表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
真祖の生まれ変わり?  作者: 八咫烏
17/18

17.ダンジョンマスター

おかしいところがあれば指摘お願いします。

ダンジョン入り口近くにある魔法陣を使い81階まで転移する。 昨日は80階まで到達しボスを倒したから今日は81階から、出来ればパパッとダンジョンマスターも倒したいところだ。


これまでと同じようにダンジョンの攻略を進めていく、出てくる魔物は確実に強くなってはいるが80代の階層であるにも関わらず俺とイリアでは苦戦することがない。


昼を少し過ぎた辺りで90階に到達した、ここのボスが何かは分からないが今回はイリアにやってもらおうと思っている。というのもイリアが自分からやらせてくれと言ってきたからだ。


ボス部屋の扉を開け中に入る、いつもならここで俺がボスを確認して指示をだしボスを倒すところだが今回は全てイリアに任せているため俺は傍観者となる。



ボス部屋は前にも話した通りだいたい高校の体育館程度、バスケコートが2面ある体育館の事だ。


しかし今回のボス部屋はこれまでとは違うようでそれの1.5倍くらいはあるだろう…いや、もしかしたら一緒か?いやいや大きいはずだ…たぶん。とりあえずでかいはずだ。


その理由はボスを見ればすぐに理解できた、これまでのボスと大きさが桁違いだからだ。だいたい15メートルほどだろうか、とりあえず凄い大きいということだけ分かってほしい。


まぁ、大きいのだがそれだけでしかない。ただ大きいだけなのであれば俺達の障害になる程ではない。ちなみに魔物の種族はトロールという奴だろう、デカイし。




イリアもさすがにこれだけ大きいと獣化した腕だけでは倒しづらいのか丁寧に服を脱ぎ俺に渡してきた、畳んではいないが。


畳みながらイリアの裸体を鑑賞するものの、ほんの数秒で終わってしまった。イリアがトロールに向け歩きながら獣化したからだ、もちろん腕だけではない全身だ。


白銀の毛を持つ狼、なんか凄いかっこいいよな。


とまぁそんな話は置いておいて、イリアの戦闘が始まった。


イリアがトロールに向かって駆け出すと同時にトロールはイリアに拳を振り下ろす、あの巨体にしてはなかなかの速度だ。


トロールの拳が地面をえぐり大きな音がなる、もちろんイリアはそんなものに当たってはいない。


トロールの拳を避けたイリアはトロールの左足を吹き飛ばす、どうやって攻撃したのか分からないが膝上辺りがえぐれてちぎれている。


トロールがバランスを崩し倒れるまでにさらに左腕も破壊しそして最後に頭部を破壊した、戦闘時間は約1分ほどだ。



戦闘を終えたイリアがこちらに歩いてくる、人化しながら戻ってくるイリアはトロールの血で汚れてしまっている、特に顔と髪がひどい。


「おつかれイリア、どうだった?」


「…余裕。」


そう言いながらイリアは水魔法で全身を洗う、と言っても石鹸やらがあるわけではないので水で洗い流すといった感じだ。


洗い終わったイリアに準備していたタオルを渡し身体を拭いてもらい、その後に服を渡す。


「まだ時間もあるし今日はもうダンジョンマスターもやってしまうか。」


「…ん、了解。」


ボス部屋を抜ける前にトロールのドロップ品を拾っていく、トロールの部位かと思えば割と質のいい大剣だった。


少し前まではこの死骸が残らずドロップ品が落ちるシステム良いと思っていたが最近になってドロップ品によっては損していることに気づいた。


今もそうだ、果たしてトロールの部位全てを売るのとこの大剣どちらが価値があるかは分からないが15メートルの巨体から取れる素材は多いだろう、それに比べこの少し質のいい大剣だ、損しているだろう。


…こんなケチは考えは置いておいて先に進むとしよう。






オークが振り下ろしてきた棍棒をかわしオークの腕を切断するつもりで剣を振るう。


しかし腕を半ば進んだところで止まってしまった、俺の剣の腕がまだまだということも理由のひとつだがそれよりも相手の強さが一番の理由だ。


91階から急に相手が強くなった、それまでの魔物の約4倍ほどだろうか、90階のボスよりも強いかもしれないほどだ。


しかし決して苦戦はしていない、剣に魔力を纏えばあの程度なら軽く切断できる。なぜしないかといえば俺の剣の腕をあげるためだ、魔力を纏わせずに腕を切断できるほどになりたい。


