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101/206

101:そもそも普通は壊さない。

 



 今日も元気に冒険者活動。

 お昼はピタパンの屋台で買って、カバンに詰め込んだ。


「おはようございます!」


 冒険者ギルドの前でダンさんとラウちゃんと待ち合わせ。昨日と同じように歩いて外壁から出た。


「ここらへんでいいだろう」


 トイレを出してくれと言われたので、ほほいっと出す。いつものまごうことなきトイレ。ドアはスライド式ですぐ壊れそうにしか見えないけど、ドアの防御力がエグいらしいということだけは知っている。


「父、ドアはやめたほうがいい」

「お前もそう思うか。ルコ――――」


 トイレは、壊れた場合はどうなるのか聞かれたが、ぶっちゃけ知らない。前にゼファーさんが便器を壊しやがったときは、収納して出したら直ってたから、たぶん大丈夫なんだと思う。

 誰かの家のトイレを召喚している可能性は微レ存だけど、たぶんきっと違うはず。だって、なんか細かく設定して出せるようになってきているし。


「ゼファー……これを壊せたのか」

「あ、壊したのは中の便器だよ? 陶器だから簡単に割れたんだよ」

「あの便器ってやつも、防御力が高いんだ」


 ――――え?


 あの人、剣の柄か何かでエイッて叩いただけっぽかったけど?

 ダンさんいわく、本当にあの人のパワーがどこから来ているのか分からないのだという。便器は、エイッで割れる代物じゃないと真顔で言われた。

 そうなると、ゼファーさんを問い詰めたくなる。あの人、あれ割れちゃった……くらいの反応だったよね? 帰ったら尋問確定だな。


「俺も聞きたい……」

「マチョォ飛ばしましょうよ」

「魔鳥のことか?」

「それそれ」


 どうやらマチョォは飛ばせる相手に制限があるらしい。お互いの魔力を知っていて、双方に受け取る意思があるものしか飛ばないらしい。どうやってその意思を判断しているのか聞いたけど、わからないというか、そういうものだから考えたこともなかったらしい。


「私なら飛ばせるのかなぁ?」

「やってみるか?」

「うん」


 ダンさんに代筆してもらった。


『ゼファーさんがさ、便器壊したじゃないですか? あの件について問い詰めたいから、空いてる時間教えてください。有識者も用意してるんで、覚悟しとけよこんにゃろ!』


 ――――うむ、完璧だ。


「いや、本当にこれでいいのか? 酷いぞ? 相手は誰だか分かってるのか?」

「顎ヒゲデリカシーなし男・ゼファー!」

「…………おん」


 マチョォの飛ばし方はラウちゃんに教えてもらった。手紙に魔力を込めて鳥の形を想像する。そしてその鳥がゼファーさんに届くよう想像する。なんで想像するだけで届くんだ。不思議でたまらないけど、飛んでいったから、届くんだろうね?




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◇◆◇ 書籍化情報 ◇◆◇


「お前を愛することはない」と言われたので「そうなの?私もよ」と言い返しておきました。 〜氷の貴公子様と紡ぐ溺愛結婚生活〜
書籍表紙


美麗すぎてヨダレものの表紙絵を描いてくださったのは、『シラノ』様っ!
脳内妄想だった氷たちが、こんなにも美しく再現されるとか、運使い果たしたかもしれない……

あ! この作品も、もりもりに加筆しています。(笛路比)
おデートとか諸々ね。ラブなストーリーを主に。コミックシーモア様は限定SSもあるよ☆
ぜひぜひ、お手元に迎えていただけると幸いです。

各種電子書籍サイトで販売されていますので、一例としてリンクボタンも置いておきます。


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