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173/206

173:王族ぱぅわー。

 



 エアリスくんと同居しようかなぁとか決めた翌朝、ゼファーさん家の玄関にエアリスくんが笑顔で立っていた。

 おいちょっと待て、目の下のくまが凄いぞ? 寝た? ちゃんと寝たの? ってかまだ朝方レベルじゃない? ギリギリ朝起きている時間ではあったけど。


「おはようございますっ! 記入していただきたい書類がありますので、サロンに行きましょう」

「どこの?」

「もちろんここのですが?」


 そういや、エアリスくんはゼファーさんの上司だし、レイラさんのいとこというか甥? になるから、まぁ自由にウゴウゴしていいのかな?

 ちらりと見たゼファーさんは、あくびをしながらお尻をボリボリ掻いていた。


「ゼファー!借りますよ?」

「ほいほい、好きに使え。つかそんだけで起こすなよ、ったく」


 ――――あ、いいのね。


 まぁ、ゼファーさんだしな、普通は良くないパターンだとは思いたい。

 

 サロンに移動して、書類を確認したけど当たり前のごとく読めない。うむ。で、何を記入せよと?

 エアリスくんに聞くと、見本を書いてきたから、それを真似して書いてほしいとのこと。

 そういうところは有能だよね。


「先ずは、こちらの市民権取得書から」


 書類は全部で六枚、これは長い戦いになりそうだ。




「どぅはぁ、これで全部!? 書いた? 書き漏らしない? また書けとか嫌だよ?」

「はい、大丈夫です。あとはこの裏に魔力を込めてください」


 婚約証明書の裏に手形のようなものが描いてあり、そこに手を翳すよう言われた。


「魔力を込めてください。ほんの少しで大丈夫ですよ」

「ほほい」


 ふにゅにゅっと魔力を手のひらから絞り出すと、証書が水色に淡く光りだした。エアリスくんがふふっと笑ったのでどうしたのかと思ったら、魂を結びつけるものなので、魂の色で光るのだと言われた。


「なんとなく思っていましたが、やはりルコは清廉な水色ですね」

「清廉…………」


 トイレカラーじゃねぇの? とかは言えない空気だ。名前の『流子』からして、水の色くさいよね。


「ちなみに、エアリスくんは?」

「私は金色です」

「あー、ぽいぽい!」


 なんかさ、金色って王族って感じの色だよね。

 魔力や魔法っていろんなことができるんだねと、改めて感心する出来事だった。


「では、貴族院に向かいましょうか」

「…………営業は何時からなの?」

「さあ? 呼び出せば誰か来ますよ」

「アホか!」


 そこでの王族ぱぅわーは発動しなくてよろしい! とエアリスくんの頭にげんこつを落として、とりあえず朝ごはん食べてゆっくりしてから行こうと誘った。

 行くのは行くからさぁ、もうちょっと落ち着け!




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◇◆◇ 書籍化情報 ◇◆◇


「お前を愛することはない」と言われたので「そうなの?私もよ」と言い返しておきました。 〜氷の貴公子様と紡ぐ溺愛結婚生活〜
書籍表紙


美麗すぎてヨダレものの表紙絵を描いてくださったのは、『シラノ』様っ!
脳内妄想だった氷たちが、こんなにも美しく再現されるとか、運使い果たしたかもしれない……

あ! この作品も、もりもりに加筆しています。(笛路比)
おデートとか諸々ね。ラブなストーリーを主に。コミックシーモア様は限定SSもあるよ☆
ぜひぜひ、お手元に迎えていただけると幸いです。

各種電子書籍サイトで販売されていますので、一例としてリンクボタンも置いておきます。


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