3.そういえば、十一歳でした。
「だから私、最初からタメ口だったのか…。」
「それは、お前が礼儀悪いからだよ。」
あのあと自分たちの状況整理をした。なんと彼女は中学一年生で自殺して今、十九歳らしい。生まれた頃から記憶があるとか…。実際、後輩ではないかもしれない。
「ところで、サチコ……あー、サチでいい?」
「かまへんで」
「なんで、関西弁…」
ハナと話してる内に、大分仲良くなれた…気がする。…もともと私のコミュ力が高かった可能性もあるけれどね…!
「サチは…つまり、普通の平凡の平民な一般人でしかないんだね?…ただ転生前の記憶があるだけで。」
「…」
…やっぱり仲良くは、なれない。普通の主張激しく言いすぎだろ。私だってこんな風に生まれてきたくて生まれてきたわけじゃ…!…異世界は、生まれてきたかったけれど…!
「…で、私は魔法使えるから旅続けていくよ。…サチは、なにすんの?農業したくないんでしょ?」
「……うぐぅ…!」
ちょっと煽られて言われた。くっそぉぉぉお!魔法なんて所詮、ちちんぷいぷいとか言ってればなんとかなるもんだし別に使えなくたって科学に頼ればいい!…ぐーぐる先生!!
「旅…行きたい……」
「じゃあ、ついてくる?一般人がどこまでできるかわからないけれど」
「…魔王倒せる」
「諦めな」
そもそもどこまでできるってなんだよ!ポエム燃やすだけやろ!
「魔物、うじゃうじゃいるよ。それも虫みたいなの多__」
「…がんば。」
「逃げんな。」
さっきまで、すごい猫被ってたのに…!同年代だとわかった瞬間の手抜き感半端ないだろ!…でも旅は、したい。
「くそぉ!こんな上から目線なやつなんかと旅したくねぇよ!」
「私だって、もっと優しい転生者に出会って旅をしたい。」
「じゃあ、私置いていけば良いじゃん。」
沈黙が流れる。だって足手まといになるなら置いていけば………………もしやこれは、二次元とかでよく見る……
「寂しいけど素直になれないツンデ__」
「違う!!……少し、本当、わずかに不安なだけ…」
「それを、人はツンデ__」
「…ちがうっつってんだろ」
ひえぇ…。マジで怒ったら、鋭い視線飛んできた…。まあでも……
「私は、ショタのツンデレにしか萌えないんで。」
「…は?」
「安心してくださいよ…、強気な美人系のツンデレは好みませんから…」
「…マジで何言ってんの」
通じない人だなぁ…。まあ、通じたら拝もうと思ってたけれど…。私は、立ってハナの前に手を出す。
「…ついていってやんよ!旅!」
「お前の方が上から目線…」
そう言ってため息をつきながらも、私の出した手を握ってくれた。握手ー!やっほーい!農業しなくていい!そう思って、ニヤニヤしていると
「…でも家族に、許可はもらえるの?」
「あ……」
タイトル。