第99話 天神様は何処までも
最終回です‼️
あの子達は、無事だった。
元の……生活にも戻れそうだ。
「……よかった」
改めて、トビトの『闇霧』をまとい……私達は、部屋の隅で彼らの様子を見ていた。
国王らしき装いに身を包んだ、温泉での狐耳の男は……レインを抱きしめ、フェアリーらの願いも聞き届けた。
ならば、ここにもう心残りはない。
開いたままの窓からそっと出て……飛翔を使い、ひとまず宿屋へ向かうことにしたよ。
「……あれでよろしかったのでしょうか」
トビトは、飛翔しながら私に声をかけてくれた。
「うん、いいんだ」
聖樹石も無事に送れた。
フェアリーらも、狂気から解放された。
本来なら、王族との接触は良くないとされていたらしいが。これ以上……間違った方向に行くより、ずっといい。
であれば、あのような形で国王と会う方が良かったのだ。
『ぼ……く、らは、ぼくら?』
フータも飛びながら、落ち着いた様子で声をかけてくれた。泣き跡はないが、私の側からは離れようとしない。私の……怨霊化した姿を見たからだろう。
撫でてやりながら、私は頷いた。
「そう、僕らは僕ら」
一瞬、道を違えようとしたが。
これからも、私達は旅を続けていく。
様々な出会いも別れもあるだろう。
そして……世界樹へ、聖樹石を送り……世界の均衡を整える手伝いをするのだ。
場所によっては、簡単だったり困難も多いが。
目的を間違えてはいけない。今回のように……私が踏み間違える事も、この先あるだろう。
しかし……ひとりではないのだ。
(トビトにフータがいる!!)
次は、どの国とどの土地か。
宿屋に戻ると同時に……例の宝玉を部屋の真ん中に置き。
私達は……出てきた世界樹の意識体に訊ねた。
「次は、どこなの?」
高鳴る気持ちが落ち着かず……私は聞いてしまう。
何故なら、天神である時とは違い……この世界での私達は、『生きている事』を満喫出来るのだから。
『ふふ。お願いしますね、次はー』
次は、どんな場所にあるのか……私は、人間で言うところの『わくわく』した気持ちが止まらなかった。
旅は……どこまで続くか予想できなかったが。
終わりがいつかあるとしても……私はその使命を全うするまで、突き進んで行くのだ。
【終】
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