19.意見こうかん
最初、陽キャって言われたときは謎の敵対心があってカチンと来たけどまさかトイレ一緒に行く系女子がそんなこと思ってるとは…。許して。
そう思って心の中で謝っていると
「それ、その転入生悪くない…?」
「そう、根本的にはね。」
トウマが苦笑しながらそう指摘していた。
まあ、その子も悪いけど…かなりいろんな不幸が重なってるよなぁ…。
「俺的には、それくらい我慢できないの?なんて思ってるけど…。実際、その場面になったら思っている以上にまわりが見えなくなるし、辛いからそんなに言えないんだけど…。
ハナは、元の世界戻ってもいいと思う。今なら、はっきりその子にやめてって言えるでしょ?」
ハナがピタッと止まった。
ハナの悪かったところは、その子にもっとはっきり言わなかったことだ。
私なんてコミュ障だから相手に気持ちを伝えるのなんて本当に死ぬほど無理だけど…。
実際、伝えないと何も変わんないんだな…って思う。…思うだけだけど。
「私も、ハナは戻ったってうまくやっていけると思う。今のハナなら、大丈夫だよ。
私は、頼る側だから…頼られる側の気持ち分かってなかったけど…。自立するって大事だな…なんて思ったよ。あ、思っただけだよ。」
…しらけた目を向けられた。仕方ないじゃないか…!自分を変えるってそう易々とできるものじゃないんですぅ…!
「うーん…。確かに、君が死ぬ必要性を感じられなかったなぁ…。それでも、辛すぎたのか…。うーん…、やっぱりまだ分からないなぁ…。
僕自身、何で辛いっていう感情だけで死ねるのか分からないん__」
「_辛いだけじゃないですよ。」
トウマが神様の言葉を遮って言う。
「辛いなんてものじゃないです。
憎しみも恨みも恐怖も悲しみも苦しみも嫌悪も嫉妬も__全部が重すぎて、軽くなりたい…楽になりたいって思うから、死にたいんです。
だから…それらを全部まとめて辛いなんて言えるわけがない。
神様…
神様が思うよりずっと遥かに人間の感情ってものは複雑なんです。」
お、おぉ…。なんか、よく分からないがすごいいいこと言ったと思う。
「そっかぁ…。まだまだ僕も未熟者だな…。
これから、分からないといけないことがたくさんあるなぁ…。」
神様にも分からないことはたくさんあるのか…。神様って、なんでも分かるもんだと思ってた…。
というか……
「次、サチの番だよ。」
「い、いや…。私は、やっぱいいや…。」
「はぁ?」
ぶんぶんと首を振る。ハナの視線を避けながら神様の方を向いて
「これ、無理にやんなくていいんですよね…!?神様…!」
「えぇ…僕、まだよく分かってないし…。それに、ここまできたら話さないとダメでしょ?」
「うんうん。」
トウマまで、うなずいてる…!
「というか、何で急にそんなこと言い出したの?」
「だって……。」
そりゃもちろん…
「…私の、話……二人より、深くない……。」
『はぁ?』
二人して、はぁ?って言うと圧がすごいからやめてくれ…!
「そんなの関係ないでしょ?
死ぬなんて、簡単なことじゃないんだよ。特に、自分からなんて。」
「そうだよ。死ぬってこと自体は、すぐにできるけど…。死にたいって、死ぬって思ったことが重要なの!」
すごい格好良く説得された…。心の中で拝んどこ…。
…というか、死ぬってことが重要って怖いな…。
「…分かった…。話、するよ…。」
「よかった…。じゃあ、どうぞ。」
うーん…。どこから話せば…。
「…」
「……」
「………」
「…………」
「……………」
「……はやく話せよ。」
「ご、ごめん…。」
えっと…。じゃあ_
「__私が死にたいって思い始めたのは中二の半ばからだった。」
そこで、一瞬息を吸う。
私の話は、本当に普通過ぎるかもしれない…。
でも__
話して、すっきりしたい__
読んでいただきありがとうございます。
次、絶対長くなります。




