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197/206

197:鍋で米。

 



 米って、鍋とかで炊いたことないんだよね。

 なんたらパッパで赤子泣いてもなんたらかんたらだよね。

 小学校の宿泊訓練で飯盒で炊いた覚えはあるから、多分大丈夫。

 お鍋にお米を入れて、綺麗に均す。お米の表面に中指が触れるようにし、第一関節の線くらいまで水を入れる。 

 強火で沸騰するまで、沸騰したら弱火で十五分くらい。そのあとは十分くらいは必ず蒸らす。

 

 なんだかんだ、初めて料理らしい料理をしたのがその時だったから、ずっと覚えている。


「さて、炊きあがるまでに――――」


 卵を四玉もらい、塩コショウを入れシャカシャカとかき混ぜる。小さめのフライパンにバターを引き、卵を薄ーく伸ばして焼く。

 破れないようにフライパンから剥がせば、薄焼き玉子の出来上がりだ。小さいフライパンで作ったので六枚出来た。これは後で使うから、乾燥しすぎないよう、濡れ布巾を被せた。


「ルコ様、お鍋が……」

「おわぁぁぁ!」


 蓋の縁からブクブクと泡が溢れそうになっていたので慌てて火加減を調節する。火力がちょっと強かったらしい。焦げてないといいけど。


「ふぃぃ。もうちょっとで火を止めていいはず……たぶん」


 炊飯器を使い慣れていると、お鍋で炊く機会とかない気がする。ものすごくこだわって料理する人はお鍋や土鍋で……って人もいるんだろうけど。

 私は簡単手軽かつ手抜きしたい派だから、手の込んだものは極力したくない派だ。鍋で炊くという選択肢は今日までなかったんだよね。


 ドキドキしつつ、火を止めて蒸らしの時間。

 待っている間に使ったお皿など洗おうとしたら、メイドさんたちにめちゃくちゃ止められてしまった。


「下働きは私どもの仕事ですので!」

「あっ……うん。ごめん、よろしく」


 それならおにぎりの準備をしておこうと、クッキングシート的なものはあるかと確認すると、油紙があると言われた。たぶん食品用のワックスペーパーとかそんなやつなんだろう。

 折り紙の一回りくらい大きいサイズだったので、結構使いやすそうだ。


「そろそろだよね…………おぉっ!」


 出来ているかすっごく不安だったけど、わりと普通に出来上がっていた。キツネ色なおこげも出来ていて、香ばしくて美味しそうだった。


 お米が出来たから、ここからが本番。

 今回、かなり小さめサイズでいろんな種類のおにぎりを作ってみようと思っている。

 先ずは更に調理が必要なやつから。


 チキンライスとドライカレーをそれぞれ作り、三角ににぎにぎ。チキンライスは薄焼き玉子でくるりと包んだ。ドライカレーはそのままで。

 次に俵型のおにぎりに牛肉のスライスをくるくると巻きつけてしっかりと握り、先ずはそのままで軽く焼く。お醤油と砂糖と生姜のタレを塗りつつ更に焼くと、肉巻きおにぎりの出来上がり。

 鮭フレークやそぼろ肉を包んだりと、色々な種類のおにぎりを作った。


「ふぃぃぃ! 出来た!」


 さて、あとはエアリスくんの帰りを待つばかりだ。




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◇◆◇ 書籍化情報 ◇◆◇


「お前を愛することはない」と言われたので「そうなの?私もよ」と言い返しておきました。 〜氷の貴公子様と紡ぐ溺愛結婚生活〜
書籍表紙


美麗すぎてヨダレものの表紙絵を描いてくださったのは、『シラノ』様っ!
脳内妄想だった氷たちが、こんなにも美しく再現されるとか、運使い果たしたかもしれない……

あ! この作品も、もりもりに加筆しています。(笛路比)
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