第97話 天神様と三つ目の石
お待たせ致しましたー
聖樹石の前に立つと……また石が私に呼応するかのように、光を放ってくれた。
【よく来ました。……ミザネ】
フータを降ろして、触れる前に……石の意識体のようなものが出てきたよ。姿形は……森で見た時と同じだ。
「……意識体。今回の事態、何故見過ごそうとしていた?」
我々へ害を為すのはともかく……王国の守護精霊であれば、レイン達を害してはいけない。
それは……許されてはいけないことだと思うのだが。
私が強く聞くと、意識体はゆるく苦笑いした。
【せんなき事。この子達を……見定めて欲しかったのです。石を欲するものは……今回のような、まだ可愛らしい事態だけではすみませんから】
「……それだけで?」
【あなたの姿を変えてしまうほどの……憎しみを顕現させることは、予想外でしたが。しかしながら本体が諭してくださいました。その言葉……心に留めておいてください】
「……そうだね」
彼女らも彼女らの事情があって。
しかし、力に溺れようとしていたのは……私も同じだ。
一方的に……叱るだけの事態ではないのだ。
【フェアリーらよ。我らの力を使って、王国を維持しようとしていたが……安心なさい。世界樹の力が戻りつつある今……加護は充分に循環するでしょう】
『『『ほんと!?』』』
落ち着いてきたフェアリーらは……泣きそうな顔でいたよ。
余程……この国の安否を大事にしていたのだろう。
【ええ。さあ、ミザネ。私に触れてください】
「……そうだね」
レインがいつ起きるかわからないし……追いついてくる人間らもここに辿り着くかもしれない。
だから……私は少し急いで、聖樹石に触れたよ。
次回はまた明日〜




