表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
水洗トイレとともに異世界に飛ばされたら、美麗な騎士様に拾われました。  作者: 笛路 @書籍・コミカライズ進行中


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

21/206

21:高反発枕 vs ……?

 



 ◇◇◇◇◇




 うーん。ううぅーん。

 なんか、硬い。枕が、とてつもなく硬い。

 高反発枕的な強い弾性がある。


 頭をグリグリと動かして、シンデレラフィットする場所を探すが、全然見つからない。


「んあ……ふぁぁぁ…………」


 目蓋をゴシゴシ擦りながら、パチクリと目を開いた。


「あえ?」


 いつの間にか寝袋から出ていた。しかも、大の字で寝ていた。エアリスくんのお腹を枕にした状態で。


「……おはよう、ございますっ」

「ん…………おはようございます」


 目の下にくまを浮かべたエアリスくんに挨拶しつつ、ごめんねと言うと、苦笑いされてしまった。

 寝相、そんなに悪くないはずなんだけど。知らない環境だから? いやほんとごめん。

 眠れなかったよねと聞くと、また苦笑いされた。




「…………ゼファー、何も言うな」

「ブフォッ」


 エアリスくんの肩に腕を置いた顎ヒゲおっさんが、吹き出しつつ満面の笑みで私を見てきた。エアリスくんはそこはかとなく不機嫌。


 ――――私のせいだよね?


「目の下、真っ黒だけど……大丈夫? 馬、乗れる?」

「大丈夫ですよ。ルコのせいではありませんので」

「あぁ、自分のせいだよなぁ?」


 なぜか二人ともにフォローされた。明らかに私のせいなのに、なんでなのよ。

 エアリスくんは、ニヤニヤしてる顎ヒゲを睨んで、肩に置かれた腕を投げ捨てていた。


「さっさと朝食を取ってください。出発しますよ!」

「おいおい。俺は朝方まで夜警してたんだぜ? ひでぇなぁ」


 そこでふと気付いた、私は夜警しなくてよかったんだろうか? エアリスくんはしなくてよかったんだろうか? たぶん、ずっと枕にしてたよね?


「保護した女性に夜警はさせませんよ!」

「あ、そうなの?」


 少人数だし、頭数に入れられても良かったんだけど。まぁ、役に立たないか!

 ご飯の準備も、相変わらず役に立たなかった。またもや材料を刻む係だった。


「いやいや、あのトイレがあるってだけで、マジで大助かりだったからな? なぜか、煌々と照る……『電気』だっけか? アレ、マジで凄いからな!?」

「そうそう! めちゃくちゃ明るいし、安全に用をたせるし、本当に助かりましたよ!」


 珍しくゼファーさんが普通に優しいことを言ってくれた。騎士の面々も。

 この世界の人って、本当に優しいなぁって感動してたら、最初に盗賊に襲われたの忘れていないか? とゼファーさんに言われた。

 顎ヒゲめ。なんで今日はまともなことばっかり言うのよ。

 調子が狂うなぁ。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

◇◆◇ 書籍化情報 ◇◆◇


「お前を愛することはない」と言われたので「そうなの?私もよ」と言い返しておきました。 〜氷の貴公子様と紡ぐ溺愛結婚生活〜
書籍表紙


美麗すぎてヨダレものの表紙絵を描いてくださったのは、『シラノ』様っ!
脳内妄想だった氷たちが、こんなにも美しく再現されるとか、運使い果たしたかもしれない……

あ! この作品も、もりもりに加筆しています。(笛路比)
おデートとか諸々ね。ラブなストーリーを主に。コミックシーモア様は限定SSもあるよ☆
ぜひぜひ、お手元に迎えていただけると幸いです。

各種電子書籍サイトで販売されていますので、一例としてリンクボタンも置いておきます。


▷▶▷ コミックシーモア

▷▶▷ honto

▷▶▷ Amazon

▷▶▷ BOOK☆WALKER

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