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第6話 正体

コレ、もしかしてアレじゃね?



自分の体の異変。


ヒロシに噛み付きたいという自分の欲求。

すでに何の痛みも感じない自分の体。

この体を守る気など全く無い様に、外されてしまった自分のリミッター。


この異変に対しある考えが浮かんではいるものの、未だにそれを肯定出来ずにいる。




俺は昔から、

自分の名前にコンプレックスがあった。



存備 出寿男


読み

やまもと たけし



こんなの、誰にも読める訳ない。

いつの間にか、あだ名も「ゾンビデスオ」となっていた。


それでも、

こんなのは聞いてない。

これじゃ本当に俺、

ゾンビじゃん。



思い悩む俺。

しかし、そんな俺の鼻っぽい耳に、誰かが言い争う声が聞こえて来た。



「絶対、耳鼻マンだよ!」


「いーや、違うね!アフロヒゲマンだよ!」



一体何の会話だろう。

全く意味が分からない。

しかし、さっきから言い争う連中の視線を感じるのは気のせいだろうか。


そして段々とその声は大きくなり、その飛行機内全ての人々を巻き込んで行く。



賢そうな、医者だと言う男が言った。

「彼の鼻は、どう見ても耳です。

耳が鼻に付いている。

だから彼は耳鼻マンなのです!」



しかし、その彼の発言に対し、

世界一の外科医だと言う男が言い返す。

「いーや、あのヒゲは、どう見てもアフロだ!

だから彼はアフロヒゲマンなのだ!」


白熱する議論。

次から次へと現れる医者。


そんな中、その全てを遮る様にあのスチュワーデスが叫んだ。


「お医者様がた、見て下さい!

彼のあの右脚を!

完全に折れているじゃないですか!

グニャグニャじゃないですか!!」




しんと静まり返る機内。

そして彼女は言った。







「だから彼は右脚グニャグニャマンなのです。」









機内は拍手喝采に包まれた。



続く


次回、最終回!


予定より長くなったなぁ。

やっぱりウンコがいけなかったのかなぁ。

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