最終話!愛しき者よ永遠に...
最終決戦の地
一人の魔導士と、
寄り添う二人の男女がいた。
この世界を滅ぼそうと企む邪悪なる魔導士パリアッチの攻撃により、
女は命を落とそうとしていた。
魔導士のかけた呪術は強力で、
女の身体は徐々に黒い炭になっていく
「こんな最後、君に見られたくない」
崩れゆく身体を見てほしくない。
そう思うのは、彼が特別な人だからだ。醜く炭になっていく姿を愛しい人には見られたくない気持ちがあった。
「どんなに醜くなってもいい!俺は君のことを、いつまでも愛している!」
「うれしい......私も貴方とずっと一緒にいたい...もし神様に願いが叶うのなら生まれ変わっても貴方と添い遂げたい」
「ああ!俺もだ。もし生まれ変わったら、もう一度君と一緒にいたい」
「うん...ありが...と...」
最後の言葉を残し、彼女は灰になって消え去った。
「チヨ......チヨ!チヨーーー!!!」
男の慟哭が響く。
「ようやく死にましたか、フォッフォッフォッ!お涙頂戴まったく面白い喜劇でしたよ。笑いが止まりません!」
ピエロのような姿をした邪悪なる魔導士パリアッチは鼻高々に笑っていた。深い悲しみに暮れながらも俺は剣をとる。
「チヨ、先に向こうで待っててくれ。
こいつを倒したら、俺もすぐ行く」
俺は立ち上がり魔導士パリアッチを睨み剣を構えた。
「このワタクシを倒すぅ?youが?フォッフォッフォッ!寝言は死んでからいいなさい!」
「パリアッチお前だけは世界の為にも!死んでいった仲間の為にも!そしてチヨの為にも必ず殺す!!!」
「いいでしょう、これが最終決戦ですよ!!!」
俺とパリアッチは互いにぶつかり合った。
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「ぐふっ...バカな、このワタクシが...」
シンの捨て身の攻撃で、シンの持つ剣はパリアッチの心臓を深く突き刺していた。
「地獄に落ちろパリアッチ」
「貴方もね!」
「グハッ!」
パリアッチの腕がシンの心臓を貫いた。
両者相討ちになる。
パリアッチは倒れ
俺もその場に倒れこんだ。
ハァハァ...目が霞む
それに身体に力が抜けていく...
そうか、俺死ぬのか...
「チヨ...俺もすぐそっちに行くから...」
こうしてチヨの後を追うように俺は死んだ...