ナホの過去と特技
銃のクオリティの高さに驚くも、女性であるナホが1人でこれを作れたのが気になり聞いてみた。
「スキルの上がる速度は日本で得意だったことも関係してるみたいなのよ。裁縫とかDIYとか私好きだったし……
それに、ほら、私浮気されて振られて悔しくて、そのね、ちょっと殺したい程憎んでたから作ったことあるっていうか、その時に少しハマったのよ。
いや、実際に撃ったことはないわよ!結局は悪魔を召喚して悪魔になったわけだし!」
思いがけないナホの過去にケンは少し引いていた。
そして引かれてることにナホも気付いたようだ。
「なによ!別にちょっと女の子が銃にハマっちゃいけないの?悪魔召喚だってアレよ!タロット占いなんて女子は一度誰でも通った道なんだから!その延長よ延長!」
「いえ、奈穂実さんに引いてるだなんて」
「ヤメて!それ以上は本当に傷つくわ!」
そんなやり取りをしながら銃の欠陥を話し始めた。
薬莢を使うタイプは準備と威力のコスパが合わない。かといって爆発魔法を使うには本体が持たない。
一発ずつ空気を圧縮してから撃ってはいるが連射性が低いと相談した。
「まずは質問だけどアイテム作成のレベルは?」
「5になったばかりよ」
「それならアイテムに付与出来るな」
「あの震えたり出来るやつね?」
ケンの構想で、コイルガンに近い物を作り直すことにした。
欲を言えばロマン武器の荷電粒子砲にしたかったのだが賄う電力が無理すぎたのでまずは諦める。
銃本体に色々付与て丈夫にしたり、弾頭に付与して炸裂徹甲弾やダムダム弾なども作り完成した。
「素材は基本は鉄で作ってるんだよね?戦争中に沢山買えるだけ俺達に回せれるの?」
「大丈夫よ。硬度があって電気が通ればなんでもアイテム生成で銃弾に出来るから。それにアイテム生成したら新品になる気がするのよね。本当に出来るとしたらすごくない?」
なんかケンの話し方がたまに柔らかくなっていて引かれてないか不安になるナホ。
ただケンがナホのアイテム生成に乗り気なので試してみることにした。
「何種類か壊した鉄があるから生成し直してインゴットに変えてみて」
ケンの腕力で何度も折り曲げたりと金属疲労を起こした鉄、砕いてみたり、熱してみたりと色んな鉄があったけどインゴットに生成したら見事に新品同様のインゴットに生まれ変わった。
「これは凄いなんてもんじゃない!俺のはならないってことはレベルかナホの能力かのどっちかかも。俺は後1だから上がったら試してみる」
とりあえずはモンスターを倒してレベルを上げよう。そう言って何かの魔法を使うケン。
この魔法は人には聞こえない周波数の音を出し、モンスターを呼び寄せる魔法だ。
モンスターによっては近づいてこないが、大抵のモンスターは音の聞こえる方へやって来る。
「アリサ、フラセ、シアン。あえて手助けや助言はしない。自分達で考えて戦ってみるんだ。ナホは銃は使わないで倒して。多分あれ使うとdexばかり上がるからモンスター以外で練習しよう」
「はい!」×3
「わかったわ」
ケンの出したの音はかなり遠くまで届いており次々とモンスターがおびき寄せられてる。
シアンが素早さで撹乱しながらダメージを与えつつアリサがしっかりとトドメを刺す。その2人の手が回らない所をフラセがしっかりと狙撃して援護をしている。
余裕ができてきた時にふとケンは思い出す。フラセとシアンのアイテム生成のスキルレベルなんぼだろう?
あと俺の場合、全魔法にある時魔法で物体を戻してからやれば出来るかもな。
あの天使はちょっとウザかったけど助けられたな。色々と。なんだっけ、名前も顔もよく思い出せない。でもなんか馴染み深い気も……
ケンの目の前にいたモンスターの頭部がいきなり弾けた。驚くとナホが銃で狙撃していたのだ。
考え事していたが油断したわけではない。むしろ並列思考出来るように訓練していた所だったのだ。
「ねえケン。今私以外の女のこと考えてなかった?」
「そんな、僕の頭は奈穂実さんでいっぱいですよ。だからしまってください」
全力で首を横に振り残像が見えるスピードでお願いするケン。考えていたことはモンスターの頭部と同時に弾けて飛んでしまった。
そのあとケンだけは恐怖に怯えながらもモンスターを殲滅し終えた。
スキル確認したところケンの勇者特典にあった危険察知が2レベル上がり7に、ナホに女の感というスキルが6で発現した。
アンデッドの軍勢によって受けた被害から立て直すためにも日数を要すので、その間のモンスター達をケン達が引き受けることにしたのだが、どうやら急に現王軍が強くなってきたので膠着状態になってるそうだ。
「ご主人様。これって魔族の仕業ですか?」
アリサの質問に、多分そうだろうなと答える。アリサはキチンとケンに妻として認められるまではご主人様と呼ぶことに決めている。
「でもどんな方法で強くしてるんですかね?手っ取り早く強く出来るなら魔族に使って攻めたほうが楽なのに」
「きっと人にしか使えないか、ろくでもない方法なのよ。身体を無理矢理動かして限界以上にやってるとかね」
ここで話しても仕方ないとランウィさんの元へ行こうと結論になった。
「やはりケンも同じ考えに至りましたか」
この戦争のブレインであるランウィも魔族の気配をしっかりと感じていた。そして魔王と対峙したケンにはなんとなくわかっている。この国にあの魔王がいることを。
ランウィは最初ケンの提案を拒否したが、ケンの覚悟と成功したときの報酬を聞いて、自己犠牲ではなく目的の為だと最終的に折れた。
その為の布石を打つために暫くは鍛錬を続けることに。
モンスターはどこからともなく現れるので、いくら倒しても問題ないので時間がある時はレベル上げか、スキル上達させることにした。
自分達が使わない分の死体は売りに出し、妻候補達は一度生産作業に入ってもらう。
実はこの拙い文で2作品目です。
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