第34章 ホズマー・ハンド参戦
ハグエニンの悲しい怒りはもちろんのこと、ハンドの激しい怒りが、自分の悲劇を語るレドモンド・パーディや、マクドナルド青年やシカゴ・ゼネラル社の彼の同僚たちの憤慨と結びついて、可能性に満ちた劇的な結果が出せそうな雰囲気を構成したことは言うまでもない。現状この中で最も深刻なのは、ホズマー・ハンドだった。大富豪であり、市内でいくつもの大企業と金融機関の役員をしていて、クーパーウッドにかなり本格的な経済的ダメージを与えられる立場にいた。ハンドは若い妻のことが大好きだった。女性とはあまり縁がなかっただけに、クーパーウッドのような男が、こんな暴挙で自分の縄張りを踏みにじり、自分の尊厳を軽んじたことに、驚きと憤りを覚えた。ハンドは今、復讐の炎をあげて熱くゆっくりと燃えていた。
金融の世界とそのすごい投機性を知る者なら、世の中で成功した企業が礎にする、清廉さや連帯感や保守性などの評判が、どれほど大切であるかを知っている。人は必ずしも自分は正直ではないのに、少なくとも相手には正直さを求めて信頼を抱くのである。これほど互いのことをよく知り、個人の経済的社会的成功にいろいろ影響を及ぼすかもしれないつまらない噂を慎重に集め、自分のことに口をつぐみ隣人のことに鋭く目を光らせる一団はいない。クーパーウッドの信用はこれまで良好だった。シカゴの路面鉄道業界で柔軟な姿勢だったことや、利息の支払いが迅速なことや、自分直属の〈シカゴ信託〉と、シカゴの北と西の鉄道会社の経営陣を組織していたことや、アディソンが今なお社長を務める〈レイクシティ銀行〉が彼の担保を健全とみなしたことが知られていたからである。これ以前にもシュライハートやシムズや〈ダグラス信託〉の他の要人といった反対派は存在していて、クーパーウッドが乗っ取り屋であることや、彼のやり方に金銭的な不正はないにしても政治や社会を巻き込む策略や詭策が著しいことを、機会を逃さずに誰かれ構わず吹聴した。実はかつてハンドとアーニールたちと一緒に〈レイクシティ・ナショナル銀行〉の取締役だったシュライハートは、する必要もないのに……それをやっても必ずしも銀行に有利ではないのに……アディソンがクーパーウッドと〈シカゴ信託〉に融資で便宜を図っていると知って意見し、しばらく前に辞任して預金をすべて引き上げていた。この時点ではクーパーウッドと個人的に対立していなかったアーニールとハンドは、この抗議は偏っていると考えていた。融資は過度に巨額ではないし、銀行全体の融資と比べても釣り合わないことはない、とアディソンは主張した。差し出された担保は申し分なかった。「シュライハートと争いたくはないが」アディソンはその時に抗議した。「彼の非難は不当だと思う。彼は〈レイク・ナショナル銀行〉を使って私怨を晴らそうとしている。ここではそんなやり方は通らないし、ここはそんなことをする場所じゃない」
ハンドとアーニールは二人とも冷静で、これに同意した……アディソンを称賛していた……そして今に至った。しかしシュライハートはよく二人にもらしていた。クーパーウッドはただ〈レイクシティ・ナショナル銀行〉を犠牲にして〈シカゴ信託〉を設立しているだけだ。何の援助がなくてもやっていけるほどそこを強くするためで、そうなったらアディソンは辞めるだろうし、レイクシティは自分のための活動が許されるようになるだろう。ハンドはこの提案を受けて行動したことはなかったが、考えたことはあった。
クーパーウッドとハンド夫人の関係が明るみに出るまでは、財務もその他の問題も悪化し始めることはなかった。プライドをひどく傷つけられたハンドは厳しい報復しか考えなかった。災難が降りかかってから間もないある日、取締役会でシュライハートに会ったときに、ハンドは言った。
