第96話 天神様と和解へ
お待たせ致しましたー
フータを抱え、私は聖樹石の前で萎れたようになっている『フェアリー』らに近づいた。
「……レインを、どうしようとしてたの?」
レインは気を失っている。余程揺すらない限りは起きなさそうだ。姿勢を変えてやりたかったが、後ろから来たトビトが抱えてやってくれたよ。
であれば、こちらに集中出来るわけだ。
フェアリーらは、可愛らしい見た目ではあるが……悪戯以上の事をした自覚があるのか、ふるふると震えていた。
『……だって』
『だって……』
『だって!』
最後の強い言葉を言ったフェアリーは、私の前まで飛んできた。
「うん?」
『ここから……出て行きたく、なかったから!!』
「……何か、訳があって?」
私が聞くと、フェアリーはこくんと首を縦に振った。
『……私達、小さいけど。王国を……守る守護精霊なの』
「その立場なのに……王族であるレインを巻き込もうとしたじゃないか」
『……たしかに、してはいけないことだったわ』
簡単にまとめると。
①守護精霊ではあったが力が弱っていた。
②聖樹石を寝床にすることで、力が蓄えることが出来た。
③気が昂り……聖樹石を取られないように、今回の事態を起こしてしまった。
それを踏まえて、トビトへの邪気を放ったのは……高まる魔力に溺れ、我を忘れかけていたらしい。
いくら世界樹の魔力の源でも……薬は毒になるとも言うからね?
「けど……この石は、世界樹には必要なもの。世界自体が……荒れるかもしれないんだ」
『……ええ。力が呼応したことで、私達も理解出来た』
だから……返す、とフェアリーらは石の前から離れてくれたよ。
次回はまた明日〜




