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語られる一部の真実

奴隷の首輪を着けられていても、目を盗んでは本来関係ない自分達を助けてくれた勇者ケンとその助けをした英雄2人が聞きたいことがある。

その言葉を聞いた人々は質問の優先権を3人に渡した。異を唱える者はいない。


「俺から質問させて貰う。アンタは勇者が魔王を倒したら次の魔王になることを知っていたのか?」


その質問の意味を理解した民衆に動揺が広がる。そして答えない王を見て真実であると悟る。


「うん。答えを言ってるも同じだね。次は僕だ。勇者召喚。この方法は誰から知ったんだい?」


「王家に伝わる伝承だ。魔王が現れると水晶が光り、書かれた通りの手順を踏むと魔王を倒すことが出来る者を呼べるとあった」


「次は俺の番かい。何故魔族に屈した?それどころか生贄を捧げるような真似までしやがって」


「新魔王を名乗る女の魔族に脅されたのだ。ケン!お前が国を見捨てたせいでこうなったのだ!」


国王が余計なことを言ったせいで一斉にブーイングが始まる。近くに3人がいなければ石などを投げ始めていただろう。


しかしそのおかげで少し考える時間が出来たので、マオから聞いた情報と整理する各々3人。


「マオが来た時点では既に魔族は国を支配していたの。ケンを手に入れるために、その2人をまず仲間にしようとしたら、オルフェスとセキシンの名前はわかったけど既にこの世にいない。そう部下に言われたの」


「そうだ。思い返してみればアイツらは別の奴に忠誠を誓ってる節があったな。兵士作りも本来はマオ様の命令ではない。今だから分かるが魔王の器に乗っ取られたマオ様がそれを利用したに過ぎなかったんだ」


「うん。いいかい?疑問があるんだ。僕らを捉えてた年魔族は僕らのことを魔王様にケンを捧げる取っ掛かりにするって言ってたんだ」


「そうだ。それってお前さんのことじゃないかい?あとタリックスはいつの間にマオ様呼びに変えたんだねぃ」


「違うの!それはマオじゃないの!マオは2人がいること知らなかったの!それにケンはマオの番にしたかったけど無理矢理じゃなくてマオの魅力で骨抜きにする予定だったの!」


エアルゥがブーイングを納め再びケンの質問に回ってきた。


「とりあえず王都にいためぼしい魔族は退治したよ。ただその魔王を名乗った魔族のことを教えてくれ」


「歳は30いってない位の、そして今までの魔族同様に見た目は我等人間と変わらない姿だ」


「うん。次の質問は前代勇者マオとケンの間に召喚した勇者はどうしたんだい?」


再び沈黙する王に不満を露わにするオルフェス。その当人がこちらにいるので黙秘したところで隠せるわけないのに……


「それじゃこの2人の顔に見覚えはないかい?」


セキシンがフィンガースナップをすると同時に空間が歪みマオとタリックスが現れた。ナホの魔法によるものだ。


「お前はとっくに死んだのではなかったのか?」


「こうやって話すのは初めてだな。何しろ用無しとわかって捨てられたのだからな、召喚され数日で。別にそのことは別にいい。私の横にいる方を知ってるか?」


「マオ様じゃ!見間違えたりせん!ワシが若かった頃見た勇者マオ様そのものじゃ!」


前列にいた老人が勇者マオのことを覚えており、国王が何か答える前に正体がバレた。


「バカな!確かに父が召喚した勇者はマオだが死んだ筈だ!マオは既に我が兵士が殺したのだ。だから新しい魔王が現れたのだ!」


確かにマオとは別人の魔王が現れた。前にそんな噂を聞いたけどケンはそれは嘘だと思っていた。

魔族が活動した時の雰囲気がマオの時と同じだったから。この国王なら自分の名誉の為にマオを殺せなかったというのを隠すだろうと判断したからだ。


だけどもし、マオが最初に死んだ時に魔王の器が壊れかけ、その時から次の魔王が選ばれていたとするなら。

もし、アルを名乗る魔族が次の手を既に仕込んでいたら。色んな疑問が増えていく最中マオは語りだした。


「私は勇者マオとして呼ばれ、魔王を退治したら魔王になっていました。魔王になってからは私の意識はなく。ただ何かに命令されているような日々でした。

ここ2年皆様にはご迷惑をかけ、私のせいで死んだ方も沢山いると思います。もし死ねと言われたなら仕方ないです。

それでも今こっちにいる魔族を殲滅すること。また新たな魔王が復活しないようにすること。それが出来ないなら勇者ケンみたいな被害者を少なく出来る方法を探したいと思います。それをしてからせめて死にたいです」


マオに対しては色々と思うこともあったが、新魔王の存在、彼女も被害者、そして終わったら死ぬ。それらのことがあるのでとりあえずは納得はしたようだ。


そしてクーデターは成功し、最前線へと終わりを告げる兵士を派遣した。

ケン達は勇者と魔王について調べるべくもう一度城の中を捜索することに。

実はこの拙い文で2作品目です。

話が気になった方はブックマークやレビュー、感想等を貰えると励みになります。

誤字脱字多いので指摘して貰えると助かります。

処女作、常識チートは非常識も良ければ閲覧お願いします。

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