「数年前に、きみがこのクーパーウッドという男のことを言ってきたとき、私はてっきり、きみが嫉妬しているだけと思ったよ、ノーマン……腹に据えかねる商売敵だろうってね。最近、二、三気づいたことがあって、違う考え方をすることになったんだ。今ではとてもはっきりわかるよ。この男は完全な悪党だ……頭のてっぺんから足の裏までね。この街が奴に耐えねばならないとは残念だ」
「じゃ、あなたもようやくそれがわかり始めてきましたか、ホズマー?」シュライハートは答えた。「だから言ったでしょうと言う気はないですけど、これでおそらく、シカゴで責任ある立場の人間がこれを何とかすべきだということに、あなたも同意するでしょう」
ハンドは全然面白みのない寡黙な男性でただ相手を見るだけだった。「何をどうすればいいのかがわかれば、こっちはいつでも準備万端だ」
少ししてからシュライハートはドゥエーン・キングスランドに会って、クーパーウッドに対するハンドの反感の本当の理由を知り、すぐさまメリルやシムズたちにこの耳寄りな情報を伝えた。クーパーウッドはラサール・ストリート・トンネル・ループをステート・ストリートとメリルの店のあたりに延長する話を断ったが、一応それまでメリルはいつもクーパーウッドに好意的だった……その勇気と大胆さを少し称賛していた……今はほどほどにショックをうけていた。
「だから、アンソン」シュライハートは言った。「奴はどうしようもないんですよ。ハイエナの心とサソリの親しみやすさを持ってるんです。ハンドにどんな仕打ちをしたか聞いたでしょ?」
「いや」メリルは答えた。「聞いてないな」
「実はこうなんですよ、私が聞いたところでは」シュライハートは身を乗り出して、メリルの左耳に内緒で重大情報を伝えた。
メリルは眉を上げて「本当か!」と言った。
「そして奴が夫人と出会った経緯が」シュライハートは軽蔑して付け加えた。「こうなんです。まず、奴が〈ウエスト・シカゴ路面鉄道〉を担保にして二十五万ドルを借りに、ハンドのところへ行ったんです。腹が立つでしょ? ふさわしい言葉がありませんよ」
「まさか、そんなことが」メリルは冷淡に言った。ハンド夫人はいつも魅力的に思えたので、密かに興味津々で魅了されていた。「わからんでもないが」
自分の妻が最近になってクーパーウッドを一度招待すると言ってゆずらなかったことをメリルは思い出した。
同様にハンドも、それから間もなくアーニールに会い、クーパーウッドが神聖な合意を踏みにじろうとしていることを告げた。アーニールは嘆き、驚いた。ハンドが深く傷ついたと知るだけで十分だった。こうして、二人の間で〈レイクシティ銀行〉頭取であるアディソンに、クーパーウッドと〈シカゴ信託〉との関係をすべて解消する指示を出すことに決めた。この結果すぐに、とても上品で優雅なアディソンは、融資がすべて引き上げられることになったとクーパーウッドに通告して返済を求めることに同意して辞任した……七か月後に〈シカゴ信託〉の社長に就任した。この離反は当時、大騒ぎになって、こうなることを疑っていた者たちを驚かせた。新聞はそれで持ち切りだった。
「まあ、行かせてやればいいさ」アディソンが〈レイクシティ銀行〉の取締役会に辞任の意思を通知した日、アーニールはぶすっとしてハンドに言った。「あんな男と組むためにこの銀行との関係を断ちたいのであれば、それは彼なりの目算があってのことだからね。いずれ後悔するがいいさ」
たまたまこの頃シカゴでは次の選挙が迫っていた。ハンドはシュライハートとアーニールとともにこれを利用してクーパーウッドと戦うことにした……二人ともハンドへの友情から協力してくれた。
