15歳の私と黒の侯爵家 1
そう、
なんというか、
突然の出来事に頭が働かない、
とりあえずわかるのは、
暗い場所に来てしまったようだという事。
一応、部屋の中ではあるようで、
埃の臭いと古びた本の臭いがする事くらいだ。
心臓の鼓動が耳に響く・・・
“なんなんだいったい・・・
ここはどこなんだろう・・・
今、自分がしなくちゃいけないことは
何?・・・”
半ば放心状態ではあるものの、
次第に目が慣れてきて、
状況を判断しなくてはと、
冷静になれる自分が良いることに、
少し安心する。
それでも立ったまま移動するのは怖いので、四つんばいになりながら進もうと、
動こうとしたところで、
突然、部屋が明るくなった・・・
ドアが開いたようだ。
子供の声がする・・・
何を言っているのかがわからない・・・
怖さと、眩しさで目をつぶり、本能的に両手を顔の前でクロスし自分を守ろうとしていた。
ビクッ!?
突然、腕をつかまれ目を開けると、
そこには、黒髪の美しい天使(幼児)がいた・・・
やっぱり、
何を言っているのかがわからないけど、、、
どうやら、部屋を出るように言っているようだ、、、
緊張のあまり、
フラフラしながらもドアへ近づくと、
もう一人、黒髪の幼児がいた、、、
二人は何かを話している・・・
二人は兄弟なのか?同じ特徴があり、
瞳の色が黒くなく・・・
パープルブルーの綺麗な瞳をしている。
顔立ちもキッズモデルかな?と思うような整った顔立ちだ、、、
今更ながらの不安に、涙が溢れてきた・・・
「ここはどこなのぉ・・・、
何、話してるかわかならない・・・っう、、、」
突然泣き出した私に驚いた二人は、
私を促すように一階の部屋へ案内してくれた。
私がいたのは三階の数あるお部屋の一つだったようだ。
しっかりした、階段の作りは立派で、、、
ココはお城なのか?と、思うほどの華やかな内装が
ちらほらと、、、
天使兄弟に手を引かれ連れてこられたのは、
居間だろうか?
それにしてはずいぶん広く、
まるで絵画のひとこまのような、
西洋風のお部屋だ。
帰れるのかわからない、
不安な状況の中では、
感動も何もなかった。
赤い生地に金の糸を使った刺繍が施された高級そうなソファに促され座った。
兄と思われる幼児?
兄弟なのかわからないけど?(ここはそうしておこう)
推定5~6歳児は、
どこかに行ってしまったが、
弟のほうはニコニコと、
私の顔を見ながら、
何か話しかけてきている・・・
どうしたらいいか?
少し困ったけれど、
子供は好きなので、
目の前の推定3~4歳児?
を相手にしてみた。
私の7つ離れた妹が、
この子くらいの年の頃に
やってあげた手遊びを、
同じ様にやってあげたら
喜んでくれた。
その笑顔に、
少し気分が落ち着いて来たと思う。
しばらくすると、
兄のほうが戻ってきて、
手にはコップが握られている。
その後ろに執事風のご老人が
トレーにコップが2つと人数分の焼き菓子、ティーカップを乗せ、
こちらを見て何か言いながら微笑んでいる。
やっぱり何を言っているのか、
わからないけど、
とりあえず、会釈しておいた。
兄にコップを差し出されたので受け取り、
飲めと言っているんだろうか?
、、、そんな風に胡散臭げな目を幼児がするかな?
と思うほどこちらをけったいな目をしながら何か言っているけれど、
・・・わからないので飲んでみた。
するとどうだろう?
実際にはそんな事は
起こっていないんだろうけど、
微かに自分が青白く光った様な?
そんな不思議な感覚が走った。
「ご気分はいかがですか?」
執事風のご老人が声をかけてくれた。
・・・っ!?言葉がわかるんですけど、
「左様ですか、よろしゅうございました」
まさか!?マジで!?
Web小説でよくある、
異世界転生、、、いや死んでないし、
異世界転送的な?感じですかこの状況?
ははは、まさかね~
、、、、夢かな~、、
やっぱ二次元立ちなんてやめて、
程よ〜く堪能して、ちゃぁ~んと、
お勉強に集中、頑張れば良かったなぁ、、、
受講中に寝ちゃったんだ私、、、
先生に見つかる前に起きなきゃな~っ!
起きろ!私!起きろ!
目を白黒させている私に対して、
「私はここ、ブロウ侯爵家でに仕える執事のエドワルドと申します。」
エドワルドさんは、
ココがブロウ家であり、
自分が執事であることを教えてくれた。
夢にしてははっきりとした夢のようです・・・
ブックマークをつけてくださり、ありがとうございますm(。。)m
ご期待に添えられる話になりますか?不安ですがよろしくお願いします(><)♪