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Keep Yourself Alive 第六感の場合  作者: 東山スバル
グレート・ゲーム
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宣戦布告

「本当か!!」

本校生徒会の12月8日は修羅場から始まった。第2校から横浜第2校連合軍が本校に向けて出発したのだ。生徒会上層部は慌てることなく、本校生徒を集めて侵略行為に対する闘いを布告したのだ。

「本校の兄弟、姉妹たち。そして、悪の侵略者の親玉である学園横浜の背後から、我らの同胞を救おうとしている抵抗者(レジスタンス)の諸君。学園横浜及び学園東京第2校は我らの学園東京本校に向けて侵略行為を始めようとしている。ヤツらは我々を屈服させて、地べたを這い回っている害虫のように思っているかもしれない。だが!我々は決して屈服しない!屈服してはならない!屈服しては行けないのだ!学園東京本校の同志諸君!本校生徒会会長命令である!一蓮托生、一心同体となって野蛮的侵略行為に対抗するぞ!」

アーサーは予め撮ってあった演説を学園東京本校が持つ巨大ディスプレイに映し出す。本校生徒は、勘づいてはいたが確証を持てなかった分校による()()()()()()()()に確信を持ち、同時に学園東京は防衛体制に入る。

「案外反応がいいじゃあないか…!」

本校の生徒には本校の生徒たる意地がある。他の分校である横浜や第2校との違いはその意地があるかないかだ。彼らの団結力は高い。

「本校防衛状況はしばらくは保てる。戦争ってのは防衛のが有利だかんな。だが、本校には同盟相手がいない。こちらが不利なのを悟った他の分校どもが漁夫の利を狙って参戦してこないとは限らない。」

「福岡や広島、兵庫、名古屋。関西のバケモンどもが大人しく学園で平和に暮らしている間に終わらせないと行けない。それに、北の方のヤツらだって一校が参戦するだけで戦局が変わる。横浜第2校連合と本校による闘いのうちに片付けるべきだ。」

本校最高司令官であるアーサーと、昔その下に着いてチェーカーによる犯罪行為に加担していたリーコンの考えは殆ど同じだった。長期戦はどちらにも転ばない。現状横浜がやや有利ではあるが、翔やイリイチ、公正、さらに大智までもが参入しようとしないことを鑑みればその有利もいつ転ぶのか分からない。

あいつ(大智)が理想主義に浸って下らない理論を柴田や翔にしたせいであいつらはまるで介入するつもりがない。PKDI段階4のあいつらなしで作戦を考えるのは建設的とは思えない。」

大量のモニターに囲まれて、夜通しネットワークの海を泳いで目が疲れ果てているリーコンは爪を噛みながら呟いた。

「会長殿や未来が主戦力ってのは少しどうしようもない。だからといってPKDI段階(ランク)4に信用に値するだけの誠実さを持ったヤツはいない…。」

彼が行っていたことは本校への情報アクセスだけではなかった。段階(ランク)4の第2位にして、彼の大事な友人(1番の兵隊)であるイリイチの情報が不思議なほどに伏せられていることに疑問を持っているのだ。

「裏切り者として認定された山崎康太と闘ったのは事実だろぉうな。それ以降のことが全くない。本校の馬鹿どもとの闘いで脇に置いていたが、あの日回収してからあいつは何をしているんだ?かなりの重症だったが、シャンパン呑んで乾杯していたあの怪我知らずのあの化け物は今何をやっている?」

不自然なほどに情報が出てこない。戒厳令が施行された今となれば、そのぐらいの情報は何処かに転がっていてもおかしくはない。

「…最近イリーナの顔も見ない。……!」

リーコンが立てた仮説は完全に当たっていた。普段は汗ひとつも垂らさない冷徹な男が珍しく冷静さを失った。

「大智……!お前のやっていることは間違っているなんて言っている暇もねぇ!やってくれたな…!俺を出し抜くとはな!」

仮説を証明するための埋もれていた書類を確認した時に、リーコンを含む生徒会は大智という例外に出し抜かれていたことに気がついたのだった。



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