大役を任されたと感じているホズマー・ハンドは、ぐずぐずせず行動に移った。奮起すれば、ハンドは常に腹の据わった有能な戦士だった。間近に迫った政争で有能な副官が必要になり、最終的にハンドは、最近シカゴの政界で何かと目立つようになった人物、パトリック・ギルギャンを思いついた……クーパーウッドがかつてハイドパークでガス戦争をしたときのパトリック・ギルギャンと同一人物だった。ギルギャンは今、わりと裕福になっていた。人と仲良く付き合え、つまり口を閉じていられたのと、(いわゆる大衆の権利に関係する)重要な公共性の問題を全然理解せず、その結果、良心がないため、政治で成功しやすい人物だった。彼の酒場はウェントワース・アベニューで最高の店だった。新しく導入された白熱灯が、斜角や刻面の鏡でできた完璧な世界で反射してきらきら輝いていた。彼の選挙区もしくは行政区は、できかけの通り沿いに屋根の低い雨ざらしの小屋がひしめいていた。今、パトリック・ギルギャンは州上院議員で、次の連邦議会選挙で立候補が予定され、もし共和党が権力を握れば、ジョン・J・マッケンティの後を継いで市の独裁者になるかもしれなかった。(市に併合される前、ハイドパークはずっと共和党だった。その後、拡大した市は普段は民主党だったが、ギルギャンはうまく鞍替えできなかった。)選挙に先駆けた政策討論で、ギルギャンがサウスサイドで突出して強い政治家だと聞いたので、ハンドは人を派遣した。ハンド個人としては、クーパーウッドのような男の冷たい政治理念よりも、ハグエニンやヒソップたちのような道徳を説いて奇妙な善行の成果で勝つ努力をして満足する連中の、上品で教訓的な奮闘の方が共感できなかった。もしクーパーウッドがマッケンティを使ってこれほど立派な結果を出せるのなら、この自分、ハンドだって、マッケンティと同じくらい強力に作られた他の人物を見つけられるはずだった。
「ギルギャンさん」中背で、たくましく、鋭いキラキラした灰色の目と毛深い手をしたアイルランド人が入って来ると、ハンドは言った。「あなたは私をご存知ないでしょうが……」
「十分に存じ上げておりますよ」軽いなまりのあるアイルランド人は微笑んだ。「私と話すにあたって、自己紹介は必要ありませんね」
「わかりました」ハンドは手を差し出しながら答えた。「私もあなたを存じ上げています。それでは話に入るとしましょう。あなたと話がしたいのは、このシカゴの政治情勢です。私自身は政治家ではないですが、起きていることについては多少関心があります。この街の現在の状況が、どういうふうになると、あなたがお考えなのか知りたいのです」
動機もわからない相手に向かって、自分の個人的な政治信条をさらけ出す理由もないギルギャンはとりあえず答えた。「まあ、共和党はかなりの活躍を見せてくれるかもしれないと思いますよ。一、二社を除いたすべての新聞をかかえてますからね。新聞で読んだり、人づてに聞いたこと以外は、私もあまり知りませんよ」
ギルギャンが小手調べをしているのを知り、ハンドはこの男が狡猾で計算高い相手だとわかってうれしかった。
「お察しかもしれないが、私はただ大雑把な政治の話をするために、あなたにここまでお出で願ったわけじゃないんですよ、ギルギャンさん。ある特定の問題をあなたの前に提起したい。マッケンティさんか、クーパーウッドさんをあなたは知ってますか?」
「どちらとも会って話したことはありませんね」ギルギャンは答えた。「マッケンティさんの顔は知っているし、クーパーウッドさんは一度会ったことがある」ギルギャンはそれ以上言わなかった。
