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Keep Yourself Alive 第六感の場合  作者: 東山ルイ
第2次ダウンフォール作戦
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イリイチ VS 怪物コーバ

「コーバ、ここは私がやろうか?」

ヴェーチャの提案を腕を振って断ると、コーバの身体は徐々に変化していく。戦闘が始まろうとしていた。

「イリイチ、俺はずっとお前に会いたかったんだぜ?まぐれか実力かは知らねェが、()()()()()()()()()()()()()()()()みろよ、痘痕みたいになっちまってさ。」

人間らしさを保つことが出来なくなったコーバは、まるでクマのように変わり果てた。イリイチは動揺をいよいよ隠せない。

「……怪物め。」

第六感(シックス・センス)を限界まで先鋭化し、瞳は朱色を帯びていく。赤い放射線が翼のように生えると、未来予知をしたイリイチは先手を取りに行った。

だが、それを単純な反射神経()()で防御され、さらに手痛いカウンターも喰らってしまう。イリイチは腕の骨折に悶える。

「ッッッァアア!」

「おいおい、どうしたイリイチ。()()()()()()()()()()()()だろ?ほら、元気だせよ。」

何とか3本の放射線をコーバへ絡ませると、イリイチは残った1本の放射線で撃ち抜こうとする。直撃したそれは、コーバにダメージを与えたはずだった。

「おい…。曲芸じゃないんだぞ。何萎縮してやがる。ブチ切れて俺の顔に傷付けてみろよ。あの時みてェに。ほら。」

言い切った瞬間に、コーバの姿は見えなくなる。それに気がついた時には、背中の骨が軋む音が聞こえた。時間にして僅か2秒間ほどの攻撃だった。

「ッッテェな!クソがァ!!」

イリイチは我を忘れてコーバの範囲に入ってしまった。鍛え上げられた左腕から放たれる拳を顔面で受けた大熊は、それをものともせず、イリイチの腹部を破壊した。

「いtt6ェ…!」

悲痛な嗚咽だった。イリイチはその場に倒れ込む。そして、第六感(シックス・センス)による紫色の放射線を、横浜中に観測出来るほど垂直に顕にした。

「アアアアアアアアアアア…!!!」

それを振り回し、コーバを仕留めようとする。だが、コーバは1ミリと動くことなく右手の力技で大剣を止めた。

「近所迷惑だ、クソガキ。」

原理不能の放射線を気に留めることもなく、コーバはイリイチとの距離を縮める。その間に何度も何度もイリイチは攻撃を試みるが、それは全て排除される。

「ちったァ楽しいと思ったが…。期待外れだな。ヴェーチャ、もういい。ここを燃やしてやれ。」

足をかけられイリイチはコーバの前に力なく倒れる。コーバは永延と思える時間、イリイチを足蹴にするように、息絶えるまで蹴りを続けていた。



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