6.ステータス
昨日から週一の言いましたが、今日から週一です、毎週日曜の午後4時予定です。
「お願いです!私達の世界を救ってください!」
エンドリア王国の王女のリティスが俺たちに頭下げる。
「そんなん俺たちに関係ないじゃないか!
元の世界に返せよ!」
「そうよ!私達に関係ないじゃない!返して!」
クラスのみんなは返せとリティスに怒鳴る。
「皆さん、本当にごめんなさい。今は元の世界に返すことはできません…。」
それを聞いてみんながまた喚き散らす。
「みんな少し落ち着いて!今聞いたとおり帰れないものは帰れないんだ!今はこれからどうするかを考えないと!それに今は帰れないだけであっていずれ返れるときがくるはずだ!違いますか?王女様。」
クラスの纏め役である委員長の男子生徒、草薙慶太がみんなを落ち着かせる。
「はい。私達が行った召喚は、召喚する時に目的を織り交ぜて魔法陣を作成します。そしてその目的が達成されると元の世界に送還されるようになっています。私達の目的、願いは大魔王の討伐ですので、それが達成されると皆さんは元の世界に戻れると思います。」
「みんな!今聞いたとおりだ。僕たちが元の世界に帰るには魔王を討伐するしかない!」
さすが委員長みんなが落ち着いてきて、これからのことを考えようとしている。
「それで王女様、僕たちを呼んだということは僕たちにその問題を打開する力があるということなんですよね?」
「はい!勇者の皆さんはこちらの世界に召喚される際に神様から色々なスキルをもらっているはずです。皆さんステータスオープン、と唱えてみてください。」
「分かりました、ステータスオープン!」
取り敢えず俺も見てみますか。
ステータスオープン
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名前 影山透 かげやまとおる
性別 男
年齢 17
種族 人間(吸血鬼:不完全)
Lv. 1
HP 160/160
MP 200/200
攻撃力 120
防御力 110
敏捷性 150
精神力 100
器用 120
-スキル-
【異世界言語】Lv.-【経験値UP】Lv.1
-種族固有スキル-
【吸血】【再生】【影霧】【影移動】
【眷属契約】【眷属召喚】
-ユニークスキル-
【召喚】【融合】
-属性-
無
-称号-
【真祖】【異世界人】【勇者】
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みんながステータスを確認できたのか、驚きの声が聞こえてくる。それにしても1/10になっているのは本当に身体的な部分だけなのか…微妙にバランスが悪いな。
「皆さんステータスは確認できましたか?ステータスは鍛錬をすることで上昇しますが、魔物などの生物を倒し自身のレベルを上げることによっても上昇します。またスキルはいわばその人の素質であり、素質さえあれば鍛錬すれば多くのスキルを身につけることもできます。スキルや称号について分からないことがあれば分からない部分を意識すれば説明が出るはずです。基本的にステータスは他人には見ることはできませんので、皆さんのステータスを後で教えてください。」
なるほどな、取り敢えず詳しく見てみようか。
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経験値UP:経験値と名のつくもの全ての経験値取得量が増加する。
吸血:生き血を吸うことでHP.MPが回復し、一定時間ステータスが数倍になる。
再生:傷を負ったところが再生する。再生度合いは本人次第。
影霧:影と霧が合わさったような不可思議な物に身体を変化させることができる。物理、魔法は問わず効かないがこちらからも何もできない。
影移動:影の中を移動できる。影が濃いほど速く移動できる。
眷属契約:自身の血を与え相手が忠誠を誓えば眷属として契約できる。
眷属召喚:眷属契約した者を自身の元に召喚できる。
召喚:影山透の魂の本来の身体を召喚する。召喚に成功すると、このスキルは消える。
融合:影山透の魂の本来の身体と融合する。融合が成功すると、このスキルは消える。
真祖:吸血鬼の真祖、魂を消し去らなければ身体が消滅しても復活する。
異世界人:異世界人
勇者:勇者召喚を通して召喚されたもの。色々な加護を与えられる。
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なるほどなるほど、色々とおかしいな。
やはり一番真祖であることがチートのようだな、なんだよ身体が消滅しても復活って。
影霧って物理も魔法も効かないとかどーなってんだよ、完璧逃げるためのスキルだな。
吸血に関してはこちらに来る前とさほど変わっていないけど…。
「皆さん自身のステータスの確認がねきできましたら、こちらに来て順番に教えてください。あ、あとユニークスキルに聖剣がある方が入ればその方が真の勇者です…ですがここ3回ほどの召喚ではいないのでいないかもしれませんが…。」
真の勇者?他の人はただの勇者ってか?訳がわからないな。
確認が終わった人から王女の方に向かっている、王女は紙のような物を持っているのでそこにまとめるのだろう。
みんなのステータスはどうなっているんだろう。
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名前 草薙慶太 くさなぎけいた
性別 男
年齢 17
種族 人間
Lv. 1
HP 700/700
MP 700/700
攻撃力 600
防御力 600
敏捷性 500
精神力 400
器用 300
-スキル-
【異世界言語】Lv.-【大剣術】Lv.1【剛力】Lv.1【縮地】Lv.1【気配感知】Lv.1【魔力感知】Lv.1【HP自動回復】Lv.1【MP自動回復】Lv.11【状態異常耐性】Lv.1【全属性耐性】Lv.1【経験値UP】Lv.1
-ユニークスキル-
【委員長】
-属性-
火・風・土・無
-称号-
【異世界人】【勇者】【委員長】
