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紙飛行機

作者:
掲載日:2012/02/15



少年は言った。


「あまりに授業がつまらないから。」



教卓に立って白墨(チョーク)を握り締め、黙々と黒板に文字を書く先生が心無しか、後ろを振り向いた気がした。



桜の蕾が窓の外に顔を出し、

微かに春の香りが立ちこめる教室。

そんな中、二人の少年があどけない笑顔を交わしている。




「…よし、出来た。」

少年は満足そうに言った。


授業がつまらない、とぼやいた少年の手にあったものは、手のひらほどの紙飛行機だった。


それを見た隣の席の少年は一目で、

数学のプリントだと見抜いた。



「さぁ、どこまで飛べるかな?」


そう言った少年は、まるで紙飛行機を、巣立つ雛鳥であるかのように

優しく教室の中へ放った。



紙飛行機は緩やかに飛び、

やがて開いた窓から外へと飛び立っていった。



するとさっきまで静かだった教室に

小さな歓声が上がった。




それを見ていた先生。

少年は怒られることを確信した。が、予想は外れて、先生もまた小さな歓声を上げた後、

少年にふっと笑みを零した。



先生に怒られなかったのが余程意外だったのか、

少年は少しの間あっけに取られていたが、

すぐに視線を紙飛行機へ戻した。

隣の少年もつられるようにして

紙飛行機を見届ける。



「飛んだな。」

誰にというわけでもなく、

二人は呟いた。





授業終了の鐘(チャイム)が鳴った。

号令をかけた後、みんな思い思いの場所へと散らばっていく。




そんな中、隣の少年は言った。


「あの数学のプリント、次の授業の時間に提出するやつだよ。」


少年はびっくりして、手に持っていた教科書を落としかけた。

「それ、本当?なんで早く言わないんだよ。」


少年は慌てて教室を飛び出した。

隣にいた少年も、笑いながら後を追った。




今度は教室に、沢山の笑みが溢れた。







表現が一定で面白さに欠けていたかもしれませんが...



最後まで読んで頂き、ありがとうございました^^*




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