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魔族の活動

ロハス達と別れた2人はまだ町をブラついている。買い食いしたり素材を買ったりと楽しそうだ。

そんな2人とは対照的に青ざめた顔で走ってる冒険者が見えたので後を付けてみた。


冒険者ギルドまで走り抜け、ギルドマスターを呼べと叫んでいるのでただ事ではないのだろうと少しわくわくしている。

不謹慎な自覚はあるので表情は取り繕ってはいる。けど、目が楽しんでるのだ。


聞いた内容は思ったより大事だ。スタンピートで数が把握出来ない程だとか。推測によると十万を超すかもという。

ここで俺がやらなきゃいけないのは、願いを使わずに町への被害を最小限にしつつ、魔王討伐に選ばれないようにしなきゃってことだな。


斥候さえいなきゃ別に迎え撃つ必要ないんだけどな。そのまま俺が本気で蹂躙すればいいだけだし。

いや、そうか。適当に誤魔化すか。とりあえずビー玉を取引してと。ビー玉をアイテム生成して。


「すいません!この中で高レベル鑑定持ちいますか?」


ケンはこの中にいないのを承知で叫ぶ。ギルドマスターはこの非常事態でそんなこと言うってことは何か当てでもあるのかと聞いてきた。


(よし!予定より大分都合いい展開だ)


「これは迷宮で手に入れた物質強化の核です。これに魔力を流すしてから埋め込むと、それに応じて強化されるらしいんです。それをこの町の壁に使ってみては」


「本当か?そんなの聞いたことない物オークション出したら偉い値段つくぞ!?いいのか?」


「報酬は成功してから話し合いましょう。そのオークションの値段だって町の人の命より安いでしょ?」


「よく言った!この少年のアイテムに頼るぞ。もし本当なら防衛戦が楽になる。

おい!テルン!お前攻撃魔法得意だよな?これ使った後に魔力回復したら壁に全力で打ち込め。この核が嘘だったら少年を最前線で戦わすぞ。

そしてランウィ!副ギルドマスターとしてこれが使えなかった時の作戦考えとけ。その他は全員で魔力を込めろ!壁に入れてみるぞ」


ナホが目で大丈夫なの?と、聞いている。大丈夫だ、あのアイテムは嘘だけど壁は強化するから。


皆が魔力を込めてる中、俺は壁を使って壁をアイテム生成する。魔力障壁付きの壁でビー玉に込めた魔力で発動するから嘘ではない。


何故か地球の物質には魔力をいくらでも込めれるという裏技を発見した。俺の魔力を込めれるんだからいくらでもで間違いないはず。


最後に俺も魔力を込めるか3割程込めてと。ギルドマスターが壁にビー玉を埋める。

よし!魔力障壁が発動した。皆もそれを感じてるのか感嘆の声が上がる。


「これは試すまでもないな。近距離タイプの冒険者は扉を破られた時の為に穴を掘れ!遠距離タイプは狙撃の準備だ。この核をくれた少年は俺と一緒にギルドへ戻って貰うけどいいかな?」


「もちろんよ♪」


いや、ナホが答えるな。ギルドマスターに連れられてランウィさんの元へ行くと、ギルドマスターの表情を見て、大丈夫そうですね、プラン3でいきましょうと決めた。


この短時間で失敗した時の作戦を2つは考えてたのか。ランウィさんスゲー!

でもランウィさんの考えはまだ続いてた。


「このスタンピート、もしかすると魔族絡みかもしれません。この数のモンスターは自然発生しないでしょうし時期としても不自然だ。

例えば中に人々を閉じ込めて、魔力を使い果たした冒険者を予め潜入してる魔族が手をかける。前の魔王が好きそうな手段ですね」


やばい。この流れは俺が疑われてる。確かにモンスターのスタンピートが起きて、それを防ぐアイテム持ってる冒険者が快く提供する。

確かにこれをそのまま信じるのがどれだけいるって話だよ。


「それにね。知ってますか?ギルドマスターのオーディは私のことはラーさんって呼ぶんですよ。俺にとってはずっと憧れの先輩だってね。いまではオーディの方が皆の憧れなのに」


ん?どういうことだ?


「そもそもスタンピートが起きたらオーディは先陣切って戦いに行くんですよ。私の言葉も聞かないでね」


「ふん。それがわかってるからどうした?結局冒険者は疲弊してることに変わりはない!」


「オーディが生きてるかだけ聞きたいんですよ」


「まだ生きてるさ。変身するのに必要だからな。まぁもうすぐみんな死ぬ。仲良くな!」


ランウィさんが指パッチンをするとギルドの奥から歴戦ぽい冒険者が5人出てきた。


「死ぬのはテメーだぜ!ギルドマスターの仇とってやる!」


あっ、ランウィさんの頭脳を少しでも彼に分けてあげて。なんにもわかってない。


「対魔族用捕縛魔法よ。お父さんが話してる間に詠唱して練りに練った捕縛はどう?」


「ぐっ!畜生!下等な人間に策で負けるなど!」


そう言いながら頭の悪そうな彼にあっさり殺される魔族。俺置いてけぼり。大丈夫?疑われてない?


「ありがとうございます。何度も我々を助けて頂いて」


副ギルドマスターのランウィさんが頭を下げ、それに続き4人も倣う。1人やってないのはさっきの彼だ。

でも大丈夫。俺もナホもわかってないから。


「姿形を変え隠蔽スキルで誤魔化してもわかりますよ。声と、その魔族に晒されてる市民を思う勇者ケンの心意気は変わってません」


バレてるな。誤魔化しても無駄か。


「いえ、そんな大それたことはしてきてないです。今回だって彼女の捕縛魔法あっての」


「いえ、今いるメンバー全員勇者ケンに恩義があるんです。今褒めた彼女は私の娘で命を救われてます。貴方の役に立つためにあの魔法を編み出しました」


そして受付嬢の1人は召喚された時に配属された元メイドだった女性で、彼女が最初に俺だと気付いたんだそうだ。素直に凄い。最初の10日位は人として扱われてたんだよな俺も。食事もクズ野菜はちょっと多かったしパンもカビは生えてなかった。


皆と話し込んだあとに少し考えるのが苦手そうな彼が1言。


「ギルドマスターって結局生きてるの?」


あっ。探すの忘れてた。ランウィさんでさえ。

実はこの拙い文で2作品目です。

話が気になった方はブックマークやレビュー、感想等を貰えると励みになります。

誤字脱字多いので指摘して貰えると助かります。

処女作、常識チートは非常識も良ければ閲覧お願いします。

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