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Keep Yourself Alive 第六感の場合  作者: 東山ルイ
BATTLE OF 学園横浜
215/289

RANK:4 万物破壊 VS RANK:4 万物創造

人は見た目では判断出来ない。それを痛感するような、そんないたいけな少女とも判別しても間違ってはいないであろう、そんな彼女だった。

「お、おい。イリイチ、この女子のどこが凄いんだよ?寝る前に教えてくれよ。」

「答えは…。ま、見れば分かるべ。1つ言えんのは…。女だからって拳の1つぶつけねェで凄んで勝てる相手じゃねェ。以上。」

「そこの白人の言う通りかもね?このあたし、石井萌依(きい)のRANKは4。貴方と同格。そして…。」

怒涛の勢いで生み出される様々な物質が、容赦なく翔に襲いかかる。まるでランダムに選ばれたように、危険物標識(ハザードシンボル)が着いた物質から、可愛らしいクマのぬいぐるみまで、多種多様なものであった。

「…おい!マジかよ!」

あまりにも咄嗟であった為、能力の制御が出来ておらず、必要以上の暴風がその物質を吹き飛ばした。

「流石ね。並の超能力者じゃ、この(デコイ)にチキって恐れ戦く。序列第1位は伊達じゃあない。じゃ、コレはどう?」

萌依が取り出した赤い林檎が、異様な変貌を遂げていく。1本の槍となった林檎だったものは、翔の身体を撃ち抜いた。

「…!どういう超能力だよ…。俺の超能力にはセンサーみたいなもんが着いている。それは自分に向かってくる()()()()()()()()()を察知する。だが!()()()()()()()()()()()テメェ…。なにもんだ?」

愉快痛快と言わんばかりに、狂った高笑いをしながら、失笑を堪えるように萌依は説明を始めた。

「この世の全ての意思を持たないものねェ?それは正確ではないんじゃない?あたしの超能力名は万物創造(オールクリエイター)。地球、宇宙、その果て、全てを問わずにあたしが考えた物質は…。」

再び林檎を取り出せば、それはまたもや変更を遂げる。刃渡り抜群のナイフに変わったそれは、真っ直ぐに翔の右脚を抉りとった。

「この林檎、あるいは適当な物質を通して製作可能って訳。このナイフと槍に設定された考えは、()()()()()()()()()()()()()()()()どう?デタラメでしょ?」

「アァ…。デタラメでバカバカしい超能力だ。そしてもののついでにもう1つ聞きたい。お前は何故俺を狙う?さっききたバカどもとは違う考えで、俺と、()()()()()()()()()()()()を狙っているように見える。」

「何故?何故かって?聞きたきゃそのご自慢の超能力であたしを屈服させてみたら?学園横浜序列第1位、鈴木翔先輩?」

「聞いただけ無駄だったな…。」

女性に暴力を振るってはいけない。強い男なら尚更のことである。

翔の哲学は、この闘いに一切として勝ち目がないことを示していた。血で汚れ切った白色のシャツが、無惨な暴行の証拠となるのだった。


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