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俺よりも断然強いな。どうやら俺は本当に1/10になっているようだ。
草薙チートじゃん、てか委員長がユニークスキルって…どんな効果だろ。
俺の番が回ってきて王女にステータスを教える。おそらく吸血鬼は魔族側だろうからその辺りのスキルは教えない。さらにこの低いステータスを教えれば何かと面倒そうなので嘘のステータスを教える、大体草薙よりも100低いくらいにしておいた。
他の人はまだ教え終わっていないので待っていると弘樹と三島と桐島がこちらに歩いてきた。
「透〜、なんかすごいことなってもうたなぁ。もう俺泣きそうやわ〜。」
「その割に顔が嬉しそうに見えるぞ。」
「そうやねんてかげっち、こいつめっちゃ嬉しそうなんよ、ほんま信じられん。」
弘樹は転生もののアニメや小説がそういえば好きだったな、だからかもしれない。
「まぁ、俺のステータスえらい偏ってんねんけどな」
たしか弘樹達のステータスは…
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名前 山本弘樹 やまもとひろき
性別 男
年齢 16
種族 人間
Lv. 1
HP 200/200
MP 1000/1000
攻撃力 100
防御力 100
敏捷性 100
精神力 800
器用 1000
-スキル-
【異世界言語】Lv.-【魔力感知】Lv.1【MP自動回復】Lv.1【経験値UP】Lv.1
-ユニークスキル-
【魔道具創造】
-属性-
水・無
-称号-
【異世界人】【勇者】
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名前 三島咲 みしまさき
性別 女
年齢 16
種族 人間
Lv. 1
HP 600/600
MP 600/600
攻撃力 400
防御力 400
敏捷性 400
精神力 600
器用 300
-スキル-
【異世界言語】Lv.-【気配感知】Lv.1【魔力感知】Lv.1【HP自動回復】Lv.1【MP自動回復】Lv.1【経験値UP】Lv.1
-ユニークスキル-
【万能結界】
-属性-
聖・火・風・無
-称号-
【異世界人】【結界師】【勇者】
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名前 桐島 葵 きりしまあおい
性別 女
年齢 16
種族 人間
Lv. 1
HP 600/600
MP 600/600
攻撃力 600
防御力 600
敏捷性 800
精神力 500
器用 800
-スキル-
【異世界言語】Lv.-【短剣術】Lv.1【縮地】Lv.1【空歩】Lv.1【見切り】Lv.1【気配感知】Lv.1【魔力感知】Lv.1【隠密】Lv.1【HP自動回復】Lv.1【MP自動回復】Lv.1【状態異常耐性】Lv.1【経験値UP】Lv.1
-ユニークスキル-
【立体起動】
-属性-
風・無
-称号-
【異世界人】【勇者】
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確かに弘樹のステータスは偏ってるな、おそらくユニークスキルの魔道具創造があるからだろう。
三島と桐島もユニークスキルに合わせてかステータスが違うようだし。
「確かに弘樹は戦闘系ではなく生産系って感じだな。戦うために召喚されたのに戦闘系じゃないこともあるんだな。」
「そやねんな〜、俺どっちかっていうと戦いたかってんけど。生産系俺だけなんやろか。」
どうなんだろう、一人だけってことはない気がするけど。
『おぉ!これは!』
ん?なんだ王女達の方が騒がしい。
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名前 貫田健吾 ぬきたけんご
性別 男
年齢 16
種族 人間
Lv 1
HP 1000/1000
MP 1000/1000
攻撃力 900
防御力 900
敏捷性 900
精神力 800
器用 700
-スキル-
【異世界言語】Lv.-【剣術】Lv.1【剛力】Lv.1【縮地】Lv.1【空歩】Lv.1【気配感知】Lv.1【魔力感知】Lv.1【HP自動回復】Lv.1【MP自動回復】Lv.11【状態異常耐性】Lv.1【全属性耐性】Lv.1【経験値UP】Lv.1
-ユニークスキル-
聖剣
-属性-
聖・火・水・風・土・無
-称号-
【異世界人】【真の勇者】
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どうやら真の勇者とやらが今回はいたらしい、でもあいつが真の勇者とは絶対選択を間違っている。
真の勇者、名を貫田健吾茶髪に染めた髪に顔に何個もつけたピアスなど、見るからにヤンキーって感じで実際にヤンキーな奴。学校では自分よりも強い奴に媚びへつらい弱いものはことごとく潰そうとするクズ。絶対に真の勇者なんてものじゃない…はずなんだが。
「へっ、俺が真の勇者か〜、これつまり一番強いってことだろ⁉︎ハッハーやりたい放題じゃねえか。」
ほら、もう絶対間違ってる。
「皆さん、取り敢えず今日は疲れたでしょうから休んでください。皆さんには王宮の個室を一人一つつけております。皆さんにはメイドをつけますので、分からないことがあればメイドに聞いてください。」
どうやらあいつが最後だったようで、今日は解散のようだ。
「ほな、また明日。」
「あぁ、また明日。」
弘樹達と別れてメイドについていき部屋に案内される。
「勇者様、明日は午後からこの国の騎士による訓練がありますのでそれに間に合うよう呼びに来ます。今日はゆっくりお休みください。」
そう言ってメイドは部屋から出て行った。
明日の午後から訓練か、弘樹のように戦闘系ではない人はどうするだろう。
取り敢えず寝る前に召喚と融合だけは済ましておこう。
読んでくれてありがとうございます。
ようやくステータスを書けました。何かおかしいところがあれば指摘お願いします。
これからもよろしくお願いします。