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才能のない私は転生して…何をしようか。  作者: 暁 シグ
本編(?)
16/29

15.話し合い〈始〉

淫魔(インキュバス)っていうのは…。まあ、簡単にいうと…誘惑してするみたいな…。」

「つまりは、セフ__」

「やめろ。自主規制しろ。」


私が、約そうとした言葉をハナに止められた。簡単にしただけなのに…。

あ、知らない子は知らないままでいいんだよー。


「でも、淫魔って、その、異性とするから淫魔っていうんでしょ?」


ハナが恥ずかしそうに、聞いていた。乙女だなー。


「そうなんだけど…。まあ、これには深い訳が__」

「待って待って。そこから先は、話し合いの内容にしてもらいたい。」


神様に止められた。紙が宙を漂って、私達の間に入ってきた。


「…そもそも話し合いの議題って何ですか?」

「そう。それなんだよ。」


トウマがそれを聞く。話を遮られて、苛立っているようだ。

可愛いなぁ…。


「話し合い…僕は、君たちには死ぬまでに至った経緯。そして、そのときの気持ちと今の気持ちを教えてほしい。それについて、同年代の君たちの意見も言って欲しいんだ。」


うわ…。こいつ…。人の痛いところを…。

ハナもトウマも同じことを思ったんだろう。しばらく黙っていた。すると、


「そんなことしたって、私達にとっては意味がない…。」


ハナがギッと睨んだ。本当に、それを語るのが嫌なんだ…。

でも、今度は神様は落ち着いた声で


「じゃあ、逆にそれを奥深くにしまって思い出さないでいいと、本当に思ってるの?

それなら、仕方ないから無理強いはしないつもりだけどね。」

「…っ」


最後の言い方は、ひどい気もする。でも、それは本当にそのままの意味を含んでいる。

ハナがぐっと押し黙った。

はぁ~…。なんか全部見透かされてる感じだなぁ…。すると、


「…じゃあ、分かりましたよ。俺から話しますよ。」

「お、やる気になった?」


トウマがふっと笑って、伸びをした。どこか諦めたような、それでいてちょっと面白そうな雰囲気が滲み出ている。

え、なんかすごいムーディなんだけど…!


「え!?そんなことしたら_」

「何?俺は、過去にしたいから話すんだ。そうしないと、ずっとそれを引きずったままな気がするからね。それは、嫌だ。」


ハナが驚いてトウマの方を振り返った。ぶんぶんと首を振っている。

確かに、1人が了承したら全員が話す雰囲気になるからね…。

…私も嫌だけど、諦めは肝心だよね…。

ハナにも同意を求めるため肩に手を置いた。


「ハナ…。諦め__」

「…サチは、そうやって諦められるかもしれないけど…私は、そんな簡単に受け入れろなんて他人に言われたくない…。」


ハナが俯きながら、本当に嫌だと言う。どうしよう…と思っていると


「…別にいいんだよ。話さなくてもいいって、無理強いはしないと言っただろう?

それに、二人が話してくれるならまだいい方だからね。」


ニコッと笑った気がした。

……紙だから分からないけど。


「…分かった。私は、話さない…。」

「うんうん、じゃあ君からどうぞ。」


ハナが落ち着きを取り戻して、そう言う。そんなに嫌々というものなら聞いてみたい気もするけど…。確かに無理強いは良くないよな…。

紙がトウマの方を向いた。

それを待っていたかのように、トウマがじゃあ…と言う。


「俺の話は、ちょっと辛いとか苦しい表現があるからね。嫌なら、耳でも塞いでて。」


そう嗤って、話始めた。

自嘲するかのように…。

読んでいただきありがとうございます。

〈始〉ってあったのに、ただただ始まりの部分という……詐欺です。

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