、お好きなんですか……?」

「司書時代は、お昼はいつもこういう物を食べていました。特にチーズを使った物に目がなくて、……実は、チーズケーキよりチーズバーガーの方が好きです」


 ……控え目にしてチーズケーキという筆名だったのか。

 バーガーよりケーキの方がなんか作家っぽい感じはするよね。いや、やっぱり私にはよく分からないかもしれない。とにかくさすがBL界の巨匠だ。


 何とか自分を納得させていると、チーズケーキ先生がバーガーを食べる手をピタッと止めた。


「やはりこのチーズバーガーは……、かなりのこだわりを持って作られていますね!」


 ……へぇ。

 割とどうでもいいことだけど、開発したポージーに先生の言葉を伝えてあげた。するとシマリスは興奮した面持ちで語り出す。


(さすが巨匠、気付きましたか……。そう、このポージーズキッチンのジャンクフードは全て素材にこだわっています! とりわけチーズバーガーは四種のチーズをブレンドした自信作!)


 ピョンピョン跳ねて熱弁をふるうポージーにチーズバーガー先生は興味津々だった。


「契約獣さんは何と?」

「このシマリスは現在、ジャンクフードについて熱く語っています……」

「ぜひとも拝聴したいです! 女王様、通訳を!」


 えー……。


(私も巨匠の見解を伺いたいです! リディア、通訳を!)


 えー……。


 私はBL作家とシマリスの間で、自分は全く興味のないジャンクフード談義を延々と通訳するという空虚な時間を過ごすことになった。

 ……私、もう帰っていいかな?





チーズケーキとチーズバーガーでSS一つ書けるかと試してみた結果、こうなりました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

書籍


↓をクリックでアマゾン書報へ。


521aahel72hyb6tlhbufjth6ay2z_dle_dw_jm_ciau.jpg
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