ちなみにイリアはそんな俺の頑張りを嘲笑うように敵を軽くドロップ品に変換している、そして最近は殴りだけでなく蹴りも戦闘に取り入れている模様。


そしてドロップ品だが1日に20階層も進むものだからリュックに収まらず取捨選択をしなければならないため少しもったいない。


ただどれだけ強くなってもゴブリンやオークが落とすものは下の階層の奴と変わらないというここのダンジョンマスターのケチさが分かる程度のものしか落とさないので、大して損していないと考えることもできる。






剣の訓練もしながら順調に進むこと数時間、ようやく100階にたどり着いた。ただ100階よりも先がある可能性もあるのでここにダンジョンマスターがいるとは限らない。


ボス部屋に入る前に少し休憩を取り、部屋に入る。これまでの扉よりも装飾が凄いのでダンジョンマスターがいると信じている。


ボス部屋を開け中に入るとこれまでとは内装が全く違った、これまでのボス部屋は地味なデザインだったが、ここはそれに比べてとんでもなく美しい装飾が施されていた。


そして奥の壁に腕が入ったクリスタルの様なものが埋め込まれている。おそらくあれが大魔王の腕、そしてここのダンジョンコアというものなのだろう。良かったここが最下階のようだ。


部屋の中央には魔法陣が描かれている、あそこからダンジョンマスターが出てくるのだろう。


魔法陣少し近づくと魔法陣の上で黒い竜巻みたいなものが発生する。そしてその竜巻が消えると魔法陣の上にここのダンジョンマスターであろう魔ぞくが立っていた。


「よく来たな、我がダンジョンレフアームの最下階まで。だが君たちはここで終わりだ。大魔王様に選ばれしこのビズデが君たちを殺すからだ!」


ダンジョンマスターであるビズデの話はスルーして置いて、自分の戦力の確認をしよう。


----


名前 影山透 かげやまとおる

性別 男

年齢 17

種族 吸血鬼(真祖)



Lv. 88

HP 10800/10800

MP 11000/11000


攻撃力 11400

防御力 7200

敏捷性 14500

精神力 8600

器用 7100


-スキル-

【異世界言語】Lv.-【経験値UP】Lv.6【魔力感知】Lv.6【魔力操作】Lv.6【MP自動回復】Lv.5【縮地】Lv.7【空歩】Lv.6【気配感知】Lv.5【刀剣術】Lv.5【熱耐性】Lv.3【見切り】Lv.6【受け流し】Lv.6【調理】Lv.2


-種族固有スキル-

【吸血】【再生】【影霧】【影移動】

【眷属契約】【眷属召喚】


-ユニークスキル-

【朧紅月】


-属性-

紅黒・無


-称号-

【真祖】【異世界人】【勇者】


----


こんな感じだ、スキルは特に増えていないが刀術が刀剣術に変わっていたぐらいだ。






「イリア、とりあえず俺に任せてくれ。」


「…ん、任せる。」


相手がどんな奴か分からないから初めから朧紅月を使う、大剣を使ってみたいところではあるが慣れていないし。


「なんだ?その細い武器は脆そうだなあ。やはり武器というのはこうでないといけないだろう。」


ビズデがそう言い腕輪に触れて取り出したのはクソでかい大剣だった…あの腕輪アイテムボックスか?欲しいな。


いや、今は目の前に集中しなければ。


「さて叩き潰してあげよう。」


そう言ってビズデはこちらに走ってきてその勢いを使って大剣を振り下ろしてくる、なかなかのスピードだ。


俺はそれをかわして刀で腰を狙い振り払う、しかしそれはビズデがステップでかわした。


「クハハ、この程度か?もっと大きな力をぶつけてくるがいい。」


なんか言っているが無視して構える、ここからは一瞬で勝負を決める。


「おいあんた、本気出してないなら出しといたほうがいいぞ?」


「なに?本気だと?貴様ごときに出す必要などないわ。」


「そうか、それは残念。」


身体に魔力を流す、普通の魔力ではなく紅黒属性の魔力だ。魔力を流すことで身体強化の魔法が完成する、普通は無属性の魔力が流すが俺は紅黒属性を流す。


俺のためにある紅黒属性は俺との相性がとんでもなく良い、そのため普通の身体強化とは比べ物にならないほど強化される。


さらに朧紅月にも魔力を流す、この辺りで少しビズデがこちらを警戒し始めたがもう遅い。


ビズデが防御をする前に縮地を使いビズデが反応もできない速度で懐にもぐりこみ右の足の付け根あたりから左肩を切り裂く。


「グァアアア!貴様っ!」


「まだ喋れるのか、流石魔族だな。」


俺の様に再生されても困るのでそこからさらに細かく切り刻み、最後に紅黒魔法を放つ。


紅黒い炎を凝縮させ魔力の半分ほどをそこにつぎ込みバラバラとなった肉片に放つ、こんなことをしなくても死んでいるかもしれないが俺の場合はこれでも死なないので念のためだ。


