決着
「どうしてか知りたいですかぁ?」
「「あっ!肉食系ヤ○マンビッ○天使!」」
「違いますぅ☆愛の大天使♪ラブエンジェル愛されアンジェリカでぇーす♪」
「なんか嬉しいような懐かしいような、でも不快感が凄い」
アリサの感想にショックを受けるが気を取り直し続ける。
「貴方と契約した悪魔は私との賭けに負けて魂取られちゃいました♪キャハ☆だ・か・ら。願いも無効でぇーす!悪魔の誘惑に打ち克ったケンとナホさんの愛情の勝利なのです♪」
ケンの仲間強化も欲望解放により強くなっておりそれぞれがアルを単体で撃破出来る程だ。
「結局お前達は魔族を切り捨てるのか?俺達はいらない子供なのか?」
「アル。全てを諦めて生き方を変えろ。俺と友達にならないか?文字通り腹を割って話したお前のこと嫌いじゃないぜ?」
「五月蝿い!人生の全てを賭けたこれを今更諦めれるか!たとえ死のうともこの感情は消えない!」
タリックスが最初に刺そうとした槍を拾い、
ケンと対峙し、決死の一撃をいれようと構える。
「皆!来てくれてありがとう。でも手を出さないでくれ。コイツは原始の魔族が皆死んだ後も独りで戦って来たんだ。せめて気持ちに答えたい」
「つまらない同情は止めてくれ。あの時ベラベラと話さずに、いや、私のことを思うなら止めてみろ勇者!」
「そうさせてもらうぞ魔王!」
そして2人の矛がぶつかり合い決着がついた。
「お久しぶりですケン。国作りはどうですか?」
「大変過ぎて楽しいさ。皆笑ってるよ。ランウィさんこそどうなんですか?俺の故郷には、国は興すのは簡単だけど維持は難しいってありますよ?」
「いたく至言ですね。順調かは分かりませんが、頑張り甲斐はあります。結局アルの目的は何だったんですか?」
ケンはあの時話したことを思い出し、アルの気持ちを考える。
「親に構って欲しい子供の行動ですかね?」
「ふむ。そんなこと。では無いんですよね。子供にとって親は世界そのものだ。そして子供はいつか親になる。ちなみにケン。うちの娘も親にさせる気はないですか?」
「あっ!そろそろ時間だ!また来ます!」
「逃げられましたか。でも、そろそろ追いかけるんでしょうね娘達は」
そう言ったランウィの口元は緩んでいた。
ケンは地面に刺した槍に優しく語りかける。
「アル。この大陸に国を作るよ。名前はアルって決めてるんだ。お前と戦った皆も協力してくれてる。魔族はいらない子供なんかじゃない。ちょっと道を間違ったんだ。純粋ではないけど魔族の身体を持った奴が2人いるんだ。これから増えてくぞ。しっかり見ておけ」
「マオはケンとの子供いっぱい増やすの!」
「はぁ?ちょっと、私のケンに近づかないでよ!あの子達はまだしもアンタは認めてないからね!それに魔族を増やすならロリックスと作りなさいよ!」
「うふふ。これでまた功績あげちゃった☆
神の爺さんがやらかした魔族もしっかり出来たし、ケンの為にアルを魔族として転生させてあげますよ♪
もしかして次の神の座はアンジェリカの物?きゃっほーい♪イケメン天使ハーレムを作り放題だぁ♪
何だか天使に戻ってからはこれだ!って男がいなくてつまんなかったからね♪いっぱいいれば1人くらいいるでしょ☆」
「ほう。私の座を奪うつもりですか……」
ぎぎぎ。と聞こえてきそうな感じでアンジェリカが振り向くと、そこには神がいた。
「いえ。そんな」
「貴女にはアルの転生を見守る使命を授けましょう」
「そんなぁぁぁぁ!☆」
「全く。恋愛を司る天使が自分の気持ちに気付かないなんて笑い話にもならない」
「あの子の想い人がいる地上に行かせてあげたの?」
「ああ、仕事は出来るし悪い天使じゃないんだが……」
「地上から戻ってきてからは、手当たり次第付き合っては、貴方とじゃ合わないと思うって振りまくって、天界の男達半数は使い物にならなくなったわよ」
「今度は自分の恋愛もしっかり成就させるんだよアンジェリカ」
実はこの拙い文で2作品目です。
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処女作、常識チートは非常識も良ければ閲覧お願いします。
そしてこの作品はこれにて完結です。閲覧ありがとうございます。後日談をもしかしたら書くかもしれませんが、書きたいことは大体書き終わりました。




