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127/206

127:二人でランチ。

 



 図書館から食堂に移動した。

 テーブルでメニューを見ながら無言になる。うむ、やはり読めん。


「これは? 覚えやすいかもって言っていた文字が入ってますよ」

「……お……いす?……お? オムライス?」

「はい! 正解です。ちゃんと覚えられていますよ」


 ニッコリと微笑んで褒めてくれた。コヤツ、手慣れてるな!? 妹で。そして、私は同じ扱いだな!? いいけど。いま素で「やったぁ!」って喜んじゃったし。


「ということで、俺はオムライスにします」

「私もー。あ、なんかおかず的なのとかも頼んでね」


 私はいらないけど、エアリスくんとかゼファーさんたちとか見てると、結構食べるっぽいし。

 

「いいんですか?」

「うん。あ、一口ちょうだいね?」


 ちょっと食べたくはあるし。


「ではポークピカタを」


 ピカタ? 初めて聞いた。なんぞや。ポークというからには豚なんだろうけど。

 店員さんに注文してワクワクと待つかと思ったら、メニューを使ってお勉強再開された。うん。いやまぁうん。しますよ、はい。


「ほうほう、ここパスタ欄ね!」

「はい」

「んちゃら『オム』パスタ……オムパスタ!? なにそれ新しい!」


 ミートソースの横にオムレツが乗せてあるやつらしい。欲張りプレート的なやつか。

 図書館の横ということもあって、子供向けメニューや軽食などもかなり多かった。

 わからない文字を聞いたり、どんな料理か教えてもらったりしている内に料理が運ばれてきた。


「うっわ美味しそう! え、サラダとスープも付いてるんだ?」


 オムライスの値段は六百ルド。かなり良心的な値段だ。ピカタはまだ届いてないけど、五百ルドって事を考えると、たぶん安いはず!


 で、ピカタって何よ? と首をひねっていたら、すぐに届いた。

 ちょっとぶ厚めの豚ローススライスに黄色い衣がまぶされていて、焼いてある見た目だった。店員さんにピカタって何か聞いてみると、卵液に香草の粉末とチーズと小麦粉を入れたものに豚肉をくぐらせてから焼いたもだと説明された。


 どんな味かわくわくしながらパクリ。


「んっ! えっ、めちゃくちゃ美味しい!」


 なんというか白米を掻き込みたい衝動に駆られる味だった。

 オムライスの卵はとろとろタイプで、中のチキンライスと完璧なハーモニーを醸していた。


「ここ、格安でメニューが結構多いのでおすすめなんです」

「ほんとだね。いろんなメニューを食べてみたい! ってなるお店だね」


 まぁ、先ずは読めるようになってからだけども。

 午後からの勉強も頑張ろう。




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◇◆◇ 書籍化情報 ◇◆◇


「お前を愛することはない」と言われたので「そうなの?私もよ」と言い返しておきました。 〜氷の貴公子様と紡ぐ溺愛結婚生活〜
書籍表紙


美麗すぎてヨダレものの表紙絵を描いてくださったのは、『シラノ』様っ!
脳内妄想だった氷たちが、こんなにも美しく再現されるとか、運使い果たしたかもしれない……

あ! この作品も、もりもりに加筆しています。(笛路比)
おデートとか諸々ね。ラブなストーリーを主に。コミックシーモア様は限定SSもあるよ☆
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