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120/206

120:シュラシュシュシュ?

 



 手を繋いでぽてぽてと歩く。食事は冒険者ギルドに戻って一階の食堂で食べることにした。なんかね、美味しそうなご飯がめちゃくちゃあったんだよね。昨日はあれ…………えっと……しゅ、しゅ? シュラシュシュシュ? めちゃくちゃ美味しかったけど、普段に食べるものじゃなさそうだし。


「しゅ? あぁ、シュラスコですか」

「それっ!」


 ふと、エアリスくんがギルドに行くと、変な空気になることを思い出した。さっきも通っただけで異様に静かになってたんだよね。一緒に食べるとなると、余計に気まずい感じになるのかな?


「やっぱ別のところにしようか?」


 どうせならみんな心落ち着けて食事して欲しいし。

 美味しいものは美味しく食べたいしね。


 店員さんが無愛想でお皿を投げるように置いてきた、近くの席の人がなんか騒いでた、パートナーが店員さんに対して態度が酷かったとか、そういった小さなことで美味しいものって少し残念な味になるんだよね。

 

「雰囲気や状況も味の一部だもん」

「すみません」

「いや、責めてないから!」


 ただ、なんか相容れないんだろうなって。仕方ないことってあるじゃん。社長が視察に来たら、なんかみんな黙るじゃん。そんな感じよ。


「社長とは?」

「あー、うーん。騎士団の訓練中とかに国王が先触れなしに『よう、頑張ってるかい?』的に見に来る感じ?」

「なるほど! あ……確かに、そういう感じですよね。ギルドに行くと……」


 結局、シュンとさせてしまった。

 夜市の屋台に行こうよと誘うと、こくりと頷いて微笑まれた。だから彼女より可愛く微笑むなよ。




「んぁぁ! 美味しい!」


 エビたっぷりのアヒージョとカリカリのバゲット。最高か!? と叫びたいくらいに美味しい。

 エアリスくんがおすすめしてくれたのは海鮮料理のお店だった。

 海藻サラダや海鮮パエリア、アクアパッツァなんてものも頼んだ。こんなに食べ切れるかなと思ったけど、エアリスくんがガッツリと食べていて、男の子だなぁと変に感心した。

 エアリスくんてさ、結構細身なんだよね。どこにそんなに入るんだろ?


「ルコはいつもそれだけしか食べないんですか?」

「いつもより食べてるよ」

「だからそんなに小さいんですかね?」

「それはたぶん人種的問題だよ……」


 あと、そこまで小さくないからね? わりと平均的だからね? ほんとなんでこんなに違うのやら。

 お酒を頼むと、注意されるの地味に攻撃力が高いんだよね。

 

 またもやギルドカードを提示してから、サングリアみたいなフルーツ入りのワインを頼んだ。

 今度から首から下げとこうかな。




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◇◆◇ 書籍化情報 ◇◆◇


「お前を愛することはない」と言われたので「そうなの?私もよ」と言い返しておきました。 〜氷の貴公子様と紡ぐ溺愛結婚生活〜
書籍表紙


美麗すぎてヨダレものの表紙絵を描いてくださったのは、『シラノ』様っ!
脳内妄想だった氷たちが、こんなにも美しく再現されるとか、運使い果たしたかもしれない……

あ! この作品も、もりもりに加筆しています。(笛路比)
おデートとか諸々ね。ラブなストーリーを主に。コミックシーモア様は限定SSもあるよ☆
ぜひぜひ、お手元に迎えていただけると幸いです。

各種電子書籍サイトで販売されていますので、一例としてリンクボタンも置いておきます。


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