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プレゼント

庭付き一戸建ても買い、お金も溜まってきたし、向こうの物で欲しいのないか?

宿屋の部屋でケンのなんとなく発言に3人は困っていた。いや、1人はキチンと突っ込んだ。


「あのねケン。私達地球ってとこ知らないから地球で欲しい物あるかって聞かれてもわかんないわよ」


それもそうかと思い3人に地球の知識、と言っても全部は脳内に入れたら大変になるだろうからケンの持ってる物の知識を3人に共有するお願いをした。

その後にウィンドウ表示を許可した人だけに見れるようにするべきだったかと思う。それはまた今度にしよう。


何これ。凄い。これがご主人様の住んでた所。とかの独り言が漏れる。そしてほぼ同時に。


「「指輪が欲しい」です!」


同じタイミングで同じ物を欲しがったナホとアリサが睨み合う。


「いきなり奴隷がおねだりとかどうなのー?」

「ご主人様は遠慮なくって言いましたー」

「私はアレよ。ちゃーんとケンの分の指輪も考えてたんだから」

「私だってそうですー」


アンジェの教育もあってスラスラと話せるようになったアリサに関心しながら仲いいなと温かい目で見るケン。

おずおずとアンジェがケンに声をかける。


「御主人様。厚かましいんですが、この弓、えっと、あーちぇりーが欲しいです」


「わかった。素の威力はアレスターの弓より落ちるぞ?」


「はい。でもこれがいいんです。勿論御主人様が今の弓にしろとおっしゃるなら」

「いいか。俺は思った通りに生きると決めた。そのためのスキルだってある。だから俺が言った言葉は大体本心だと思え。遠慮するな。そしてアンジェがその武器にしたいならそうしたほうがいい。今のは俺の失言だ」


「いえ。お気持ちありがとうございます」


向こうは決着したかなとナホとアリサの様子をみるが終わりそうにない。


「ナホとアリサはあんな感じだし納品に行くか」


「いえ、わた。はい。お供します」


自分だけが行きますと言いかけたが、付いてきて欲しいという御主人様の木持だろうと理解するアンジェ。


納品と新商品の注文を聞き、言い争いが終わったかなと部屋に入る。


「貴方より私の方が考えてますー!ご主人様のこと考えると胸が痛い位考えてますー」

「何よ。アンタは最近食べすぎて太っただけじゃないの?それで胸が苦しいのよ」

「なっ。無駄な肉を身体に付けてる人に言われたくありません!それに可愛いってご主人様言ってくれますし!」

「私なんか毎日大好きって言われてるわ。目でだけど……

それでも私にはわかる!」

「それ言われてませんよね?おばさんの勘違いですよー?」

「はあ?アンタは耳も悪けりゃ頭も悪いのね」


「はいストーップ」


どれだけの時間言い合ってたのか知らないけど、よく話題尽きないな。

喉が掠れてきてるナホとアリサに状態異常と体力の回復魔法を思いっきり込めた、元気溌剌のエリクミンCルを手渡す。

一瞬で飲んだけど味わえよ。それ日本にいたとき好きだったんだぞ。


何時までも決まらなそうだからそれぞれイヤリングを渡した。

初めに言ってた指輪を渡そうかとも考えたけど、少し気恥ずかしく、付き合ってない人に渡すのはどうかと変なところで純情になケン。


「アンジェと商会ギルドに行った時に今回の魔王は前回と別人の可能性があるって噂が広まってる」


治療してたのが復活したのでは?そんな質問に答えるケン。


「俺もそう思う。ただ、この噂があのクズ国王が失敗したことを隠すための様な気がする」


「何か根拠あるの?」


「ギルドの話によると王都や上位の街にいる一般市民、向こうでの呼び名で言えば下民達の暮らしが良くなったらしい。物流の流れでわかるんだとさ」


ケンの根拠に首を傾げる3人。魔王が復活したら暮らしが良くなるって意味がわからない。


奴隷だったアリサやアンジェ。悪魔なナホにこの国の悪辣さを語った。


イアンの町から4つ区切りで階級の壁があること、上がれば上がるほど良い暮らしは出来るが、その犠牲となる人も増えてること。


そして何より上位の街の貴族は腐ってること。前に俺をこき使われてるのを同情してくれた市民がイアンに落とされた話もした。


「御主人様。ということは魔族が街を納めてるから人々の暮らしが良くなった可能性があるということですか?」


「そうだ。その状況は前にもあったらしい。税収の流れで気付いた領主が軍に要請して倒したら市民がまた苦しんだとな」


「ねえ、魔族が国を乗っ取った方がいいんじゃない?」


本当にそう思うよ。でも魔族だって目的があってそうしてるのかもしれない。どう説明しようかな。


「魔族は人間を家畜にしようとしてるかもしれない」


「かちく?」


アリサにはまだわからない言葉だったのか繰り返して首を傾げる。


アンジェが説明して理解出来たのを待って、ケンが話を続けた。


「何ていうか、魔族と戦って話したことあるんだけど、前の魔王は魔族主義の国を作って、他の人間や亜人達を奴隷って考えだったんだ」


「滅ぼしたりは考えてなかったのね。でも、それじゃあ魔族に国を渡すのもダメね」


「ご主人様が国を作ればいいと思います!奴隷とかない国を」


うーん。悪くないけど俺に国を統治する能力があるとは思えない。ステータス頼みの腕っぷしと魔力だけの厨二病高校生だぞ。


「いいんじゃない。アリサにしてはだけど。私としてはここじゃなく魔族の住んでる大陸で国を作ったら面白いと思うわ。ここの国王や貴族に対抗して移民を募るの」


しちゃう?魔族一掃しちゃおっかな。ナホに頼んだおかげで戦闘は楽勝だし。


「では、御主人様国王計画を考えましょう」


そうしてお金を稼ぎつつ、国王計画を練っていく日々が始まった。

実はこの拙い文で2作品目です。

話が気になった方はブックマークやレビュー、感想等を貰えると励みになります。

誤字脱字多いので指摘して貰えると助かります。

処女作、常識チートは非常識も良ければ閲覧お願いします。

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