12.衝撃的事実
「え!?読めるの!?」
「うん、読める。」
「私には、奇妙な絵文字にしか見えないけど…。」
とりあえず、座って紙について話したかったので洞穴の中のカーペットに座って話すことにした。
案外、中は小綺麗だった。転生前の私の部屋より洞穴の方が綺麗って嫌だな…。
「で、なんて書いてあるの?」
「えっとね……」
燭台に灯した火が揺らめく。日は暮れ始めていて、黄昏時の景色が少し…怖く感じた。
なんか怪談してるみたいで、ちょっとノリ気になってきた。怖いのムリだけど。
「〔最初に、君たち三人を巡り合わせたのは運命で、神様が左右したということを言わせてもらう。そして、君たち三人にはこれから重大な決断をしてもらう。
知ってる通り君たちは、中学生で自殺した三名だ。〕」
「え、待って。トウマもそうなの?」
「うん…中2で首つり。というか、ハナとサチコちゃんもそうだったのか…。」
神様…、知らなかった。私達、知らなかった。細部まで運命、左右して欲しかったな…。
というか、やっぱり仲良くなった。呼び捨てで旧友みたいに話してるし…。
私、予言者…!?
「サチ、はやく。読んで。」
「はやく、はやく!」
「あ、はい…。」
ちょっと自信に浸ってたのに…。
「〔単刀直入に言う。君たち、三人ともまだ転生前の世界で生きている。〕」
『え……』
ハナとトウマが固まっている。すごく驚いてる様子だ。
でも、ごめんね…。
私…
…これ全部読んでるから知ってるぅ。驚けないや…。
空気、読めない…。これ、読めるのに…。
「ど、どういうこと…!?」
「ま、待って。おおお落ち着こう…!サチコちゃん続きどうぞ…。」
「あ、あ、うん…。」
落ち着こうとして、自分が一番焦ってるのかトウマは噛み噛みだ。
何、新たな萌え要素?
「〔実際は、眠っているといった方が正しい。神様が全精力を注いでそういう未来にさせている。
そこでだ。なぜこういうことをしたのか。
実は、最近の思春期の少女少年らの思いが分からなく…。なぜ、まだ未来があったのに死んでしまうのかと。確かに、辛い思いはあるだろうが頑張って乗り越えてこそ意味があると思っていたのだが…。なんかそういう訳でもなさそうで…。どういうことだ?〕」
『………』
ハナとトウマが白けた目をしているのが見なくても分かる。
「何…その女子中学生を子供に持った40代半ばの父親みたいな悩み…。え、これ神様…?」
「…オヤジ臭い悩みだね。」
神様、好き勝手言われてまーす…。まあ、私も思ったけど。
神様、貴女にも分からないことがあるのですね…。というか、紙で聞いてどうするつもりなんだろう…。
「サチ、まだ続きあるの?」
「あ、うん。ある。」
「だよねぇ…。そんなオヤジみたいな悩みで終わってたら破ってた。」
そんな笑顔で、言うとこも萌えポイントだな…。うん。
…キモいって、言うな。そんな目で見るな。
「えっと、じゃあ読むね。
〔まあ、そんなことを思い巡らせていたところちょうど君たちが死んだので試したいことがあったのだ。
転生前の世界では、まだ生きていると書いたが実は君たちはその世界へ戻れる。この紙を持ってまた死ねば、戻れることになっている。
その場合、この世界での君たちの存在は抹消されることになる。関わった人の記憶も消える。だが君たちは残るという選択肢もある。
そこで君たちには、話し合いをしてもらう。〕
これで終わり。」
「…話し合い…?というか、戻れるって…。」
「マジか…。こんな展開になるとは…。」
私もよく分からない。でも、話し合いって一体何を話せば…。
そのとき、紙が光り出した。そして、私の手から離れて宙に浮いた。




