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薄幸令嬢は吸血鬼を狩る者に愛される  作者: 中西徹


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15.不知火家

 百年前、当時の(みかど)の元に不老不死の薬と銘打って、黒い棺に入った木乃伊(みいら)が献上された。


 その木乃伊は、通常の木乃伊(みいら)とは違い、包帯で覆われておらずむき出しで、口元には狼のように鋭い牙があった。


 薬として献上するために、木乃伊(みいら)の身を削る際、削っていた使用人の指が傷つき血が落ちた。


 すると、木乃伊(みいら)は血を追い求め動き出し、使用人の首に噛みつき殺してしまう。


 騒ぎを聞きつけた警備の者が現場に到着したとき、そこには木乃伊(みいら)ではなく艶やかな黒髪をした白肌の美丈夫が立っていた。


 木乃伊(みいら)から美しい人間の姿へと変貌を遂げたそれは、食事に人間の血液を摂り、常人よりも力が強く、姿を狼や蝙蝠へと変貌させた。


 また、どれだけ切りつけても、首を切り離しても死なない様に、時の(みかど)は興奮を隠せなかった。


 木乃伊(みいら)に敵意がないことを確認した(みかど)は、自らを不死にするよう求めたが、木乃伊(みいら)は自らの弱点を語り(みかど)を諭す。


 曰く、日光が苦手であること、人間の血を飲まなければ生きていけないこと、銀に触れることができないこと。


そして、木乃伊(みいら)と同じように不死の身になれる人間は、ごく少数であること。


 木乃伊(みいら)の言葉に慎重になった(みかど)は部下に命じさせ様々な実験を行った。


 木乃伊(みいら)の言葉通り、木乃伊(みいら)に血を吸われ、木乃伊(みいら)の血を与えられた者は、一度死した後に復活し、彼らと同じ能力を発揮したが、生きていた時のような知能がなくなりただ血肉を求める獣のような存在になった。


 木乃伊(みいら)はそれを、なりそこないと呼び、(みかど)からは屍食鬼(ししよくき)と名付けられたそれらは実験を重ねるごとに増えていった。


 木乃伊(みいら)ほど強くはないが、人間よりも力が強く、首を跳ねても死なず、ただ血肉を求め続ける狂暴な()(しよく)()を持て余した(みかど)は、木乃伊(みいら)に向かい屍食鬼(ししよくき)を処分するよう命じた。


 そこで木乃伊(みいら)は、自分を独立したこの国の人間として認めてくれたら、増えてしまった屍食鬼(ししよくき)の全責任を引き受けると請け負った。


 そうして出来たのが不知火(しらぬい)家だ。

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