~着いたはいいものの…~
「どゎっ!?」
とりあえずは何とか着地はできた。さすがは魔法の世界?
落下した衝撃をおそらく9割くらいは吸収してくれた
おかげで足がジンジンと痛くてとてもじゃないが歩けない
まあ普通なら死んでいたからいいかって
もう既に一度死んでたな
「とりあえずここで人を待っていればいいのかな」
辺りを見回すと自分の周りには茂みや木々が生い茂っているが
何故か昼だというのに明かりがなく空気が生暖かい
なんとも不気味な所
無論そんな場所のため人の姿はもちろんのこと
生き物らしいもの何一つ見かけない
ただ、近くに川があるのか水の音がかすかに聞こえてくる
「誰かいませんか?」
と声をあげながら川の方に向かい茂みをかき分け歩いていく
意外と近そうで遠いみたいだ…
しばらくすると薄暗い森が開け岩場が連なった河原に出た
その奥に大きな池のようなだが流れは遅い川が流れている
だがこの川なのであるがどうも様子がおかしい
膝を着き顔を覗き着こむと
とても臭く色は毒々しく当然飲めるように思えないが
ふと視線を上げると川の対岸に膝をついて
なにやらしている人らしき影が見えた
「すみませんなにしてるんですか?」
「⁉」
こちらに気が付くと腰から何かを取り出しこちらに向かって川を渡ってくる…
というか途中にある岩を器用に飛んで…
「おい…ちょっと…待ってくれ」
なんかやばそうだったので逃げようと
急いで立ち上がるがコケが生えていたのか滑って転んでしまった
やばいどんどん速度を上げてこちらに向かってきている
が初期動作が遅れたせいで転んだ体を起こしている間に
川を渡り目の前の岩に刀を突きたてて静止させられた…
刀が岩に刺さっている…
「どこの誰だか知らないがここ
禁断の森にいるということは貴様が最近巷で騒がしている盗賊だな」
薄汚れたローブを身にまとった女性は
あからさまな疑いのまなざしを向けそう言い放った
禁断の森?巷の盗賊?無論知るわけがない
お読みいただきありがとうございます
次回…盗賊に間違えられたタダシ…どうなるんでしょうか…
今後もお読みいただけたら幸いです