「さて」ハンドは言った。「仮にこのシカゴの有力者グループが結集して、市の全土に及ぶ選挙活動を賄える資金を保証するとします。今あなたが新聞と共和党組織の全面的な支持を得られたら、この秋に民主党を打ち負かせるだけの対抗勢力を作れますか? 単に市長や市の上級職員のことを言っているのではなく、議会も……市会議員もですよ。当選してから、マッケンティとクーパーウッドの一派が市議や市の役人を寝返らせられないような盤石の体制を築きたいんです。そうなった事実に誰も疑問を挟みようがないほど徹底的に民主党を叩きのめしたいんです。私というか私が考えているグループに、それが可能であると証明できれば、すぐにでも潤沢な資金が用意できるんですよ」
ギルギャンは改まった表情でまばたきした。膝をこすって、親指をベストの袖ぐりに入れて、葉巻を取り出し、それに火をつけ、心ここにあらずといった感じで天井を見つめた。懸命に考え続けた。言わずと知れたクーパーウッドとマッケンティはとても手強い相手だった。ギルギャンは常に自分の選挙区と、隣接する他のいくつかの区と、第十八上院議員選挙区で、マッケンティ系の対立候補を何とか破ってきた。しかし、シカゴで彼を破るとなると別の話だった。それでも、自分を通して分配される巨額の現金とか、いわゆる正義を振りかざす街の勢力の助けを借りてマッケンティから市の主導権をもぎ取るチャンスを考えるのは、とても刺激的だった。ギルギャンは優秀な政治家だった。策を練ったり、陰謀を巡らせたり、取引をするのが大好きだった……他の何よりも楽しかった。今、彼は深刻な顔をしているが、とても軽やかな心を隠していた。
「ご自分の選挙区と行政区であなたが強力な組織をお作りになったことは聞いています」ハンドは続けた。
「自分のところなら何とかなる」ギルギャンはひょうきんに言った。「しかし、このシカゴ全体で勝つというのは」しばらくして続けた。「かなり大きな注文ですね。この選挙ではシカゴに三十一の区があって、そのうち八つの区を除いた全ての区が名目上は民主党です。私は現職のほとんどを知っています。中にはなかなか抜け目ないのもいますよ。議会にいるダウリングは決して馬鹿ではないと言っておきましょう。デュバンニキ、アンゲリッヒ、ティアーナン……いずれも優秀な連中です」市で最も有力な曲者の議員を四名挙げた。「いいですか、ハンドさん、今のところ民主党が官庁とばらばける小さな仕事を握ってます。そういうことだから、そもそも政治に関わる仕事をする者が大勢います。それから、自分の当選を後押しするために、現職からお金を集める特権があります。これがまたすごい特権でしてね」ギルギャンは微笑んだ。「それから、このクーパーウッドという男には現在一万人の従業員がいます。彼に好意的な選挙区のボスが、仕事のない男を彼に送り込めば、彼がそいつに手頃な仕事を見つけるんです。それは党の支持者を増やすのに、ものすごーく役に立つんです。それから、クーパーウッドたちのような連中には選挙の時に寄付できる金があるんです。あなたが何を言おうがですね、ハンドさん、物を言うのは、最後の瞬間に酒場や投票所で支払われる、二ドル、五ドル、十ドルなんですよ。私に十分な資金をください」……この名案が浮かぶと、ギルギャンは背筋を伸ばし、片方の拳を軽くもう片方の拳でがっつり受けて、同時に半分燃えた葉巻で手を火傷しないように持ち直した……「私ならシカゴの全区でひとつ残らず勝てますよ。もし私に十分な資金があればです」ギルギャンは重要な語句を強調して繰り返した。葉巻を口に戻して、いどむようにまばたきして、椅子にもたれかかった。
「いいでしょう」ハンドは簡潔に言った。「で、いかほどですか?」
「ああ、それはまた別の問題ですね」ギルギャンは再び背筋を伸ばして答えた。「いくつかの選挙区は他の区よりも物要りなんですよ。いつも共和党が圧勝の八区を除くとして、議会で過半数を占めるには、あと十八区をおさえなければならない。一選挙区あたり一万から一万五千ドル未満ではどうすればうまくいくかわかりませんね。三十万ドルもあれば安心でしょう。これは決して多すぎる額じゃありませんよ」
