16.話し合い〈トウマ〉
性的描写があると思います。
軽く薄く…書いたつもりですが、無理な方はそっと戻っていただけると嬉しいです。
「俺には、彼女がいたんだ。ませてるなんて、思われるかもだけど本当に大好きだった。
友達も俺らが付き合ってることは知っていたし逆に応援してくれた。このまま続けばいいねって…。
でも、どちらの親にもそれは言ってなかった。彼女の親が厳しくて、子供なのに付き合ってるなんて知られたら俺らは二度と話すことさえできなくなるかもしれないから。
登下校は一緒に行って、休日には、遊びにいって、高校も同じとこに行こうとか、将来の約束なんてして…。だから、僕らはずっと一緒にいるつもりだった。
…ある日、彼女が言ったんだ。”今夜、誰もいないよ…“って。照れながらね。その言葉は、世の中でお約束なぐらいに定着してるから誘ってるのは分かってた。だから…そんな言葉を無下に断るわけにはいかなかった。
彼女が誘ってくれたんだ。断れない。
それに俺も嬉しかった。
これで、きっと彼女ともずっと一緒にいられるんだって。どこか不安だったのかもしれない。
大好きだけど、中学生だから。
だから、その夜、俺らは一緒に彼女のベッドで寝た。親には、友達の家に行くって言って。彼女も友達が泊まりにくるって嘘を吐いて…。
今じゃ…それは、一種の反抗心だったんだって気付いたけど…。
どちらからでもなく、成り行きでそのまま……一夜を過ごした。
ちゃんと準備は、しておいたし大丈夫だったんだ。彼女ともそれは確認してた。だって、中学生だから。まだまだ未熟な子供だって分かってたから。
それをしても、俺らの関係は特に変わらなくて…いつも一緒だった。
でも、ある日……彼女がお腹をさすりながら…できたって…。俺は、不安とか嬉しさとか…もういろいろ…感情がこんがらがってたけど、彼女に
”産む…?“
って聞いたんだ。
そしたら、彼女が急に俺のこと睨んで
”そんなわけないでしょ!?何、考えてんの!?こんなの親に知られたらどうなるかっ……!“
って言ったんだ。
確かに、俺も浅はかだったなって思い直して”どうしたらいい?俺は、何できる?“って聞き直したんだ。
それで、その、中絶__途中で…辞めるには、親の許可が必要で…お金も必要になるって…知ったからもう親に話すしかないって話になったんだ。
でも、今思えばそのときから俺らの関係はおかしくなってた気がする。
それで、俺は、彼女の両親に説明して途中で辞めさせてほしいって…許可をくださいって…話したんだ。
もちろん、殴られたし俺の両親も呼ばれた。
それで、改めて彼女と俺とそれぞれの両親と話したんだ。でも……そこで…彼女は………
俺に無理矢理されたって……言ったんだ。
そのときのことは、衝撃的過ぎて一瞬、全部が真っ白になった気がした。
そのあとのことは、ほとんどトントン拍子で…もちろん俺に非があるからって、辞めるお金はこっちが払って…。
…親には、言ったんだ。あの子から誘ってきたって…。でも、俺も止めなかったのが悪いっていうのは分かってた。だから、親だって分かってくれると思ってた。
でも…
”だったとしても結局は、お前のせいだろう。“
って……。
そう、そうだね…。そう言うしかなかった。
学校には、何も言わなかった。彼女の親は、それで変な目を向けられるのが嫌だとかなんか…そんなこと言ってた気がする…。
だから、普通に学校に行ったんだ。もう彼女には近付けないし…すごく憂鬱だった。でも、友達には何でもないふりをした。
そしたら、友達から
”お前、よくそんなへらへら笑ってられるな“
って言われたんだ。
あとで、気付いたんだけど彼女が友達に相談していたのがどんどん広まったのが原因だった。
もう悔しくてたまらなくて…。悪いのは、自分で、でも彼女にも非はあるはずなのに嘘を吐かれて…。
それでも、好きだった。憎くてたまらなかったのに。
だから…ちょっとした…復讐だったのかもしれない…。それとも、1つの希望にすがりたかったのかもしれない。
__先生に全部を打ち明けた。
そのあと、全員が集められた。
俺は、もちろんその場のほぼ全員に恨まれた。
彼女に、睨まれるのももう慣れてた。そして先生は、俺の気持ちを分かってくれてると思ってた。
でも………ダメだった。結局、俺と彼女は謹慎処分を受けた。
先生からは、
”どちらも悪い。そして今、大事なのは子供のことだ。君たちは、これから1人の子を殺めたという罪を背負って生きていきなさい。“
って。正論だと思うよ…。
でも………俺だって…子供なんだ…。大人みたいになりたくて、不安を消すために子供がやってしまったことを…悪いっていうのは仕方ない…。
でも…それでも……もっと…少しでも……
…救って欲しかったっ……!
俺なんかがそんなこと言っても__
もう何を言ったって___
もう誰にも、信じてもらえない。
誰も信じられない。
全部、全部全部__嘘な気がした。
それから、俺は部屋に引きこもってばっかだった。両親もそれについては、何も言わなかった。呆れてたのかもしれない。
俺は、未熟なだけじゃなくて無知で無能な子供だってことを思い知った。
彼女は、親に反抗したかっただけで俺のことなんてなんとも思ってないんじゃないかなんてことも考えた。
彼女の手術のある日、両親も出掛けていった。お金とか謝罪とか…たぶんそんなところ。
でも、俺は行かなかった。残ることにした。…だってきっと彼女も彼女の親も俺の顔なんて見たくないだろうから。
家に1人になってから、何度も思った。
人間は、自分のことしか考えてない。そして、誰だってそうで…俺もそうで…。
自分が助かるなら、救われるなら、誰を犠牲にしたって構わないけれど…それでも、誰かの視線だけを見て、いつだってその視線が自分に突き刺さらないように___
__生きてる。
そんなことを考え出したら
すべてを諦めて、不信がって、嫌がってた俺は…
そのすべてから逃げられる_
__自殺を選んだ。
紐を用意して、ドアノブに紐をくくりつけてわっかをつくった。そこに頭を通したら__一瞬だったよ。
___こんなところだよ。
誰にも信じられなかった…僕の末路。」
目が潤んだままで、こっちを見るからその視線から逃げたくても逃げられなかった。
生きてる目だから__
ハナがごくっと唾を呑み込んだのが分かった。そして、すぅと息を吸う音も聞こえて__
読んでいただきありがとうございます。
性的描写って一体どこまでのものをいうのか分からなかったので軽い表現にしたつもりです…。
あと、素人が考えた話なので実際とは異なってる場合もあると思います。ご了承ください。




