160:スキル内スキルの確認。
ゼファーさんのお屋敷まで歩いて帰った。もちろん、エアリスくんに送ってもらって。
「トイレ、使用感と不備を感じたとこのレポート待ってるからね?」
「いいですけど、よめないでしょう?」
トイレ枠が二十になったので、エアリスくんのお屋敷に二つ設置してきたのだ。
「うん。目の前で読み上げてもらう!」
たぶん、恥ずかしがってイケメンの頬染めご馳走様を純粋に味わえるだろうから。
「悪趣味すぎる!」
「えぇ? 愛だよ、愛」
そう言うと、エアリスくんがまた頬を染めていた。なんだよぉ、これくらいで染めちゃうのかよぉ。ご馳走様だけどさっ!
おやすみと言って屋敷に入ろうとしたら、またもやちゅー待ち顔をされた。さっきしたと言ったら、さっきのは私がミスっただけだから知らないとか意味のわからないことをのたまいだした。
エアリスくん、なんだかんだで図太くなってきたね?
「はいはい。おやすみっ!」
軽く触れるだけのキス。
エアリスくんは、ちょっと不満そうに口を尖らせていた。可愛いね?
ゼファー家のリビングで一応さっき決めた内容を報告したら、レイラさんがキャッキャと喜んでいた。
ゼファーさんは、スキル内スキルが見たいとうるさかった。
「写しもらってますよ。見ます?」
「「見る!」」
レイラさんも前のめりだった。
そもそも、私は読めないんだよね。次郎くん、この世界の文字で書いたから。
声に出して読んでくれと頼んだら、それならトイレも出して、スキルを使ったらどういう風になるのかをみてみようということになった。
「ええっと……『乙女の涙滴』陰部と臀部洗浄用のシャワー」
「あぁん、便利よね!」
あれ、そんな名前なんだ……そこはかとなく恥ずかしいな。
「あと、『乙女の歩調』近づくとトイレの蓋が自動で開く!?」
「あ、その機能追加になってるんですよね。ちょっとびっくりします。あと、時々開かないのなんで!? とはなりますけど……概ねいい機能です」
レイラさんがスキップする勢いでトイレに近づいて行った。私的には予想通りの、サイレント蓋オープンだったけど、ゼファーさんとレイラさんは本気で驚き、感動さえしていた。
「なにこれ、すっごぉぉぉぉぉい!」
「おいおい、他のも試そうぜ!?」
ゼファーさんもレイラさんもノリノリだ。まぁ、私も気になるから、どんどん遊…………確認作業をしたいけどっ!
今回のスキルは、満月イモリン様にいただきました!
まぁぁぁじで、ありがとうございますっ!