まるで黒い太陽の様であるそれはビズデの残骸に近づくと床ごとそれを消滅させていく。


全てを消滅させたところで魔法を消す、こんなに魔力を込めなくても大丈夫だったな。


ビズデを殺した後はダンジョンコアを破壊しにいく、先ほどと同じように黒い太陽で消滅させればいいだろう。


ダンジョンコアに近づき魔法を発動させようとしたが、腕を中に包容するクリスタルが光ったかと思えばもうそこにはクリスタルがはまっていた窪みしか存在しなかった。


「どうなっている。」


破壊したわけでもないのに消えてしまった…あのクリスタルに転移の魔法でも仕込まれていたのか?とりあえず今は考えても仕方がないか。


「イリア、帰るぞ。」


「ん…帰って肉食べる。」


「そうだな、好きなだけ食べてくれ。」


イリアとボス部屋に出現した小部屋にある魔法陣から転移して入り口に戻る。


ちなみにビズデが持っていた腕輪はどうやら武器を1つまで閉まっておける魔道具のようだ。あいつのようにクソでかい武器や予備の武器を閉まっておくには便利だな、やはりアイテムボックスが一番便利だが。


とりあえず今はトロールが落とした大剣を閉まって俺が腕に付けている、金に困ればどちらも売るつもりだが恐らくそんなことはないだろう。






イリアとダンジョンを出て宿に帰る、ちなみに俺たちがこのダンジョンをこんなに攻略したと知っている人物はいない。


ただ素材などを売っているためギルドにはダンジョンに潜っている事はバレてるかもしれないが、どこまで行ったかはバレていないだろう。


宿に帰りいつも以上に量を増やしてもらい晩御飯を食べ、風呂に入って寝る準備をする。


そしてそこから重大な問題が1つ、最近寝る時になるとイリアが股を俺の太ももに擦り付けてくるのだ。あれかな、発情期なのかな?もう襲ってもいいということかな?


そして今も擦り付けてくるイリア、しかも擦り付けながらこちらを潤んだ目で見上げてくるのだ。これで我慢できてる俺ほんと偉い。


「イリア、最近してるそれって何?」


「…求愛行動。」


「…マジか。」


何をしているかは分かっていたがつい聞いてしまった。しかし俺の予想を飛び出していたようだ、まさかの求愛行動とは。もういいよね、これはもういいよね?


「イリア、俺の事好きなのか?」


「ん…好き。」


やばい、もうやばい。


「イリア…いくぞ。」


「きて…トオル。」


その後は凄かったと言っておく。






翌朝、小鳥のチュンチュンという鳴き声とともに目がさめる、これが本当の朝チュンだ…たぶん。


昨日のことを思い出すとにやけが止まらない、一体どんな気持ち悪い顔をしてしまっているのだろうか。


コンコン


「すみませんね影山さん、知り合いという方が来ているんですが少し出てきて貰っていいかい?」


ドアのノックとともに宿のおばちゃんにそう声をかけられる、一体誰だろうか?こちらに来てから知り合いは最初の村の人くらいだが。


ドアを開けようとして全裸に気づき軽く服を来てドアを開ける。


「久しぶりだな、影山君。元気だったかい?」


「ひ、久しぶり透君。」


そこにいたのは桐島と朝霧だった。


「え?久しぶり、てかなんでここに?」


「まあ色々と話があるんだ、とりあえず中に入れてくれるか?」


「あ、ああ。そうだな、中に入ってくれ。」


俺はなぜそこですぐに入れてしまったのだろう、いや選択肢はそれしかなかったのだが悔やまずにはいられない。


「お邪魔する…む、影山君。あの女性は一体誰だい?そしてなぜ裸なのかについてもじっくりと聞きたいな。」


「と、透君⁉︎こ、これは。」


つい顔に手を当ててため息をついてしまう、どうしてこんなことになったんだ、と。






読んでいただきありがとうございます。


ようやく合流できました、また霧島を桐島に変更しました。朝霧と霧島では名前が分かりづらいかと思いまして。


イリアとのあれこれは想像にお任せします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