表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

183/206

183:商人さんから買う。

 



 なかなか豪華なお昼を済ませ、ボディケア類などの商人さんをサロンで迎えた。

 服は流石にちょっと豪華そうなワンピースに着替えた。


「お好みの香りはありましたかな?」


 目の前に並べられたのは、香水瓶のようなもので、その中から気に入った匂いの製品を出してくれるそう。

 どの世界でもフローラル系やスパイス系ってあるんだなぁと思いつつくんくん。

 基本的に好きなのは柑橘系だった。


「あ……これも好き」


 金木犀のような匂いがするものがあった。

 オリーブ科の樹木の花から採られた物だそう。もしかしたらこの世界にも金木犀があるのかも?


「では、これらを使った製品をお出ししますね」


 テーブルの上を一度片付け、並べられたのは、石鹸、シャンプー、トリートメント、ヘアオイルやボディクリーム、化粧水など。

 侍女さんが、後からそっと全種類お買い求めくださいと伝えて来た。まじか、すげぇ値段になんね? とは思ったけど、引きつった笑顔で頷いた。たぶん、誤魔化せてない。

 テーブルに出されていたのは六種類の香りだった。


「とりあえず、好きなの二種類でもいい?」

「三種でお願いいたします」


 三種類も使うのかという疑問はあるけど、侍女さんの圧には従っておこう。


「じゃぁ、これとこれとこれ、お願いします」

「お買い求めありがたく存じます」


 金木犀ぽいのとグレープフルーツっぽいのと、オレンジと何かの花っぽいやつを選んだ。

 商人さんニッコニコだ。

 でもそうか、わざわざ呼び出しといて、石鹸一個でいいとか最低か。呼び出した時点で、沢山買えって話なんだよね。


 その後も、バスローブやタオルや浴室用スリッパなど、すでにあるのに? と思わなくもないが、可愛らしいデザインの物をいろいろと見せられて、侍女さんと相談しながら買うことになった。


 商人さんが帰ったあと、侍女さんたちが浴室で楽しそうに買ったものを並べている。

 なんとなく、彼女たちの楽しみの一環でもあったんだなと理解。だがしかし、風呂は一人で入るぞ派閥である。


「ヘアオイル等の手入れくらいはさせてくださいませ」

「むぅ……はぁい」


 逃げられないかなと思いつつも返事をすると、クスクスと笑われた。

 これからエアリスくんと夜会などに参加することになるから、そういうときの手入れは任せてほしいとのことだった。それは確かにお願いしなきゃだ。


「うん。お願いします」

「「はい!」」


 いい笑顔で返事された。

 こうやってお互いの希望を確認しつつ、仲良く過ごせるのはとてもいいなと思う。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

◇◆◇ 書籍化情報 ◇◆◇


「お前を愛することはない」と言われたので「そうなの?私もよ」と言い返しておきました。 〜氷の貴公子様と紡ぐ溺愛結婚生活〜
書籍表紙


美麗すぎてヨダレものの表紙絵を描いてくださったのは、『シラノ』様っ!
脳内妄想だった氷たちが、こんなにも美しく再現されるとか、運使い果たしたかもしれない……

あ! この作品も、もりもりに加筆しています。(笛路比)
おデートとか諸々ね。ラブなストーリーを主に。コミックシーモア様は限定SSもあるよ☆
ぜひぜひ、お手元に迎えていただけると幸いです。

各種電子書籍サイトで販売されていますので、一例としてリンクボタンも置いておきます。


▷▶▷ コミックシーモア

▷▶▷ honto

▷▶▷ Amazon

▷▶▷ BOOK☆WALKER

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