表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

199/206

199:おにぎりもぐもぐ。

 



 未知の食べ物を前に戸惑うエアリスくんを愛でつつ、おにぎりの食べ方を教えた。

 食べ方は簡単。

 手掴みでかぶりつくのみ!


「手が汚れるのが嫌なら油紙使ってね」

「ルコは?」

「手掴みに決まってんじゃん」


 何のためにフィンガーボールとお手拭きを用意したと思っているんだ。


「ふふっ。決まってるんですね。では、私も」

「いっただきまーす!」


 一番目は鮭から。味付けは最高! 白米の味はちょっと違う気はしたけど、そこまでこだわりがないから、普通に美味しい。


「あー、染み渡るわぁぁぁ」


 鮭のしょっぱさとお米のじんわりとした甘み。最高の組み合わせだ。

 エアリスくんは、不思議そうな顔をしながら肉巻きおにぎりを油紙で掴んで口へ運んでいた。

 

「ん……美味しい!」

「おっ、ほんと? 私も食べるー」


 実は味見してない。いつものノリだけで味付けしたけど、エアリスくん美味しいって言ってるし大丈夫だろう。


「お、ほんとだ。けっこう美味しい」

「…………ほんとだ?」

「あっ……」


 味見してないのがバレた。ごめんごめんと笑いながら謝ると、なぜかエアリスくんは感動していた。理由は味見をせずに美味しいということは、私はとても料理が上手なのだろうと。

 すみません、ズボラなだけです。


 次にオムライスおにぎりを二人で食べた。


「これも美味しいです! 中のライスにトマトを使っているのですか。リゾットは食べたことがありましたが、『おにぎり』のような水分が少なめのものは初めてです」

「いや、カレー食べてるじゃん?」

「カレーはあのスープと混ぜて食べるでしょう?」


 あー、なるほど。あれもリゾット感覚でたべてたのか。


「こちらは、カレーですよね?」

「そうそう。カレー粉を分けてもらってたから、ドライカレー作ってみたんだ」


 エアリスくんがドライカレーを食べて、ぱぁぁぁぁと笑顔になった。好きだったらしい。


「もうひとつ食べていいよ」

「でも、ルコの分が……」


 私は食べ慣れてるし、そもそも全種類はぶっちゃけ多すぎるから、余らせて明日の朝ご飯にでもするつもりだった。

 衛生的に、食べ切れるなら食べ切っておきたかったから、丁度いいのだ。

 どんどん食べてと言うと、エアリスくんがほにゃりと笑って、ドライカレーおにぎりに手を伸ばしていた。


 どんどんとおにぎりが減っていき、最後の鮭おにぎりを食べて、エアリスくんがまた感動。


「手軽に食べれて、お腹にもしっかりとたまりますね。これは素晴らしい食べ物です」

「そそ。この手軽さだから、お弁当とか軽食向きなんだよね」

「おべんとう、とは?」


 ――――へ? ないの?




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

◇◆◇ 書籍化情報 ◇◆◇


「お前を愛することはない」と言われたので「そうなの?私もよ」と言い返しておきました。 〜氷の貴公子様と紡ぐ溺愛結婚生活〜
書籍表紙


美麗すぎてヨダレものの表紙絵を描いてくださったのは、『シラノ』様っ!
脳内妄想だった氷たちが、こんなにも美しく再現されるとか、運使い果たしたかもしれない……

あ! この作品も、もりもりに加筆しています。(笛路比)
おデートとか諸々ね。ラブなストーリーを主に。コミックシーモア様は限定SSもあるよ☆
ぜひぜひ、お手元に迎えていただけると幸いです。

各種電子書籍サイトで販売されていますので、一例としてリンクボタンも置いておきます。


▷▶▷ コミックシーモア

▷▶▷ honto

▷▶▷ Amazon

▷▶▷ BOOK☆WALKER

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