表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

49/99

第49話 天神様と魔の森④

お待たせ致しましたー

「はぁああああ!!」


「炎の渦!!」



 前は、ケインにトビト。


 後方はディアナ。


 私とフータは、リクターと左右を。


 どんどん湧いてくるように、私達を狙う魔物を討伐していく。キリがないくらい相手にしていたが……終わりはいつか迎えるもの。


 矢が尽きる前に、ブーツでの蹴り技に切り替えたのだが。数体倒したところで……フータの氷魔法に合わせて、ディアナの氷魔法が辺りを包み込むと。


 さすがの魔物らも、怖気づいたのか逃げていったのだ。



「……深追いしないでおこうぜ」



 返り血をたっぷり浴びたケインもだが……トビトも少々不気味な仕上がりになっていたよ。魔物の血だから、赤ではなく紫や青だからね?



「……二人、こっち来て」



 リクターに呼ばれ、ケインは疑問に思っているトビトの肩を掴み……引きずるようにこちらに連れて来てくれた。


 リクターは、メイスと言う武器にも魔法の杖にもなる道具を掲げ……魔力を流したのか、先端の金属部分が光り出した。



「……む?」



 トビトが驚いている間に……魔物の血もだが、軽い切り傷に服の破れや汚れなどが、元通りと言うくらい綺麗になったよ。



「…………むぅ。ちょっと、使える程度」



 どうやら、回復魔法が効きにくいとは言っていたが……全く使えないわけではないようだ。



「十分だとは思いますが」


「……時間、かかる」


「森に入る前は、一瞬で治せたからなあ?」


「そうなんですね?」



 私の方はわからないが……フータが使えると進言してくれたし、そちらを優先しよう。



『マスター、ぼ……く、頑張った』



 ぴょんぴょんと私のところに来てくれたフータは、特に外傷などは見られなかった。



「お疲れ様。よく頑張ったよ」


『……えへへ』



 抱き上げて撫でてやれば……嬉しいのか手に擦り寄ってくれたよ。



「んー。ミザネを真似するわけじゃないけどー」



 ディアナが魔物の死体らを見ると、私達に少し離れるように言い……自分の杖を、死体らに振り上げたのだ。



(何をするのかな?)



 大体の予想をしてみたが、ディアナは戦闘に使っていた炎ではなく……何かを呼び出すのか、聞き取りにくい祝詞のような言葉を唱え出した。



「来れ! ビックスライム!!」



 上から……フータ以上に大きく、青色の大福とゼリーを合わせたような魔物が落ちてきたのだ!?



「む?」


「大丈夫だ。ディアナが使役してるスライムだ」


「……ただの魔物ではないのか?」


「おう。安心しな」



 トビトがすぐに斬りかかりそうになったのを見て……申し訳ない、と私は止めてくれたケインに腰を折ったよ。

次回はまた明日〜

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