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突然の訪問突然の告白

数日後、俺は竹田に呼び出されていた。

「よぉ!相田!」

「うす。」


「こ、こんにちは!」


「え!?ってことは?」

「あぁ…俺達付き合う事になった。」

「良かったな。」

「相田くんありがとう。話はヒロくんに聞いたよ!皆が協力してくれたって。」


「いや、今回俺達はなにもしてねーよ。竹田が頑張ったからだろ。」


「お前らの協力があってこそ俺は頑張れたんだ!ありがとな!」



そう言って竹田と栗原は幸せそうだった。

竹田も以前より顔つきが柔らかくなったような気がした。


「じゃあ相田また学校でな!」

「はいよ。」



俺はこのまま帰るのも気が引けたので街をブラブラして時間を潰していた


すると座り込んでいるおばあさんが目に入った


「あ、あのおばあちゃんは。」


「おばあちゃんどうしたの?」

「あーあらあらこの間のお兄さん。ちょっと足が痛くなってねぇ〜」


「大丈夫?こんなとこ居たら熱中症になるよ。」


俺はおばあちゃんをオンブして家まで連れて帰ってあげることにした。

「おばあちゃん軽いなー!」

「ありがとうね〜優しいお兄さん」

「良いよ。暇だったしね!」


「儂も60年前はピチピチだったんだけどね〜」

「ははは、皆そうだよ。」

「あんさんはうちの死んだ旦那によぉ似とる!うちの孫と結婚しなさいな。」

「な、何言ってんだよおばあちゃん!」


しばらく歩いた頃、かなり大きな家の前でここじゃと言うのでおばあちゃんを下ろした。


「でっかい家だなおばあちゃん!」

「そうかや?お礼にもならんが茶でも飲んで行きなさい。」


言われるがままに屋敷のような家にお邪魔した。

見た事も無い置き物や絵が飾ってある。


もし、俺がここのお孫さんと結婚すれば逆玉なのでは!?


「はい、どーぞ。粗茶ですが。」

「いただきます。」


何このお茶!?粗茶!?旨すぎる!!


「失礼します。」

「ん?」

「この度はうちの祖母が誠に……相田!?」

「雫先輩!?」

俺はお茶を吹き出してしまった。

このおばあちゃんの孫とは雫であったのだ。


「なんじゃ知り合いかえ?」

「えぇ。学校の後輩です。」


「すんません!雫先輩の家だとは知らず!」

「2度も婆ちゃんを助けてもらってかたじけない。」


「このお兄さんは優しいの〜今の若者にはなかなかおらんぞ。飯も食ってきなさい。」


「いやいや!そんな事まで大丈夫ですんで!」


俺は雫先輩の家だという事が分かり動揺を隠せなかった。

「良いではないか!食っていけ!」

「はぁ…」


夕飯というレベルではない豪華な料理がどんどん出てきた。

雫先輩何者なんすか!?ちょっと怖いんですが!

なんか周りには怖そうなオジさん達も居るんですけど!

「お兄さんよ、今日は泊まってけ。」

「は、はい!」


周りに圧倒され俺は断われなかった。

「お嬢の友人さん浴衣でございます。風呂の準備は出来ております。」


夜なのにサングラスしてるよ?何その傷!?

「友人だからってお嬢に指一本でも触れたら…」


「大丈夫です!なーんにもしませんから!」


絶対あっち系の家だろこれ!

やべー!やばすぎる!


さっさと風呂入って寝て早く帰ろう!!


「でけー風呂だなぁ!旅館かよここは!」

雫の家の風呂は格別だった。

一気に疲れが抜ける気分だ。


「失礼するぞ。」

「きゃー!ちょっと先輩!俺入ってますから!」


「知ってるぞ。タオル巻いているだろう。背中でも流してやろうと思ってな。」


「ダメです!そんなことされれば俺は殺されてしまうんです!あの黒服に!」


「あー三郎か。お前なんか勘違いしてるのかもしれないがウチは只の刃物屋だぞ。あいつはウチで雇っているただのサラリーマンだ。」


「ヤクザかなんかじゃ…」

「そんな訳あるか!失礼な!さぁ来い背中を流してやる。」

「いや、それはそれで問題があるんで…」


無理矢理背中を流してもらう事に…

先輩はおばあちゃん子らしい。

そして1人っ子で親はほとんど家におらずおばあちゃんに育ててもらったようなもんだとか。


「だから、お前には感謝している。婆ちゃんは好奇心旺盛で家でじっとしている事が大嫌いでよく家を抜け出すんだ。」


「元気なおばあちゃんっすね。」


「元気過ぎて困ったもんだ!」


「じゃあ先に上がらせてもらいます。」


「私はもう少し入っているから。」


風呂を上がった俺はおばあちゃんに寝室に案内された。

そこには1枚の大きな布団だけ用意されていた。

「おばあちゃん布団デカすぎじゃないですか?」


「何言っとるんじゃ?雫と寝るのであろう?ごゆっくりするのじゃ!ニヒヒヒ」

「は?」

このババア!良からぬ事を‼︎まぁ流石に雫先輩もそういう事は分かってるはずだ!


「さっさと寝ちまおう!!」


明かりを消し俺は羊を数えている。

ガラっ

ひっ!誰か入ってきた!

「相田寝たのか?」

無視をしよう!寝たフリだ!

「犯しても良いのか?」

「駄目だよ!!!」


「起きているではないか!」

「変なこと言うから!」

そして雫は布団へ入ってきた。

シャンプーの香りがまた俺をイヤらしくさせる。

理性を保て相田!ファイト相田!


「私は…良いん…だぞ…?」

「……。」

「婆ちゃんにお前と結婚しろと言われてるし。」

「ただのおばあちゃんの願望でしょ!言う事聞かなくて良いですって。寝ましょう!」


「その前に私はお前に惚れているぞ。」

「は!?はいはい。冗談はその辺で。」


「合宿の時、真里ちゃんとメガネを覗いた後、お前同じクラスの森崎と会っていただろう?私はそれも覗いていたのだ。」


「覗きの趣味でもあるんすか。」


「お前が他の女と親しくしているのを見たら胸が苦しくなって…嫉妬心が目覚めた。これはもう恋だと確信したよ…」


「いや、その…」

「私はお前が好きだ。それだけ伝えておく。」


「分かりました…」


そして2人は眠りについた。

相田は突然の事に頭が真っ白になっていた。

恋愛などした事もなく只中学の時は自分の勘違いからそういう気持ちを封印していたので混乱せざる終えない状態だった。


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