161:続・スキル内スキルの確認。
「ええっと、次は――――」
ゼファーさんが次郎くんのメモを見つつ、読み上げてくれた。
『乙女の拘り』ダブルの四倍巻きトイレットペーパーを呼び出せる。
『乙女の清流』青い水を呼び出し汚れを洗い流す。
『乙女の秘密』ナプキン系アメニティが入ったポーチを呼び出せる。
「青い水?」
「あー…………」
トイレの水を流しながら、汚れの防止もできるやつよね? ブルー◯ット的な。
「お? 呼び出し系じゃなくて、常設系もあるのか」
――――常設系?
ブルー◯ットは常設じゃないんだ? あれか、トイレ呼び出すたびに決めれるのか。いるかいらないかを。
そんなことを考えていたら、ゼファーさんがどんどんと読み上げていた。
『乙女の救急箱』ストック棚に簡易治療用具箱を常設。
『乙女の自衛』手洗い場に消毒アルコールスプレーの常設。
『乙女の清掃』トイレ掃除用具・洗剤類の常設。
なんか色々とあるのね…………ってか、細かく分け過ぎじゃない? でもトイレってキッチンとかお風呂と一緒でかなりこだわりが出る場所だし、そんなもんなのかなぁ?
「ねぇねぇ、四倍巻きってなんなの? ダブルって?」
レイラさんがキラキラとした瞳で聞いてくるので、トイレに四倍巻きを呼び出して比べてみることにした。
「はい。こっちが普通ので、こっちが四倍巻きです」
「わっ、重いわね? あらギュッと詰まってる感じがするけど、紙がすごく硬いってわけでもないのね?」
そりゃデリケートゾーンに触れるものですからね……。あ、でも硬めが好きな人もいるにはいるよね?
「お? これじゃね? 『乙女の益荒男』!」
ゼファーさんがメモを見ながら指差してきたけど、読めんがなっ!
あとなんだよ益荒男って。男じゃん。乙女なのに男って言われてんじゃん。
「えっとな、ハードタイプのトイレットペーパーを呼び出せるってよ」
「ハードタイプ? どんなの!?」
とりあえず呼び出してみたら、本当にハードタイプだった。思っていたより硬い。なんというか、手洗い場に置いてある手拭きペーパーくらい。
これ使ったらケツ毛ごと持って行かれそうだけど、だれが使うの?
「ケツ毛て」
「え? おっさんは基本ケツ毛が生えてるって先輩が――――」
会社の先輩が言ってたんだよね。旦那さんが硬めのシングルが好きだけど、自分は柔めのダブルがいい。アイツはケツ毛で護られてるからいいけど、乙女の柔肌をナメんなよ! って。
――――ん?
あれっ? もしかして、『乙女の柔尻』って先輩のせいなんじゃないの!?
今回のスキルは――――
藤也いらいち様
クサバノカゲ様
あっちゃん様
sleeper様
えくぼ様
からいただき……強奪?しました!!!!
いや、みんな凄いわ!
本当にありがとうございますっ!
まだまだ強奪してますので、ストーリー的に後からになりそうな『乙女の〇〇』はそのタイミングで☆