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夏の海に色恋沙汰は必要ですか?

夏休みはあっという間にやってきた。


「では、皆の衆。明日は良き合宿にしようではないか!では解散!!」


雫先輩は異常に張り切っている。

持って来るもの水着だけって飯とかどうすんだよ。


「ねぇメガネー明日起こしてね!」

コクリ


「真里ちゃんなんか楽しそうだね?」


「こういう事初めてだからさー!ちょっとドキドキする!」


そう、俺たちはこういう団体行為には慣れていない。極力避けて生きてきた。

まぁ誘われる事がまず無いのだから。


そして、翌日。


「全員揃ったな。では出発する!」


バスで移動すること30分程過ぎた頃ようやく海が見えてきた。

海水浴に来ている人が沢山訪れているようだ。


「わぁー海だー!!」

「真里ちゃんあんまはしゃがないでよ!恥ずかしい!」

「メガネ!海!人も沢山いるよ!」


「ふっ。人がゴミのようだ。」


おーいメガネさん、入ってるよスイッチ。




「よーし、みんな水着に着替えたな!」

「なんか恥ずかしー。」


雫先輩と真里ちゃんは意外にもスタイルがかなり良い。

健全な男子にはちと刺激が強すぎるぞ。


「なんだ相田?チラチラと。ほれっほれっ!フハハハ」

「ちょっと雫先輩刺激が…」


「相田キモー。」

「では、遊べ!!」


遊べ!?やっぱり遊びたいだけじゃん!?



俺たちは時間を忘れ遊びまくった。

メガネはパラソルの下で本を読んでいる。




「あー疲れたぁ!」

「楽しかったー!」


「よーし、テントはメガネが張ってくれたから飯の準備をするぞ!真里ちゃんとメガネは火を起こしておいてくれ。私と相田は食材を集めてくる!」



俺は雫先輩にモリを渡された。

これって魚刺して採るやつだよね。

出来ねーよ!


「頼んだぞ。私は素潜りで貝とか色々採ってくるから。」





「クソー全然当たんねーよ!なんで俺がこんな事!買ってくれば良いじゃん!」


「おーい相田よ!ウニやアワビも取れぞ!」

雫先輩はバケツにいっぱい貝やウニを取っていた。

「魚ゲットするまで帰ってくんなよ!」


くそっ!鬼め!

力を解放してやる。


「海の神ポセイドンよ我に…」


「相田っち…?」


「な、森崎!?なんで!」

「散歩してたらたまたまだよ!海行けないって言ってたのに」


どんだけ世界は狭いんですか!?

「何してんの?」

「魚取ってんの。」


「楽しそー!私にもやらせて!」


「ふっ素人がそんな簡単に出来るような事では無いぞ!センスや才能…」


「ゲットー!」


「へ?」


「意外と簡単だね!」


「返せ!」

俺は30分程粘った。

収穫ゼロ。



「クソ!なぜだ!」

「カッコいい所見せてよ!」

「うるせ!」


「神よ我に力を与えたまえ!」


「ぃよっしゃー!!取れたー!!」


「わぁすごーい!」

嬉しさのあまり森崎とはしゃぎまくった。


「あ、離れろよ…」


「自分から寄ってきたくせに!じゃあ私行くねー!あ、相田っち夜さまたここに来てよ。じゃーねぇ!」


「行かねーよ!」




その後コツを掴んだ俺は魚を大量にゲットし占拠に戻った。

「おーすごーい!大量!」


「これだけあれば充分だな!」


俺たちは魚介類を堪能した。

相田は苦労して採った魚を味わい感動していた。


腹が膨れ昼間の疲れがドッと出た俺は眠ってしまった。


「ん…眠っちまった。あートイレトイレ。」

テントを出た相田はトイレを探していた

なにやら声が聞こえてきたので隠れて見てみると


「くそー良く見えないな。」


「もっとこっちきて。」

「よかったね今日来れて」

「メガネあんな楽しそうでかわいかった。」

「手繋いで!」


メガネと真里ちゃん!?メガネ楽しそうだったの??可愛くはねぇだろ!!どういう事!?

まぢ!?


「見てしまったようだな。」

「うわぁ!雫先輩か。」

「あまり大きい声を出すな!バレるだろ!」


「あの2人って…」

「そうだ好いた惚れたの仲だ。」


「やっぱり!?全然わからんかった。」


「まぁソッとしといてやれ。いつも1人だったあいつらが一緒になれたのもこの残酷な世界の運命なのだから。あいつらがこの世で再開出来たのはいずれ…」


くそー!あいつら俺をリア充扱いしてめちゃくちゃ言って来やがったくせに!

1番リアルに充実しとるやんけ!!


そこで森崎の言葉思いだした相田

いや、もういねぇだろさすがに

でも放課後待ってた件もあるし、あーめんどくせぇ。


「雫先輩ちょっと俺トイレに」


「ほほぉ〜…」


森崎が待ってる場所へと一応行ってみた。

「やっぱりいねぇじゃん」


「遅いし!」


「うわっ急に出てくんなよ!」

「相田っちは絶対来てくれるって思ってた!」


その日の森崎は少し髪も濡れていて水着の上に薄手のパーカーを羽織っていてやけに色っぽく感じた。


「たまたまこっちがわに用があっただけだよ!」


「相田っちありがとう。」

森崎は満面の笑みで言った。



「べ、別に!」

「あのときも助けてくれてありがと!」


「あー屁のときか!あれは正直引いたけど笑ったな。」

「もー、言うなし!超恥ずかしかったんだから!!バカ!」


「お前って性格悪いよな。雨の日傘貸したのに傘にも入れてくんねーしよ!」

「あれは…恥ずかしかったから…」

「え?」

「なんでもないし!ゴミ袋姿が面白かったからです!!もう行こー!じゃあね!明日時間合えば遊ぼうよ!みんなも居るし!」


「ぜってー嫌。」


「じゃあねー!相田っちありがとう!」



なにしに呼んだんだよ。絶対あんなやつらと遊ばねーから!

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