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新魔王

サキュバス。そう表現するにふさわしい美貌と衣装。そんな魔族がケンに話かけてきた。


「残念ね。それは私の役目だからアンタの出番はないわ」


「その次は私かしら?」


ナホの言葉にフラセがそう言うと、ちょ!お母さん抜け駆けずるい。次は付き合いの長い私に決まってます!といった争う声が緊張感をなくしていく。


「うん。ケンは相変わらずモテるね」


「少しは俺たちにも分けてくれないかい?」


「いやいや。お前らだって結構言い寄られてるだろ?」


「うん。せめて同い年だったらね」


「恋愛と物作りに妥協は出来ないねぃ」


鑑定


名前:リリカ

種族:上位魔族

年齢:250


HP:80000

MP:69000


STR:20000

VIT:20000

INT:15000

RES:170000

DEX:45000

AGI:10000


スキル:器の欠片(a:-kmⅡEV:ni8_)

繁殖(LV8)相手の細胞を取り込み体内で成長させ子供を産むことが出来る、LV+1の人数分細胞をかけ合わせることが可能。高レベルのため出産によるステータス減少はほぼない。


ユニークスキル:女王気質

自分に好意を持つもの、自身が産んだ子供を従わせ操る能力


どうやらコイツが新魔王に違いないと確信する。異様にDEXだけ高いが大した驚異ではないと思い、乗るかわからないが探りをいれてみることに。


「いつの間に王都から逃げたんだ?お前以外の魔族と半魔族は片付けたぞ!」


「そうね。チビ元魔王のせいで失敗しちゃった。でもこうしたらどうかしら?」


リリカは死んだ魔族数体に魔法を打ち込み、砕けた身体を食べ始めた。その意図に気付いたのはマオだ。


「気を付けてなの!コイツの能力はヤバいの!」


先手必勝。マオの言葉でそれぞれが動き出す。


オルフェスがハンドクラップで自分に注意を向け、セキシンは氷魔法で体温を奪いつつ足元を狙い動けなくし、ナホはプラズマを魔法で作る準備をしている。


ケンのプラズマ説明は分かりやすかったが、セキシンの方が先に理解出来たのは少し悔しかったのを思い出す。

タリックスはゴーレムを召喚しリリカの後ろへ配置し逃げ道を塞いだ。


「ケンの必殺剣。秘剣その零、五月雨剣!」


これは壱の飛剣と違い、魔力もスキルも使わず、ただステータスに任せてスピードと力で素早く切っているだけのごり押し技だ。

首輪を着けられた際、この技は封じられなかったので1番頻度が高く、練度も高い技である。


勝った。そう確信したが、ケンとリリカの間に突如として何かが出てきて細切れになり、その結果リリカは薄皮を多少切っただけのノーダメージで終わった。


「気を付けるの!念の為勇者であるケンとマオとタリックスはソイツを殺さない方がいいの!」


そうだった。危うく魔王になるかもしれなかったのか。


「あら、強いのね。でも今殺された子供と他のを取り込めばもっと強い子供が産まれるわ。どこまで耐えれるかしらね?」


「うん。下手くそなブラフだね」


「それが出来るなら初めからもっと強いのを作ればいい話じゃないのかい?それをする時間もいっぱいあったのにねぃ」


「うん。僕らはなんとなくそういうの分かるんだよ」


「女心は分かんないのにな」


「「ぐふぅ!!」」


コイツはそんなに強くなく、人数でも圧倒している。そんな気持ちがあり軽口を叩くだけの余裕がある。

しかし、敵を倒しうるだけの火力を持つのはケンとマオの2人だけと皆思っていた。このまま膠着が続く。そう覚悟していた。ケンとナホ以外は。


ケンとナホ、マオとタリックス。この場に9人中4人が勇者か勇者の可能性を持っている。パーティーの約半分が勇者というのはある意味異常事態だろう。

だからこそ出鱈目な仲間補正が可能にした物を用意出来た。


フラセは銃を取り出し構える。魔法で窒素にも似た物を作り出し高圧力でマーサーの作り出した水を撃ち出す水鉄砲だ。

威力重視で作ったため、戦隊物の合体銃よりも大きくなったのをアリサとシアンも支えて狙いを定めてる。


本当はマシフにやったように、体内にマーサーを入れて消化液を出してほしかったが、繁殖のスキルでマーサーを取り込まれるのを恐れてこの手段を用いた。


ナホがプラズマを完成させ、リリカの右腕に当て回避行動を取らせた。その回避先目掛けフラセはトリガーを引いた。


あっさり。とまではいかないが、身体を徐々に切断され苦しむリリカ。何かをしようとしてもオルフェスとセキシンがそれを読み取り防いでは手を潰していく。


1分ほどでリリカの身体を両断し、アリサとシアンがダメ押しで切り刻み凍らせてから更に砕いた。


「まだ私だって抱かれてないのにケン様を渡すもんですか!」


確実に倒すためではなく遺恨でやったようだった……


「そう。早く平和にならないとナホさんが妊娠出来ない。つまり私達も相手してもらないってことだからね!」


こちらも同じである。動機が不純でも気持ちは真っ直ぐなのだ。

実はこの拙い文で2作品目です。

話が気になった方はブックマークやレビュー、感想等を貰えると励みになります。

誤字脱字多いので指摘して貰えると助かります。

処女作、常識チートは非常識も良ければ閲覧お願いします。

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