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当面の目標

話し合いの結果。魔族は動物みたいな生活をしているので、人間的な衣食住を必要としない。


それを1から開拓したりするのは無理なので、優秀そうな人を懐柔しつつ、魔族と腐った貴族を倒して国を乗っ取ることにした。


願いで大陸を人間の住みやすい所に変えてもいいけど俺達4人で運営は不可能だし、赤の他人の為に願いを消費する気が起きない。既に200以上使ってるのでもったいない。

どのみち人材が必要ならこの国で良いだろうとなったのだ。


元々願いは使い切るつもりなかったし、まだ余裕あるとはいえ使いたくないのだ。

と言うより現状に結構満足してるから、願いを使いたいと思わないことにケンは気づいてない。


だから今、そのためにやってることと言えば。金稼ぎ。


「結局は振り出しに戻ったなぁ」


そうボヤくも、道具精製のスキルを持つ奴隷を新たに買い、ケン達の時間に融通が効くようにはなったのだ。

当然奴隷は女二人で親子だ。夫の借金で売られたのだがケンには興味がなく聞いてなかった。



元々イアンからルーチャ(4に該当する町)は格下の町の領主なだけあって、あまり変な圧政はしていない。というかそれをしたら町が破綻する。


「別にいいじゃない。魔族に街を良くして貰ってる間に私達はお金を貯める。それから魔族を排除する。別にそれでいいじゃない。それよりもなんで最近はお金で地球の物と取引しないの?」


「少しなら問題ないけど、貨幣が消えるからな。それはあまり良くないことだ。しかも地球の商品をもう一度取引には使えないって条件もあるし」


ポコリスウィットに回復魔法をかけてエリクシールにしたやつを通販チートに売り出そうとしたら出来なかった。ポコリスウィットの半額でだったら出来るけど、それじゃあ赤字だ。


「ご主人様。最近はモンスターを倒していませんが魔族と戦って勝てるのですか?勇者でも苦戦してるって奴隷商が言ってた気がします」


「大丈夫だ。今の俺はその勇者より強い」


同じ人だけどそれは内緒だ。でもアリサとアンジェはまだ魔族と戦うのは無理だな。戦わせる気はないけど念のため願いを使ってステータスを……


(ねえ、そう言えばなんでいきなりステータスが変わっても扱いきれてんのよ?)

(へえ、勇者特典って便利なのね。だから私も急に身体が変わったけど普通に動けたのね)

(独り人きりって寂しいけど、二人だけなら嬉しくない?)


(ケン。私に魅了スキルなんて使ってないわよね?)

(はあ?違うわよ!なんでこの私がケンに魅了されてるなんて思うのよ!意味わかんない!ばーかばーか)

(何よそのストックなんちゃらって、言語理解有っても、こっちにない言葉は翻訳されないのよね)


「二人とも、俺の取引に使うのとレベル上げ兼ねてモンスターを倒しに行こう。フラセとシアンはノルマと家事が終わったら自由にしていいぞ。品質は落とさないようにな」


「「かしこまりました」」


ちなみにケンが親子奴隷フラセとシアンに出したノルマとシフトは真面目にやれば、

母親のフラセは1日7時間を3日間働いて1日休みで、娘のシアンは1日5時間で2日働いて1日休み。

家事は毎日だけどそんなに時間はかからない。と言うよりも奴隷に堕ちる前よりも全てが良い暮らしだ。


しかも奴隷の罰則は少なく、皆優しいと言うこと無しだ。見放されないように必死にやってる。


ケン達4人は迷宮に来た。仕組みは誰もわからないけど、無限にモンスターが出てきて宝箱もあるので冒険者には人気スポットである。


当然死人も出るが自己責任だ。この世界の迷宮はモンスターを倒しても何も出てこない代わりに死体はゲット出来る。

迷宮内に物を落としたら24時間で吸収され、死体も吸収の対象だ。


「とりあえず軍の人間より強くなるまでは鍛えよう」


ナホと出会ってからは圧倒的なステータスで敵を蹴散らしてきたが、元々は勇者として色んなモンスターと戦ってただけあって指示は正確でアリサとアンジェはメキメキと強くなっていく。


「なにしてるの?」


「見りゃ分かるだろ」


「そりゃわかるけど」


今までは倒したモンスターはそのまま取引スキルに換金してたのに、急に解体し始めたケンに疑問を抱くナホ。

どうやらモンスターは解体して換金したほうが高いことに気づいたのだ。


特に血が高く換金出来る。モンスターによっては血だけでモンスター一体と同じ値段になるのだ。


「何もしてなくても私まで強くなるのね。ねえ、私も戦っていい?」


わかったと答えると解体を止めて戦う準備をするケン。


「なんでケンも準備するのよ?ケンが戦ったら瞬殺でしょ」


「手加減スキルで弱くなってるから大丈夫だ。今パーティーで一番強いのはスライムのマーサーだ」


何よその名前。と、ぶつくさ言ってるが楽しそうなナホと不機嫌なアリサ。


「これからは皆で戦うぞ!見るのも修業なるからな!特にアリサは俺と同じ武器だから参考にしてもいいぞ」


「よかったわねアリサ」


さっきの不機嫌はどこかに消えて、嬉しそうに返事をするアリサ。


実際にケンの戦いかたはアリサの参考になった。ナホと出会う前のステータスに落としてるといってもまだまだ差はあるが、勇者特典のスキルや、2年以上も休みなく戦い続けたケンの戦法は見事だった。


幾度もモンスターと戦って身に付いた反射神経、先手必勝に拘らずに動かせてから隙を突く動きも正に勇者そのものだ。


その動きを真似しようとする自分に丁寧に指導してる優しいケンにうっとりしているアリサ。

それを見て面白くないのが1人いた。


「普段は御主人様の愛情独り占めしてるんですからたまには分けてあげてください」


どこからともなく話しかけるアンジェに驚くも不快感を隠そうともしない。


「別に独り占めしてるつもりはないわよ。ケンが好きでしてるんでしょ。ただ、ちょっと詰まんないだけ」


「御主人様は話しませんがナホさんと御主人様の関係って?夫婦ではないようですし」


うーん。悪魔と契約者。これは絶対に言えないわね。

それじゃあ恋人?あり得ないわ。でもケンがお願いしてくるなら仕方無いわよね。だって泣いて頼むんですもの。

奥さんにはたまに間違えられるけどまだ結婚してないし、

同じ勇者?これも言えるわけない。運命共同体は恥ずかしいし、端から見たらギブアンドテイクな今の関係に近い物は……。


「ビジネスパートナー?」

実はこの拙い文で2作品目です。

話が気になった方はブックマークやレビュー、感想等を貰えると励みになります。

誤字脱字多いので指摘して貰えると助かります。

処女作、常識チートは非常識も良ければ閲覧お願いします。

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