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195/206

195:やりたい放題してみる。

 



 この世界にはお米がある。だけど、あまり主食としては食べられていないらしい。パエリアとかあるらしいけどね。それはカレー屋さんに聞いた。あと、言えばカレー粉も分けてくれるらしい。もちろんしっかりちゃっかり買わせてもらった。いつか自炊をするために。

 

 そして、自炊が出来ると知ったエアリスくんは、なんだか手料理を食べてみたそうに言っていたことを思い出したのだ。

 それならばと、ちょっとやりたい放題してみることにした。


「具材から作って行こうかなぁ」


 事前に頼んでおいたお米はしっかりと研いで、浸水させておく。

 これまた事前に頼んでおいた鮭の切り身をこんがりと焼いた。少し粗めにほぐして、マヨをたっぷりと混ぜる。


 次に牛ミンチをもらい、フライパンで炒めていく。

 醤油はないと思っていたら、普通にあった。ただ、なんとなく日本のものとは味とか深みが違う気はするから、醤油モドキ。まぁ、お刺身とかを食べないなら気にならないかな。たぶん。


 ミンチを炒めるコツは、塩コショウは事前に振り、焼き目がしっかりと付くまで触らない。裏返して、また焼き目をしっかりと付けてからほぐす。そのときにすりおろした生姜と醤油モドキと砂糖と白ワインをちょろっと。

 

「っ、凄くいい匂いがします」

「いっぱい炒めたし、味見する?」


 側に控えていた侍女さんに小皿とスプーンを持ってきてもらい、二人でパクリ。


「んま!」

「これは……パンに挟みたいです」

「わかる! でも今日は違うんだなぁ」


 にやにやしつつ、用意しているお米に視線を向ける。


「ライスに混ぜるのですか? ミートパエリア?」

「惜しい! お米で包むの! 郷土料理だよ」

「お米で、包む?」


 侍女さんたちも料理長たちもきょとんとしていた。お醤油とかも流通しているけど、和食の概念はあんまりないらしい。


「他にも使い方は色々あるんだけどね。今日は、『おにぎり』っていうのを作るんだ」


 エアリスくんに食べさせたいというよりは、八割自分が食べたいだけだけど。二割くらいは愛だから許してほしい。

 味噌汁も付けて出したかったけど、流石に味噌はなかった。

 醤油があるなら、味噌もあっていいと思うんだけどね? 流石に作り方までは知らないから、自作は無理だけど。納豆は作り方知ってるけど、納豆菌自体を見つけられるかとか、運だし。


 諦めは肝心である。今あるもので、今出来ることを…………とか、格好つけているが、結局はおにぎり食いたい! なだけ。エアリスくんにも私の好きなもの食べてほしいだけ!

 ってことで、お料理再開。


 

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◇◆◇ 書籍化情報 ◇◆◇


「お前を愛することはない」と言われたので「そうなの?私もよ」と言い返しておきました。 〜氷の貴公子様と紡ぐ溺愛結婚生活〜
書籍表紙


美麗すぎてヨダレものの表紙絵を描いてくださったのは、『シラノ』様っ!
脳内妄想だった氷たちが、こんなにも美しく再現されるとか、運使い果たしたかもしれない……

あ! この作品も、もりもりに加筆しています。(笛路比)
おデートとか諸々ね。ラブなストーリーを主に。コミックシーモア様は限定SSもあるよ☆
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