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16:魔法と剣の世界。

 



 ところで王都ってどこだ? 近くの村ってのも、どこだ?

 もうお昼に差し掛かっているのに、まだ大草原なんだよね。ウケる! の意味のほうじゃなくてね?

 でもちょっと山は近付いてきたかな?


「村は魔の円環山脈を抜けた先にあります。王都はさらにその先ですよ」


 ――――魔の?


 今聞いちゃいけない言葉を聞いた気がする。


「この大草原って、なんかヤバいところだったり、しちゃったりするヤーツです?」

「しちゃったりします」


 エアリスくんいわく、魔獣が大量に発生する場所なのだとか。

 いや待て。

 発生ってことはだよ? 生まれるんじゃなくて、出てくるって意味だよね?


「この円環内地は瘴気の発生が酷く、魔獣の自然発生が活発なので基本的には許可された者しか入れません。ですがあの盗賊たちのように、勝手に入り込んでくる輩もいます」


 山の麓の数カ所に専用ゲートがあり、許可証がある者はそこから出入りするのだとか。それ以外の盗賊などの後ろ暗い何かがある人たちは、危険を犯して山を越えて入っているらしい。


 円環内地と呼ばれるこの大草原は、危険は危険だが、大型の魔獣は発生後に山脈に向かうので、出会うのは小型の魔獣が多いそうだ。

 ジャイアントラットを小型と言っていいのか気になったけど、いま話の軸はそこじゃないからグッと我慢。


「ここは希少な薬草が生えやすいので、そういった意味でも、許可された者しか入れないようになっているんですよ」

「ほへぇ」


 正直、色々とよく分かんないけど、なんかすごい場所なんだってのは分かった。

 そして、自力で山に向かってたら、かなり危険だったってことも。


「そろそろお昼ですし、ここらへんで一度休憩しておきましょう」


 エアリスくんが、サクサクッと騎士さんたちに指示を出し始めた。

 私は……なにもしようがないんだけども、どうしたらいいんでしょうね?


「火起こしを頼む」


 ――――ほほう、火起こしとな?


 エリアスくんに指示された騎士さんを見ていたら、地面に置いた薪に手のひらを向けた。そして、そこからボッと炎を出していた。


 ――――出るんかい!


 いやビビった。手のひらから火がでたよ。魔法すごいよ。気になるのは「炎の精霊よ、我が手から世界に顕現せよ」とか厨二病みたいなセリフを吐いたこと。おっそろしい…………が、『トイレ』よりはマシか。


 そして、一人はカバンから、カバンと合わないサイズのお肉や野菜を出していた。

 あれね、マジックバッグ的なやつね? あれいいなぁ。


 魔法と剣の世界、面白い――――!




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◇◆◇ 書籍化情報 ◇◆◇


「お前を愛することはない」と言われたので「そうなの?私もよ」と言い返しておきました。 〜氷の貴公子様と紡ぐ溺愛結婚生活〜
書籍表紙


美麗すぎてヨダレものの表紙絵を描いてくださったのは、『シラノ』様っ!
脳内妄想だった氷たちが、こんなにも美しく再現されるとか、運使い果たしたかもしれない……

あ! この作品も、もりもりに加筆しています。(笛路比)
おデートとか諸々ね。ラブなストーリーを主に。コミックシーモア様は限定SSもあるよ☆
ぜひぜひ、お手元に迎えていただけると幸いです。

各種電子書籍サイトで販売されていますので、一例としてリンクボタンも置いておきます。


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