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EARTH  作者: 遼太郎
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序章〜南極のドーム

西暦2052年。

地球温暖化の影響による

異常気象が世界各国で多発した。

自然災害によって世界中は壊滅的な打撃を受けた。


被災地を復興させるのは

不可能と判断した各国は

被災地を棄て被害が及ぶ事の無い地域へと移動した。

科学者達は21世紀初頭から地球温暖化による地球環境の悪化を警告していた。

だが地球環境は悪化の一途を辿る事となる。


人々が地球温暖化を深刻な事態だと捉えることは無かった。


だがアメリカは程なくしてその代償を支払う事となる

以前アメリカを襲った

ハリケーン、カトリーナを遥かに凌ぐ史上最凶のハリケーンがアメリカ東海岸沿いを襲った。


そのハリケーンにより東海岸沿いに接する都市は全滅し被害額は数百兆円にも及んだ。


この災害を境に世界中で

地球温暖化の対策が急速に進められ科学者達は知恵を振り絞り地球温暖化に対抗した。


2053年アメリカ

首都ミネソタ州


人里離れた場所に

アースと呼ばれた研究機関があった。


その機関は世界各国から

優秀な科学者だけを集め

地球温暖化の研究を進めていた。


アースは最高レベルの

国家機密であり当然研究所は地図には乗っていない。

アースはアメリカの首都

ワシントンDCが自然災害によって壊滅し

ミネソタ州に首都を移した後に設立された。


研究所の一室に数人の

科学者達が集まっていた。西洋人の一人の科学者が

話を始めた

『地球の滅亡は何としてでも避けねばならない。

一部の科学者達は他星に

移住するなどと戯言を言っているがそれでは移住した星も間違いなく地球と同じ運命を辿ることになるのは明白だ。

46億年の地球の歴史を

たかが数世紀に渡る人間の行いによって終わりを迎えるなど…あってはならないことなのだ。』


『遂に始まったか…。

もう後戻りは出来んな』


東洋人の科学者は

プロジェクトアースと書かれた国家機密の書類を見るなりそう呟いた。


2055年

日本・首都札幌


一面ガラス張りのビルの中の一室で語り合う男女がいた。


『だから、分かってるのか?地球環境はもう終わりなんだよ、人間は所詮自然には勝てないんだ』


『分かってる…そんな事は分かってるわよ。

だけど何もしないで黙ってることなんて出来ないわ』

『全ては俺達人間が引き起こした事だ自業自得だよ』


『そうね…。』


二人は立ったまま黙り込んだ。


男は部屋の窓を開けて

外をじっと見ていた。


『北海道もいつ自然の驚異に晒されるか…。

日本も残された土地は少ないからね。

以前の首都東京や九州、四国、中国、近畿地方は自然災害によって復興は困難な状態だしな…。

これからどうなるんだろうな。』


男はそう言うと窓を閉め

椅子に腰を下ろした。


『そうだこれを見て恭輔』

女はノートパソコンを開きとあるファイルを開いた。

ディスプレイに南極の映像が映し出されドーム状の建物が映っている


『なんだよこれ?』


『南極大陸の氷の下から

ドーム状の建物が発見されたんだって』


『はぁ!?南極大陸は何万年も氷に覆われていた筈だろ!?何でそんな建物があるんだよ!』

『私に聞かれても分かるわけ無いじゃない』

『それもそう…か。』


『近々この建物に調査隊が派遣されるんだって。』


『何か不気味な建物だな

化物とかいたりしてな』


『まさか、エイリアンじゃあるまいし。』


『南極の氷の下にドーム状の建物か…古代文明の臭いがするな。』

恭輔は真顔でオカルトめいた事を話している。


『世間では様々な見解を

しているわ。

古代に訪れた異星人が遺した建物がだとか

古代文明の遺産だとか

色々ね。

だけどどれも非現実的すぎるわ。

今一番信憑性が高いのが

国家プロジェクトによる

特殊機関っていう説ね』

『何で南極の氷の下にわざわざ建物何て建てる必要があるんだよ?』

『あくまで可能性の話。

結局何なのか解らないってのが現状よ。』

『なるほどね…もしかしてアトランティスの遺産かもな』

『調査隊の報告が待ち遠しいわね』

『お、おぉ。』

平然な顔して無視するか。まぁいい。


南極大陸に突如出現した

ドーム状の建物は

『ミラージュドーム』と

名付けられた。

この『ミラージュドーム』の出現が恭輔達の運命を大きく変えていく事になる。


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