第2話 違和感
ううむ困った。
とりあえず鼻の出っ張りは取れたものの、機能的には問題無いようだ。
ただ、
"見た目がちょっとイマイチだなぁ。"
なんて思いながら耳を触っていたら、耳もとれた。
ハッと思いついて鼻に付けてみると意外としっくり来る。
鼻に比べたら、耳が無いことくらい問題無いよね。
なんだか自信がついたので席に戻るとヒロシ…
いや、
ヒロシくんが目を覚ましていた。
しかし本当に良かった。
もし匂いが分からなくなっていたら、俺の大好きな
ヒロシくんの喉ぶ…いや、カレーの豊潤な香りが分からなくなる所だった。
「あれ?先輩…」
気付かれた!?
「ウンコっすか?」
あれ?
気付かれてない?
そう言えば俺、昔から
「出寿男くんの耳って、鼻っぽいよね、」
とか言われてた気がする。
しかし、一応確認してみよう。
「なぁヒロシ、俺の顔、いつもと違くない??」
「………いやぁ、同じっすねぇ。」
なんだ。
ここまで確認してもらって分からないなら問題無いな。
でも、なんでこんな事になってしまったのだろうか。
ハイチでの出来事を思い出してみたが、
ブードゥー教の司祭だと言う人に会ったり、
出されたお茶を飲んだら凄く眠くなってしまったり、
気が付いたら体中に謎の模様が描かれていたり、
知らぬ間に2〜3日コーヒー畑で働かされていたり、
全て楽しい思い出ばかりで思い当たる節が無い。
ヒロシくんも一緒に行動してたしね。
しかし、一応確認してみよう。
「なぁヒロシ、旅先で、なんか変な事あった??」
「………いやぁ、ないっすねえ。」
やはり。
ここまで思い出してもらっても思い当たる節が無いなら問題無いな。
しかし突然横の美味しそうなヒロシさんが大声を上げた!
やはり何かあったのか!!
「このオッサン!いきなりハゲた!!」
いやソコは俺も気になってはいたけども、
大声で言う事じゃ無いよね。
続く
筆が走る走る。
自己満なのは百も承知ですが、
どうでしょう。