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182/206

182:朝起きて。

 



 ◇◇◇◇◇




 昨日、話の途中で寝てしまった気がする。結構疲れていたのかもしれない。結構アルコールが飛んでいたと思ったんだけどな。

 

「おはようございます」


 侍女さんが開けたカーテンと窓から外を眺める。あんまり変わらない景色のおかげか、緊張や寂しさを感じることはなかった。

 ただ、なんだか気になるのは、昨日のエアリスくん。ずっとソワソワしてたし、なにかを言いたそうな顔をしていた。たぶん、私が寝落ちする直前に話してたやつが本題だったんだと思う。


「エアリスくんは?」

「ご主人様でしたら、今朝早くに騎士団に出勤されましたよ」

「え……?」


 出勤時間はいつも通りだからって言ってたのに。一緒に朝ごはん食べたかった。


「ルコ様?」

「あ、ううん。そっか。着替えて朝ごはんに行くね」

「承知しました」


 ドレスを勧められたけど、そこは断固拒否してブラウスとスカートを着た。前にレイラさんやエアリスくんに確認したときに、別にいいって言われてたしね。

 ただ、公式の場とかでは着なきゃだけど。


 食堂に移動すると、焼き立てのパンと野菜たっぷりのスープ、カリカリベーコンにスクランブルエッグとフルーツが用意されていた。


「おわー、美味しそう!」


 セルフサンドイッチを作ってもぐもぐ。美味しいけどちょっと寂しい、エアリス邸での初めての朝食だった。




 部屋で荷物の片付けをしていると、侍女さんから模様替えもしていいと言われた。


「んー、このままでいいかなぁ」

 

 コーナーソファも気に入ってるし、天蓋付きのベッドとかどこの王族だ!? って感じでテンション上がってたし。そもそも、全部が全部ぎっちりデザインが揃ってるからもうこのままで改変のしようがないと思うんだよね。


「シャンプーなどのボディケア用品ですが、商人が午後から来ますので、そちらで好みのものを探してほしいとのことでした」


 別に今置いてあるもので良かったんだけど、もう呼んじゃってるんなら、遠慮するのも悪いか。


「そうなの? ありがとう」


 なんだかバタバタさせてごめんねと侍女さんたちに伝えると、エアリスくんが一人で勝手にバタバタしてるだけだから、気にしないでいいと言われた。まぁ、もっとまろやかには言ってたけど、要約するとそういう内容だった。


 いろいろとおしゃべりしている中で、嫁に来てくれてありがとうと言われた。どうやら侍女さんたちは親戚のお姉さんみたいな気分らしい。

 使用人に敬語や丁寧語は必要ないと言われていたけど、なかなか難しいなぁと思いつつ、おしゃべりを続けた。




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◇◆◇ 書籍化情報 ◇◆◇


「お前を愛することはない」と言われたので「そうなの?私もよ」と言い返しておきました。 〜氷の貴公子様と紡ぐ溺愛結婚生活〜
書籍表紙


美麗すぎてヨダレものの表紙絵を描いてくださったのは、『シラノ』様っ!
脳内妄想だった氷たちが、こんなにも美しく再現されるとか、運使い果たしたかもしれない……

あ! この作品も、もりもりに加筆しています。(笛路比)
おデートとか諸々ね。ラブなストーリーを主に。コミックシーモア様は限定SSもあるよ☆
ぜひぜひ、お手元に迎えていただけると幸いです。

各種電子書籍サイトで販売されていますので、一例としてリンクボタンも置いておきます。


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