ギルギャンはまた葉巻を手にして大きく吸い、後ろにもたれかかって、もう一度目を上げた。
「それで、正確にはお金はどう配分されるんですか?」ハンドは尋ねた。
「まあ、こういう問題に首を突っ込み過ぎるのは利口じゃありませんよ」ギルギャンは余裕たっぷりに言った。「政治には政治の領分てものがありますからね。選挙区の長、リーダー、街区の長、運動員がいるんです。みんな活動資金がないといけませんからね……地合いをよくするんですよ……だから、みんなの使い方を詮索しすぎちゃいけないんです。酒場でも使われるし、母親に石炭を買うこともあるし、ジョニーに新しいスーツをあげることだってある。あっちこっちで使うんです。たいまつ行列だったり、クラブの部屋だったり、仕事の世話だったり。そういう使い所がたくさんあるんです。中には選挙区に移ってもらって生活してもらわないといけない者もいるんです……一週間か十日くらい下宿屋にでも入れておくんですよ」ギルギャンは情けなさそうに手を振った。
政治の細かいことにまで首を突っ込んだことがなかったハンドは、少し目を開いた。住人を連れてくるとは、いささかやりたい放題だなと思った。
「誰がこの金を割り振るんですか?」最後にハンドは尋ねた。
「名目上は共和党の州委員会ですが、実際は選挙戦を指揮する人、もしくは人たちですね。民主党の場合はジョン・J・マッケンティです。忘れないでください。私の行政区では私です。他の誰もでありません」
ハンドは、ゆっくりと、じっくりと、時には鈍くさく、眉をひそめながら考えた。ハンドは、酒場の奥の政治活動という荒っぽいやり方には慣れていない、曲がりなりにも上流階級の人間と普段付き合っていた。それでも、みんなは当然、漠然とだが、投票箱に不正票が投じられるとか、選挙区の下宿屋に人が移り住むとかを時々疑っていた。政治資金が、役職を求める者や、役職にある者や、今の市政下のありとあらゆる受益者から集められることは、みんな(少なくとも世俗に通じた者みんな)が知っていた。ハンドだって、受けた、あるいは受けようとする便宜目当てに自ら共和党に献金していた。大きな仕事を大きなやり方で手掛けざるを得なかった者として、これに異議を唱えようという気にはならなかった。三十万ドルは大金だった。自分ひとりで寄付する気にはならなかったが、自分が勧めて誘えば調達できると思った。ギルギャンはクーパーウッドと戦える男だろうか? ハンドは相手を見て決心した……他の条件が同じなら……大丈夫だ。そして直ちに取引はまとまった。ギルギャンは共和党中央委員、おそらくは委員長として、各選挙区を訪問し、利用できるあらゆる共和党勢力と連絡をとり、強力で適任の反クーパーウッドの候補者を選び、当選させる努力をすることになった。一方、ハンドは出資者を募り、必要な資金を集めた。ギルギャンは個人的にお金が渡されることになった。彼は市の共和党幹部全員の秘密とはいえ全面的な協力を得ることになった。彼の仕事はどんな犠牲を払ってでも勝つことだった。その報酬は、連邦議会に向けての共和党の支持か、それがだめなら市と郡での実質的な共和党指導者の地位だった。
「いずれにしろ」ギルギャンがようやくいなくなってからハンドは言った。「この先クーパーウッド君は、これまでのようには簡単に物事が運ばなくなるだろう。運営権が更新される時期がきて、私が健在だったら、果たして彼にできるかできないか見ものだな」
声に出して独り言を言うとき、実はこの鈍くさい資本家は低いうなり声を出した。すてきな若い妻の愛情を遠ざけた思われるこの男に対して、ハンドは限りない憎悪を感じた。




